未婚シングルマザーになるので、せっかくですし妊娠中から記録を残していくことにしました
愛といのちの記録です。
2019年9月9日、微熱と身体のだるさ、眠気が続いていて、またうつ病が再発したのかしら、と考えながらベッドの上でぼんやりしていました。
次の月経はルナルナによると8月の終わりから9月前半に来る予定で、妊娠する可能性のあるセックスはしていたけど、生理不順ぎみだったし、排卵障害だとお医者から言われていたし「子どもつくるときは不妊治療かなあ」と思っていたので、特に確信も無いままドラッグストアで妊娠検査薬を買い、彼氏の家のトイレで使いました。
結果は陽性。
今まで何度か妊娠検査薬を使ったことはあるけど、初めてはっきり2本線が出たので「おお!ほんとにこうなるのかあ」と、何分間か検査薬のピンク色を見つめてた。
会社の飲み会で帰りが遅かった彼氏にすぐ電話をして、陽性だったことを伝えました。
「なるほど」
が彼の第一声だったと思います。
妊娠しにくい身体だと言ってた彼女が妊娠したら、びっくりするのが普通だと思います。私の彼は感情をおもてに出すひとじゃなかったのかな。「すぐ帰る」と言って電話は切れました。
私は妊娠したことが嬉しくて、嬉しくて、不安なんてひとつも無くて、中絶という選択肢は一瞬も浮かびませんでした。もし彼氏にそれを勧められたらすぐに別れてこの子を産もうと、換気扇の下で、その瞬間からもう吸えなくなってしまった煙草のパッケージを眺めていました。
予定より早めに飲み会を切り上げて帰ってきた彼を駅まで迎えに行き、20分の道のりを一緒にゆっくりゆっくり歩きました。
私を傷つけないように気を遣ってくれたと思います。
中絶の意思が無いことを私に確認してから、彼が言ったのは「ともが産みたいなら産んで一緒に育てよう」だけでした。
次の日、彼の家の近くの婦人科へ彼と2人で行ったのですが、まだ子宮内に胎嚢(赤ちゃんのお部屋)は確認できませんでした。
子宮外妊娠の可能性もあるかもしれないと言われて、不安なまま1週間を過ごしましたが、2019年9月17日に無事胎嚢確認できました。
妊娠には、“9週の壁”というものがあります。
これは流産の可能性が9週を超えると減るというものなのですが、私は幸い大きなトラブルも無く無事にその壁を超えることができました。
毎日毎日おなかにいのちがあるというだけで幸せで、幸せでばかになってしまいそうでした。彼とも結婚する予定で話が進み、両家顔合わせの日取りも決めなくちゃね、など話していました。そんな、ただお互いに気をつかいあうだけの面倒くさい儀式みたいなもの、私はしたくなかったけど、世間ではやらなくてはいけないルールがあるらしいので。
妊娠10週に差し掛かろうとしていた2019年10月15日の深夜、「ともに子どもは育てられないと思う。堕ろしてほしい」と彼は言いました。まさに、これが、青天の霹靂!
最初、私の脳みそは彼の言葉を理解しませんでした。
怒ることも泣くこともできず、たださめてゆく感覚だけがスーっと身体のなかを過ぎていきました。
気づいた時には身も世もなくワアワアと泣いていましたけど。
物語には終わりがあります。
そのあとは、いろいろ、ありました。
紆余曲折です。
何週間か、たまに会ったり、会わなかったり、話し合いも何度かしました。
「私と暮らすことができない」という判断をした彼を責める気はありません。ひとつだけ責めるとしたら、妊娠16週(安定期)に入ったあとにまで「産まないでほしい」と言ったことです。
もうおなかのなかで動いているのが分かるのに。
私は女に生まれてよかった。男のひとには死ぬまでわからない幸せをたくさん感じることができます。
「将来は幸せな家庭をつくりたい」とずっと言っていて、なのにデキちゃった婚すらできなくて、私ってなんて波乱万丈な人生を生きてしまうの?
私が思い描いていた幸せな家庭って、世間一般でいわれているようなやつです。仲の良い両親が揃っていて、コンビニのお弁当じゃなくて手作りのご飯が出てきて、休みの日は家族で車に乗ってどこかに出掛けて、家の中にいて何かに怯えることなんてなくて、そういう普通の、普通の家庭です。
普通がいちばん難しいのを知っているはずなのに、自分にはいつかそういう未来が待っていて然るべき、と信じて疑いませんでした。ばかでしょう。
でもね、だいじょうぶ。正直に、純粋に、まっすぐ生きているひとはいつか報われるのです。どういう報われ方にせよ。
未婚のシングルマザーって、どういう経緯でそうなってしまうのか分かりませんでした。結婚せずに子どもを産む理由なんて、不倫の末の妊娠くらいしか思いつきませんでした。まさか自分が結婚せずに子どもを産んで育てることになるなんて、考えたこともありませんでした。
不思議です。あんなに男に依存しないと生きられなかったはずなのに、2ヶ月セックスしなくても余裕で生きてる。おなかのいのちが毎日ちゃんと成長してることが嬉しくて、生きてる。
初めからパパのいない環境で生活していくことになるけど、おなかの子に申し訳ないとか思ってないし、生まれたあとにそういうことを思う予定も無いです。
私がママなんだから、私の愛でどうにでも生きていけるよ。私の子だから、よわくてもつよくなれるの。つよがってばかりいないで、ちゃんと周りに頼れる人間になるよ。
あなたのお父さんのことを私が大好きだったのは真実で、私のことを彼はちゃんと好きだった。愛しあった人間同士の子どもであることは間違いないんだよ。私は真剣な顔して「子どもが欲しい」って彼に話したんだから、望まれた子です。
今日は2019年12月13日。妊娠18週1日目。産まれるまで残り22週くらい。なんにも心配なことないから、元気に産まれてきてくださいね。
#未婚 #シングルマザー #妊娠 #育児
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