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仕方がないけど穴も見えた「カネ恋」4話について

全8話だった『おカネの切れ目が恋のはじまり』。とても悲しい理由で4話に短縮されましたが「どこをどういじったのか」が気になっているので考察してみました。

こちらは9月7日に公開されたロングスポット。今見るとわかりますが、すでに4話の映像も含まれています。

最終回は全体に「共演者たちが三浦春馬さんへのメッセージを込めたセリフを言う回」という印象で、観ていて胸が痛みました。これを冷静にドラマとして観ると破綻しているようでもあり、作品として評価しづらくなってしまったのも非常に残念です。ドラマ制作の内情はわからないですが、長く豊富な経験を持っているドラマ制作陣であっても、非常に苦肉の策だったことが伝わりました。

なお、正解は近日発売のこちらにあると思われます。本来の全8話のシナリオが掲載されているとのこと。

シナリオブックの発売予定も、本当なら最終回までの放送を終えた11月以降だったのではないでしょうか。

以下の考察はまったくハズしているかもしれませんが、何を言っても一個人の感想に過ぎないということでご容赦ください。

仕方がないけど穴がありすぎたカネ恋について


・1話で2話以降のシーン(映像)との入れ替えが発生しているのでは。根拠は1話とは思えないほどの九鬼玲子と猿渡慶太の距離感。玲子母の「玲子と猿くんは水と油だから……」というセリフがあるが、1話の後半のほうでは玲個はある程度受け入れているように見える。ここは4話のために縮める必要があったのでは。

・4話冒頭で慶太が布団に入っていた時の服は2話で着ていたシャツ
・最後は「帰ってきた」と思わせるが、「会えなくて恋しくなった」とするには全体的に空気が重い。
・早乙女(三浦翔平)は慶太とテニスくらいしかしてないのに「自由なやつだな」と言うほどの相互理解があったのか。ここも唐突。
・玲子が「清貧」になるには父親のエピも説得力に欠ける。あのような事情なら、玲子はお金についてヒステリックになってもおかしくない。玲子の父親とのエピソードは本来もっと先の話、またはなかったものだった?
・1話冒頭で青い小皿を手に入れていたのは何だったのか。
・1話から3話までは全体的にしっかりしていたので、このあたりは大幅に修正されていないのではと感じました。

もっとこうだったらよかった

実現できるかどうかなどまったく知り得ないので、勝手な言い分ですが「こうだったらよかったのに」と感じたことを。

・最後のシーン、音声だけでも使って「玲子さん!」という慶太の声があってもよかったのでは。

・慶太を物語上、理由のわからない行方不明という状況にせず、具体的な理由で欠勤したとわかる状態ではだめだったのか。

・ベタだけど「玲子とのキスに照れてしまった&自分の気持ちがわからなくなった上での逃亡」という方向で良かったと思うが、それさえしていない。そのため、見ている側はより「存在していない」ことを強く感じる。

ただ、これらはもう三浦春馬さんが演じていない部分となるため、後から付け加えることをよしとしなかったのかもしれません。

4話のラストシーンのように、あとからひょっこり帰ってくる時を私たちは待ち続けるのでしょう。


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