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2010年代ベストアルバム 30-21 @もそそ

こんばんは!前回の記事です!そして今回からトップ30です!明日も記事を更新する予定です!


30. Justin Timberlake - The 20/20 Experience (2013)

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長い尺のアルバムは苦手で、今は慣れつつあるが、昔のほうが苦手意識があったとはいえ、このアルバムは別。Justin Timberlakeのこの作品はめちゃくちゃヘビロテするほど聴きこんだ。ほとんどの曲が7~8分あるのだけども、どの曲も一曲の中に2曲ある感じで、一曲の中で前半と後半で異なる展開になっていくのが面白い。曲も色んなジャンルに溢れていて、エスニックな雰囲気のある曲やメロウな曲、アフリカンなビートのある曲、中でMirrorsは非常にドラマチックな曲で感動すらも覚える。かつどの曲もJustin Timberlakeワールドを失わずに、どこか紳士的な雰囲気があって、まるでショーを見ているかのように世界観が徹底されていて、そこがこの作品の飽きない理由なのかなと思う。このショーを楽しんでいる間に行きつく、Mirrorsまで長い音楽旅行を楽しんだっていう感覚もあるし、Mirrorsの圧倒的名曲に圧倒されるしその後にある最終曲Blue Ocean Floorは映画のエンディングロールのようにしっとりとした曲で締めとしても最高。完璧な構成のアルバムである。

29. Danny Brown - Atrocity Exhibition (2016)

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Danny Brownはこのアルバムから入ったが、まず何より驚いたのはその特徴的な声で、ものすごいヘロヘロした声でクセになる。The Avalanchesのある作品で一曲この人がラップしていたが、その曲のヘンテコなビートの雰囲気にぴったしの曲ですごい好きなんだけど、兎に角この作品に至ってはそのヘロヘロ声を楽しみつつも、他のヒップホップでは聴けないユニークなビートをものの見事に乗りこなしてキレキレなフロウをかますDanny Brownのテクニックの高さに驚いた。特にAin’t it Funnyのアップテンポなビートであるがめちゃくちゃラップするのに難しいリズムを、Dannyの特徴的な声からなるフロウがものすごくカッコよく、たまに「声は楽器」とも聞くが、まさにその通りでDanny Brownのテクニックがあるからこそ、このラップを楽しんで聴ける。聴けば聴くほどクセになる中毒サウンドが魅力で何度聴いても飽きないクオリティになっていて、出会ってほんと良かったアルバムである。

28. Janelle Monáe - the Archandroid (2010)

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Janelle Monaeのデビューアルバムはデビューとは思えないほど完成された世界観のあるコンセプトアルバムで、まず冒頭の1~3曲のメドレーから映画を観ているかのような感覚に陥り、かつ曲もファンクでダンサブルでカッコよく、めちゃくちゃクオリティが高い。アルバム自体の雰囲気もどことなくSF世界っぽくて、これはこの作品のコンセプトに準ずるものであるのはわかるけれども、そのSFっぽい世界の中で繰り出される曲も、ポップやラップ、R&Bなど多彩なバラエティに溢れていて、コンセプト云々わからなくても音楽を聴いて楽しめる仕組みになっていると思う。Janelle Monaeの歌唱もとても上手くて、この作品の色んなジャンルの楽曲にも見事にうまく歌いこなしていて才能の凄さを感じる。デビューアルバムにて、ここまで才能を発揮した作品はそうそうないんじゃないだろうか。

27. Daft Punk - Random Access Memories (2013)

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数ある名作が生まれた2013年の中でもコレはとりわけ音楽史の中で事件的な存在でこの作品以降、影響を受けたような曲を沢山見てきた。それまではEDMなどが幅を利かせたわけだけど、この作品での、もっと人間臭いレトロなディスコやファンクサウンドは音楽シーンにかなり影響を与えた。それくらいこの作品の存在感はすごかったわけだけど、ナイルロジャーズやジョルジオモルダーなど豪華なゲスト参加陣による質の高い生演奏が70~80年代のサウンドを見事に表現されており、それが多くの人の心に刺さったんじゃないかなあと思う。個人的にリリース当時はそんなに良さが分からなかったわけだけど、今となってはこれを聴くとDaft Punkの音楽のリスペクトや愛を感じる良い意味で重みや気持ちのこもった作品だなと思う。昔活躍した人をゲストに呼んで、あの頃の良き音楽を再現しようとした試みは2010年あたりの音楽シーンやクラブシーンに何か思う事があったのかなとは分からないけども、何より愛やリスペクトを感じるので聴いていてとても充実感のある作品である。

26. Whitney - Light Upon the Lake (2016)

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2016年にPitchforkなどで突如高評価を得て話題になったという印象のあるバンドの1st。最初聴いた時はそこまで受け入れられなかったけど、何回か聴いてみるととても素晴らしい作品だなと思えることができた。ファルセット歌唱って一回は納得しきれないけど徐々に聴いてるといつのまにかハマるとこがある。今作は、70年代リスペクトな自然味ある暖かなサウンドが特色で、the Bandに影響を受けたってのも頷けるように、No matter where you goの冒頭のギター、No womanの後半の展開など、「空間の音の詰め込み方」がなんとなくthe Bandっぽいなって思ってしまう。難しい曲も特になく、かといってすぐ忘れてしまいそうなメロディでもなく、BGMとして読書に合いそうな感じでもあり、聴き入れば奥深い世界が広がってたりと、魅力に詰まった作品である。聴いていて疲れる事が無いし、寧ろ疲れている時に聴きたい良心的な作品で素晴らしいデビューアルバムだなと思う。

25. Lorde - Melodrama (2017)

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2017年の表舞台はLordeの躍進と化した年であったが、その理由がこの作品である。元Fun.のJack Antonoffプロデュースによって、メインストリームでも輝ける作品でありながら、そこに染まりきらない独特のアイデンティティが活かされている。というのも、個人的にJack Antonoffがプロデュースに関わると、「音」よりも「声」のほうが主役となるため、耳になじみやすいインディーポップながらも、表現力の高いLordeのヴォーカルにより、アルバムにより深い味が出ている。曲「Supercut」は今作でもとびきりポップな曲ではあるが、メインストリームにありがちなうるささなどは一切なく、静かに踊れるメロディかつLordeの抑揚あるヴォーカルで、彼女にしかできないアンセムになっているなと思う。といったように、今作は表舞台でも通用できるサウンドかつ、Lordeの表現力のあるヴォーカルによってできた唯一無二の2010年代後半の空気を感じるポップアルバムだなと思う。

24. Ninja Sex Party - Cool Patrol (2018)

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2018年聴きまくった作品。名前見ただけでふざけているなと察するけど、作品自体も相当ふざけていて、終始ギャグに徹したコメディロックな音楽である。しかしながら、優秀なバックバンドであるTWRPによる演奏によって、コメディではあるものの、音楽的にはとても満足できる出来で、80年代のパロディをしたお遊びを全力で見せびらかしながら随所随所、楽器隊の演奏の凄さも垣間見ることができて素晴らしい。このバンドも結構長いらしいが、初期の音源を聴いてみるとプロダクションが甘くてアンダーグラウンド感漂うが、TWRPと組んでから音楽が格段となって、初のフルアルバムとなる今作は音が良くて完璧なデビューアルバムを飾れたのではないだろうか。そして彼らを支えるリスナーもNSPのオタクからのこの成長ぶりと、そして初心を忘れないオタクっぷりに勇気づけられていて、こうしたストーリーが見えてくると今作は結構偉大なんじゃないかと思う。

23. Lana Del Rey - Lust for Life (2017)

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今年でたNorman Fucking Rockwellよりこっちがなんで好きなんだろうって考えたけど、これがLana Del Reyで一番好きな作品である理由は、一番聴きやすいってところなんだろうな。The WeekendやA$AP Rockyなど他の作品より多めのアーティスト参加により彩りがついていて、楽曲の方も多彩なアプローチによりバラエティ豊富。Lana Del Reyといえば独特の世界観が持ち味でなんだか遠くを見ながら聴き入ってしまいたくなるような憂いがあるアーティストで、それがまた素晴らしいんだけど、振り返ってみると今作においては、若干メインストリームに寄ったような感じで近づきやすい。だからといって、セルアウトに陥ったわけではなく、Lanaの持ち味が存分に生かされていてかつ聴きやすさもあり今作が一番好きである。

22. The Strokes - Comedown Machine (2013)

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個人的にthe Strokesの最高傑作と言えばこれ。バンド特有の熱気とかそういう暑苦しさが一切見えないドライな空気感漂う作品ではあるけれど、逆にこの感じが作品に無駄な音が無いストイックな作りになっているなと思っていて、それに楽曲もどちからというとキャッチーなものばかり並んでいてとても聴きやすい。後半の「静」と「動」的な大人しい曲とアップテンポが順々に流れていく構成も好きだったりとかで、リリースされた当時は聴きまくっていた。2013年の年間ベストに3位に選ぶくらい。1st時期のロックリバイバルを背負っていたthe Strokesからかなり変わっているので刺さらない人には全く刺さらないとは思うけど、最初に言った通り個人的にはこれが今のところ最高傑作。

21. Kendrick Lamar - Good Kid M.a.a.D City (2012)

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自分はそこまでケンドリックのファンではないと思いながらも、この位置にこのアルバムを選んだってのは、やはりアルバムを聴いて感嘆せざるを得ないインパクトがここにはあると思うからだ。後の二作に比べるとヒップホップに疎いと思う自分からはややとっつきにくい印象はある作品ではあるものの、アルバム全体の緊張感やケンドリックのテクニックのあるカッコいいラップに心打たれる。ケンドリックラマーの作品にはいつも張り詰めた緊張感を感じるのだが、彼のスタンスがしっかりしているかは分からないけれども、「美しさ」を見出すことができる。どの楽曲も感情が詰まっててかつアートなので素晴らしいと思わざるを得ない。

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