見出し画像

The 1975のIf You're Too Shy (Let Me Know)を考察してみたよ

オンライン上の彼女を見る ずっとね
目線を下げないように頑張ってるんだ
彼女が散々な夜について語っている間は
夢に出てくる女の子、わかるだろう
彼女の見つめ方にはみんなをドキドキさせちゃって
思ってもないことを言っちゃうんだよ

まず主人公は現実ではなくインターネットで女性の配信者か何か見つけてからずっとハマっているのかなって感じですね。
多分、直接話せるっぽいから配信というかはどちらかというと個通できる出会い系で出会った人なのかなという可能性もあります。
主人公はあまりにも彼女に夢中で、シリアスな話しても下心を出さないようしてるのはユニークなシーンであり、
その後の歌詞が「夢に出てくる女の子」と言っていて容貌が素敵すぎるからしょうがないでしょみたいなのが弁解にも見えます。笑

あのさ、ホテルを見つけてさ、
双子を呼び出したんだ
そん時は朝の7時でそりゃ入れてくれないわけだな
戻らなきゃ、スクリーンに映る彼女を見なくては

これは「戻ってスクリーンに映る彼女を見なくては」と言っている以上、ホテルで双子を呼び出した話は現実でないと成り立たない話なのだけれど、もしかすると、これって彼女と話すときのネタ作りなのでは?とも思っちゃいますね。
あまりにも突拍子もない話ですし、「ホテルの双子」って、なんかそういう映画の名シーンを思い浮かぶんですよね。私映画をあまり見ないので詳しくはわからないんですけど。兎に角あまりこのホテルの話に現実味を感じません。

彼女は言った
「服を脱いだ方がもっと素敵じゃない?
冗談なんかじゃないから やってみたらいいんじゃない」
彼女は言った
「服を脱いだ方がもっといいとおもうんだけどな
見せてよ 考えないでさ
もし恥ずかしすぎるならその時は私に知らせてよ

めっちゃ関係ないんですが、女性が話すときの翻訳に「~のよ」とか「~だわ」って使うの個人的に控えてるんですよね。あんま使ってる人実際見ないし。

ところでなんで女性は服を脱がせたがるんですかね?オンラインでつながっているとはいえ、インターネットにも色んな場所がありますし、この男女の関係って出会い系とかもっとアダルト寄りのサイトなんですかね?
そういうの利用したことないので分からないですが、イギリスでもそういうサービスしているサイトは人気なんでしょうか?

男性もなんか病んでるなと思う歌なんですけど、ここで女性側も闇を感じるなというかインターネットならではの影に潜む問題を感じました。

電話をするときは(毎回何も着ないでいる)
(ちょっとおかしいなと思い始めてる)
時々(それについて考えたほうが良いよ)
今度ばかしは 飲み明かすつもりだけど
オンライン上の彼女を見る (電話すべきだとは思わない)
ずっとね (ただハッピーエンディングを望んでるんだ)
彼女の目線なんて気にしないふりをしている
彼女にしんどい時間を強いられている時は

これ太字でカッコ括っているのはコーラスがうたっているとこで、個人的にはこの使い分けが面白いなと思いましたね。
女性に言われて服を脱いだはいいものの、そんな自分に疑問を抱いていて、だけどそうするのはハッピーエンディングを望んでるから・・・ってのはインターネットに頼らざるを得ないことに違和感を抱いても幸せになるにはしょうがないという、現代のインターネット依存社会ならではの歌詞だと思います。
こういった箇所をコーラスに歌わすことが不安を吐露してる心情を示すパートになってて面白いなと思いました。

えっと、モーテルを見つけてね、穴があってね
殺人があったから入れないんだよ
戻らなくちゃ、スクリーンに映る彼女を見なきゃ

これは前の歌詞の「しんどい時間」に繋がってるような気がするんですけど、このしんどい時間っていうのは、何も喧嘩しているとか不穏な時間とは限らなく、例の「彼女の目線」でドキドキしていることも当てはまると考えると、ここの歌詞ではその気持ちを抑えるために例の小話を仕掛けたんですけど、
「モーテルがありました。穴がありました。殺人がありました。入れませんでした。」とめちゃくちゃながらもオチを付けてて個人的にはユーモアを感じました笑
この「穴があって殺人がありました」ってのも実は元ネタがあって、個人的には穴から男がのぞいてくるシャイニング(映画の内容は知らない)なんか思い出すんですけど、もし元ネタが違うにしても、一番の「ホテルの双子」とかここの「モーテル」の話とか映画からのリファレンスな気がするんですよね。
だとすると、「映画好き」っていうキャラ設定が出てきて昨今の、ストリーミングで映画が見れる世の中にも繋がってるなと思うわけです。

「服を脱いだ方がもっと素敵じゃない?
冗談なんかじゃないから やってみたらいいんじゃない」
彼女は言った
「服を脱いだ方がもっといいとおもうんだけどな
見せてよ 考えないでさ
もし恥ずかしすぎるならその時は私に知らせてよ

上記のサビを二回繰り返してこの曲は終わるわけですが、振り返るとこの曲の一番根っこのテーマは「インターネットの依存」のように感じるんですよね。男性は何度も「戻らなくちゃ」と言いますし、女性の言う事に従って、服を脱いだしているが、実際はそういった行動に疑問を呈しながらも、ハッピーエンディングを期待しているからやめられない。

この曲のタイトルである「恥ずかしすぎるなら 私に知らせてよ」てのは要するに男が服を脱ぐのが恥ずかしいにかかっているのが、インターネットにしか希望を持てなくてプライドを捨ててしまった人間というものが見えてしまって、そしてこれが現代の社会でもありえそうなものであり、ハッとさせられました。

しかし曲調はめちゃくちゃ素晴らしい。

#the1975 #洋楽

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?