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優先席【ゆうせんせき】

今日は指圧の実技試験でした。
昨日に続いてですね、
「ブォーーン」って鳴らしながらワタシの腕を締め付けて
血圧測ってくれるアイツに、
先生に名前を呼ばれるチョイと前にこっそりと腕を突っ込んで測ってみると、

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(お!今日は落ち着いてる)
って低くはない血圧でも昨日に比べりゃ
お医者さんには「気をつけてね。」
って言われるくらいの値によって
気持ちを安らげてもらって(^^)
いつも苦労するピッチピチの医療用手袋に手を入れるのも今日はスンナリ。
試験も覚えてたように練習した手順の通りにスンナリ。
そこそこに良い出来で、
スッキリな感じ。

そんな指圧の試験に向かう今朝の電車の中で、
ゴリゴリにスッキリしないことがありました。

席を譲られたんですよね。
電車でです。
白い杖をついた目の不自由なオッサンをみて、

「あそこ、座ってください。」
ってわざわざ立って、
ワタシの前にやってきて、
声をかけてくれた女性。
ワタシ目はちゃんと悪いんですよ。
悪いんですけどね、
その人は絶対に
めっちゃキレイだった!!
淑女?
そんな言い方で良いのかな?
ちょっと濃いめの紫色のマフラーが、
似合っちゃっててハマってる感じの女性は、
淑女で良いですかね?
んなことはどうでも良いんですけど、
でも、絶対、きっと、
美しい方が
そっと声をかけてくれたわけです。

で、

「あ、、や、あのー、結構ですので。」
って。

深々はしましたよ。
ワタシのデカイ頭です。
下げました。
壊れた赤べこって感じで首をボックリ地面にぶつけるくらい下げました。

一駅なんですよ。
で、2分くらいなんですよ。
で、その淑女様が座ってた席は窓際から2番目なんですよ。
もうすぐ降りるから、
この、ここの電車のドア開くとこの
この手すりんとこが
良いんです。

好意に応えて座るって手も一瞬は考えました。
でも、ワタシは座らなくて良いのだ。
ってことをキチンと伝えることだって、
これから、杖ついて生きてく中では大事なことだ。
とか、巡ったりで、
ワタシなりの丁寧さで断ったんです。

んで、
その2分。
長いの長くないの。。

(降りる時にもう一回その女性に声をかけて、ありがとうございました。って言えば?)
って自分に問うわけです。

自分も経験あるわけじゃないですか。
微妙な年齢の人が前に立ったら、
(オレはこの人をおじいちゃんって認定をして、オレはこのおじいちゃんと思われる人に席を譲るべきか?)
って悩むことあるじゃないですか。
んで、
(んなこと考えてるうちにサクッと譲れよ)
って自分の声に押されて、

「こちら、どうぞ」
って声を発したら、

「やー、大丈夫!大丈夫!すぐ、降りっから!」
って言われて、
「はー」
って答えて、元の席に戻るときのちょっとしたバツの悪さみたいなの。
弱っちーワタシはそんなことを思っちゃうタチなんですよね。

で、今朝はまさにその逆バージョンじゃないですか。
そしたら、
そのたった一駅だけの、たったの2分です。

(座るべきだったかな?)
(や、断ることも必要だよ)
(てか、ちゃんと丁寧に答えられたのかな?)
(不安なんだったら降りる間際に声かけろよ)
(お気遣いありがとうございましたって言えよ)
(てか、そこまでする必要ある?)
(一駅で降りるのをあの人が見れば、あ。一駅なのね。って、わかんじゃない?)
(どうする?)
(する?)
(しない?)
ってやってる間に
長いようで短い2分は過ぎて、
ドアが開く。

決めた!
って感じではなく、
夢遊病のおじいちゃんって感じで、
何も言わずふんわりと学校の最寄駅のホームに降り立つ。

なんか、ふわふわしてたんですよ。
あれ、駅がふわふわだったら
総務省や、どちらかの銀行以上に問題でしょうから、
多分ワタシがふわふわしてた。


後悔とかしてるわけじゃないんです。
丁寧にはしてますからね。
ただ、
これから、
どうやって、
丁寧にお断りするのがベストなんだろ?
ありがたいお気持ちにどうやって答えたら、
その人の気持ちに応えられるんだろう?
また誰かに席を譲ろうと言う気になるんだろう。
もし、あの人がちょっとでも勇気ってやつを出して声をかけてくれたのなら、
声かけて良かったな。
って思ってもらえるんだろ?

ってですね。
スッキリしない。

わかってるんですけどね。
スッキリするための特効薬。

言えば良かった。
それだけのことであり、
それ。
それが良いかとか悪いかとじゃなくて、
必要とか不必要とかでもなくて、
言えば良かった。
言うことで何かの反応を得て、
ワタシの感覚に変化が起きて、
その変化によって、
自分もスッキリなら、
誰かをスッキリにもさせられる。

ま。
オモロいもんすよね。
スッキリしたり、
スッキリしなかったり。

満載です(^^)


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