スノー盛りはブレスオブザワイルドする。 ~始まりの大地編 後編~
おまたせしました、始まりの大地編〜後編~です。
前編に書き忘れていたのですが、自分はゲームPVやプレイ動画など見ておりました。なので、ゲームに関するあらゆる全てが完全初見というわけではありません。ご了承ください。……景色や料理は、初めて見るものが多かったけどね!
今回も写真の多くは、当時を再現したものとなります。冒頭の一枚は、プレイ当時撮っていたものですが……。
1に磁力の力を
パラセールパラセール、何がなくともパラセールが欲しいと宣うリンクをなだめつつ、自分は塔と共に出現した祠に向かった。この地にある祠4つをクリアすることで、おじいさんの持っているパラセールを譲り受けることができるそうで。優しいおじいさんである、リンクはパラセールを欲しがり過ぎである。
この祠のデザインがまた独特で、回生の祠と合わせてどこか縄文土器のような趣を持っている。塔と同じくシーカーストーンをぴっとして、祠の中へ。そこでリンクと私は『磁力の力』を手に入れるのだった。
「これあれ! プレイ動画とか公式PVで見たあれ!」と鼻息荒くし、自分は磁力の力、『マグネキャッチ』を使い始めた。ちょっとコツがいるけど、極めて便利だ。鉄で出来た物なら、どれほど大きかろうとその力の制御下においてしまう。高さと距離の制限こそあるが、僕は満足だ!
持ち上げたものを敵にぶつけることで攻撃にも利用できる。水や沼の中に沈んだ鉄宝箱を引き上げて中身をいただくこともできちゃう。さながらサルベージだ。サルベージと言えばゼノブレイド2も気になる……ああまったく! この世には面白いゲームが多すぎる! 遊び尽くすのに寿命が足らない!
「寿命が足らない」と感じているのは敵達も同じようで、夜に活動していたら骨だけの敵が地面より湧いてきた。未練がましい奴らだ、好きなゲームの発売を前にして死にでもしたのか? それなら気持ちは痛いほど分かるが……。
リンクの体に矢が刺さり、自分は怒りのあまりリンゴをかじった(ハートが回復する)。赤い敵から奪った棍棒を振りかざし、全体をバラバラにし頭蓋骨を沼に沈め、動かぬ存在へと戻してやった。
骨の敵は不味い。かじったわけではない、リンクも自分もそこまで悪食ではない。理由を端的に言えば、リスクに対してリターンが少なすぎる。大した素材や武器も持ってないくせに立ちふさがってくるせいで、戦えば戦うほど自分達が消耗するばかりなのだ。
この世界において、武器は壊れるものである。いたずらに戦えば、こちらの武器が減っていく。ハートはリンゴとキノコの生かじりで回復するが(たまに贅沢品の焼きリンゴ)、武器の方はそうにもいかない。リンクは無手では戦えない。
この頃自分は、無限に使える武器が欲しいと思い始めていた。
2に爆破の力を
爆弾爆弾、何がなくとも爆弾が欲しい。
今作はゼルダの当たり前を見直した……と明言されてはいるが、お約束であり、古くはないしょだよおじさんに出会うのにも必要であった我らが爆弾は『ある』ということは知っている。
しかもなんと、クールタイム(次に使えるようになるまでの待機時間のこと)を挟めば使いたい放題だとか。
まさに今自分が求めている『無限に使える武器』ではないか。
「たぶんあれ、あの祠!」と目星をつけ、道中、敵のアジトにちょっかいかけて「動画で見たように華麗に倒すぜー!」を失敗して敵と骨に追っかけられたり、初めてのハチミツを手に入れたりしながら、目的の場所へと向かった。
だがここで問題発生。祠周辺にさしかかった辺りで、かっこよく清らかなピアノ主体の旋律とともに、子鬼と骨以外の敵……古代兵器ガーディアンが起動したのだ。
話を本筋に戻そう。
試し切りもせずに臆しては自分が廃ると、遮蔽物を駆使し敵のビームの射線を切りつつ、しゃがみなど駆使して素早く懐へ。
そのまま棍棒でコンコンと数回叩いては見たが、ぜーんぜん手応えがない。
諦めは肝心だ、『逃げるは恥だが役に立つ』も大流行したではないか。
「ガーディアンさん! 多くの他のプレイヤーもといリンクはここで屍を晒しただろうが、俺は違う! 冷静で的確な判断力で逃げ切ってみせるぜ!」と内心フハハフハハ笑いながら壁に張り付き、トカゲのようにかさかさ上によじ登って祠へ到達した。
因みに、初死亡はこの後入った祠内での爆弾の取り扱いミスでした。LボタンとRボタンの……起爆と投げるの操作が混ざって、がちゃがちゃっとなってさ……。
3つ目だけなんか複雑じゃない?
念願の爆弾を手に入れた自分はご機嫌だった。時折草原から飛び出してくる青いスライムっぽいやつ(チュチュといいます。なんか君たちイメチェンした? トワプリの時はほんと相互理解が出来なさそうな姿だったよね? しかもすぐに紫色になるし……)を爆弾で吹き飛ばしたり、怪しげな壁のヒビを壊して宝箱をゲッツ! しながら鼻歌と口笛混じりに次なる場所へと向かったのだった。
2番目の祠より高い場所にあって、4番目に向かいたい祠より低いところにある祠へ。
祠に行くまで紆余曲折(敵の拠点をぶちこわすのに失敗したり、猪が狩れなかったり、火打ち石を手に入れたり、料理したり、山海焼き作ったり、ポカポカヤンマ捕まえたり、ゴーゴータケに導かれるように崖を上ったり)あった。
崖を登り終え、祠にたどり着いたときに自分は、任天堂のゲームのチュートリアルの巧みさに舌を巻いていた。
夕飯はカレーヌードルにした。
目に入った興味あるものを追いかけていくと、自然と目的地にたどり着いていたり、「これを使って倒すんだよ!」と言わんばかりに、必要な物が置いてあったりと、フィールドに存在するあらゆる要素が、押しつけがましくない程度にそっとプレイヤーを助けてくれているのだ。
いやはやなんとも凄いゲームである、アイツが夢中になるわけだぜ。
祠に入り、手に入れた力は『ビタロック』。
えーっと、なんて説明すればいいのか……。
簡単にまとめると
・対象とした物体の時を止め
・止まっている間に受けた衝撃を物体は蓄え
・能力解除時、それを解き放つ。結果、物体は吹っ飛ぶ。
といった具合の能力だ。
磁力、爆弾と比べるとちょっと複雑ね、アタシ、使いこなせるかしら……。
主な使い方は、大きな物を吹き飛ばしたりすること。単純に、迫り来る大岩なんかを止めるといった使い方も出来るぞ。
それ以外の使い方があるのは知っているが、スノー盛りの手には余るぜ!
残る祠は後一つ。なんか光りの雫集めを思い出してきた。まぁハイラルに光を取り戻すって意味では同じかよろしくなぁ!
ああそうだ。初めてのイワロックにも出会ったのであった。
音楽が牧歌的でいいね、攻撃力は可愛くないが。
イワロックの居る場所は、独特の雰囲気あるので分かる。ハイラルダケが周りに生えていることが多い気がするぞ?
祠で手に入れたハンマーがどうも良く効くようで、呆気なく(三回死亡の末)倒すことができた。
4に氷柱の力を
戦いに戦いを重ね、武器を集め食べ物を集め、時に料理しと準備を整えた自分とリンクは、いよいよ4番目の祠へ向かうことにした。
なぜ入念に準備していたかというと、その祠がなんと雪山にあるからだ。
試しに入山してみたところ、麓の川(黄泉の川という神秘的な名が付いている)の辺に足を踏み入れただけでも、「耐えきれない寒さだ!」とシステムメッセージさんが言い出す始末。
祠に行くためには、寒さに耐える手だてを考えねばなるまいと感じた。
手元にはポカポカヤンマがあった。いつぞや捕まえた奴である。
つまりこのヤンマから考えるに、何かポカポカしたものを体に取り入れる必要がありそうだ。
答えはすぐ近くにあった。丘や雪山近くの山門に、『ポカポカ草の実』なる唐辛子によく似た植物が生えていたのである。
説明文を読み、沢山あるハイラルダケと合わせて調理すれば、美味そうなピリ辛の焼きキノコ串が出来上がった。あら……。
準備を整え、これを食し、いざ登山。目指すは祠……ではなく、雪山の一番高い場所。
一番高い場所にはなんかある、ドラクエが教えてくれたことである。
あっ、アイスキースとアイスチュチュうぜ。
爆弾でなんとか倒した。
氷属性の敵とかこんな序盤で出ちゃだめでしょ、スノー盛りでなかったら死んでいたぞ。
まぁ後に、アイスキースには殺されかけたのだが……。
あとめっちゃスーパープレイしたんだけど、録画取り忘れてたんで無い。
スクショ撮るとか録画するって行動、なかなか慣れないね、どうも。
すばらしい景色と、山頂を示す岩、それに寄り添うようにあった琥珀が自分とリンクに与えられた報酬だった。ハイラルがめっさよく見える~!
報酬はそれだけではなかった。あの優しいおじいさんも岩の側におり、「防寒具無しによくぞここまで」と誉めつつ……『防寒具』をくれた。
……そういや、小屋にあったじいさんの日記に「山海焼き作ってくれたら、儂手製の防寒具あげるのにな~」(意訳)みたいなこと書いてあった気がする。その後じいさんに会うことめっきり無かったので忘れていたが。
防寒具を入手するのにも、様々なルートを任天堂は用意してくれていたみたいだ。楽しいゲームである。
その後、自分は覚えたばかりの盾サーフィンで雪山を滑走し、氷に大量に薪ぶつけて火をつけて中に閉じこめられていたコログを助けたりしながら、祠へと突入した。
中で手に入れた力は『アイスメーカー』。水場に氷柱を作り出す力。
水たまり程度の水でも、流れのある川や滝などでも使えるので、冒険がぐっと楽になる。
無理をすれば水中の魚を水揚げすることも出来る。でも爆弾投げた込んだ方が漁は楽ちんだぜ?
……おじいさんに言われた条件は全て達成した。祠を出るなり、おじいさんが出迎えてくれた。
「四つの祠、それを線で結んだとき交わる場所へ向かえ」との言葉を残し、彼は青白い炎となりながら朝焼けに消えていく。
朝のうちに向かいたいと思い、シーカーストーンのワープ機能を使って"ある"場所へ向かった。
目覚めたばかりの頃、リンゴ齧りつつ見聞した見事な廃墟。
──『時の神殿』へ。
5には旅立ち
廃墟の柱に立てかけられていた梯子を少しずつ登り、崩れかけの屋根の上に。道中コログを回収しながら、老人の待つ場所へ。
「大きな背中だ……」と常々思いながら自分が見ていたその人物は、かつてこのハイラルの全てを背負っていた男、ハイラル王その人であった。
ここから下は余談。
本題に戻ろう。
王、ローム・ボスフォレームス・ハイラルは語る。
100年前、先祖より託された古代の超兵器を用い『厄災ガノン』に挑んだが、逆にその兵器達を乗っ取られ、完膚なきまでに敗北したという事を。
当時の英雄、それぞれ五つの種族から選び抜かれた『英傑』なる者達もほぼ全員が命を落としたと。……英傑の一人であったリンクですら、落命しかけたと。
──ハイラル王国は、滅びたのだ。
王はなおも語る。もう何もかも終わったと皆が絶望した最後の最後に、当時の姫が封印の力に目覚め、自分自身ごと厄災ガノンを封じた。
それからもう、100年近く経ったと。
つまり姫、ゼルダ姫はあまりにも長きにわたる間、ハイラルを守り続けてくれていたのだ。
たった一人で。
その後続けて王の言った言葉に、自分の決意は固まった。聞いていたリンクの心もそうなっていたと信じたい。
「ハイラルを、そして娘を救ってやってくれ」の言葉は、自分を奮起させるのには十分だった。
そして王は、欲しがり屋なリンクにパラセールを渡す。ハイラル王国の国宝たるそれをじっくりと見れば、紋章が描かれていた。
天を舞う、女神の使いの鳥の姿。
目覚めた勇者に思いの丈を託した王は、朝焼けの中に召されていった。
立ち止まっている暇はない。
少女と世界を救うため、さぁ、冒険に出かけよう。
近くの宝箱から弓を貰って、シーカーストーンで塔へワープして。
リンゴをたくさん持っているか確認してから。
自分とリンクは、始まりの大地より飛び立ったのであった。
次回、肉巻きおにぎりと、コモロ池駐屯地での激闘編へ。
(タイトルは予告なく変更される場合がございます、ご了承ください)
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