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優三くんかぁ、花岡君がいいなあ

今日の朝ドラ『虎に翼』、死が近づいているのを感じている直言お父さんの言葉。もう笑った笑った。

そりゃあそうでしょうね! 共亜事件解決に尽力した穂高先生を連れてきてくれたのは花岡君だし。正義感があって、やさしくて、エリートで、イケメンで。育ちが良くて、実家も太くて。さらに、可愛い可愛い娘である寅子を「聡明で美しい女性」として認めてくれており、『娘と託すに相応しい、優秀で将来有望な男性』だと思っていただろうから…。

花岡の婚約を知ったあと、はるさんといろいろと文句を言いながら、絶対「花岡君と結婚してほしかった…」と思っているだろうなぁと思っていたら、やはり。

優三さんがすごく優しくて、トラちゃんも幸せになれたことや、かわいい孫に恵まれたことは別です。それはそれ。これはこれ。
きっと、はるさんは分別があるので口にしないだけで、「はいはい、わかりますよ。そうですよね」と思っているのだろうなぁと。

私は優三さんも好きですが、親として、「ずっと花岡君と結婚するものとばかり思っていた」(ガッカリ)ことには共感しかない。親として、「いやー、よかった!」(鼻高々)と思いたかった気持ちもわからなくはない。

トラちゃんのことだけでなく、家族みんなに対しての懺悔を口にするのも良かったですね。花江さんの表情が満点過ぎて、それだけでもう、NHKの視聴料を払う価値があるなぁと思います。(これでお芝居が残念だったら、モヤモヤするドラマになっていたと思う)
「トラちゃんはお義父さんときちんとお別れができるんだから」みたいなことを伝える場面も良かったです。そう、生きているうちに、向き合うことの大切さ。ありがたさ。
花江さんが、愛する夫を亡くしても強く生きている、その理由が理解できたように思います。

トラちゃんが「でもお父さんだけだったよ」(自分を常に応援して可愛がってくれるのは)というところ。自分の姿と重なります。

母が病となり、死に向かっていく中で、父自身も胃がんが判明し、どんどん弱っていきました。(今、父は回復しています)
この間、父の情けない姿を私もたくさん見てきましたが、心のどこかでは「でもお父さんは、いつも私を応援してくれていた」という想いがあって、その過去(事実)や、自身の記憶や想念にどんなに励まされたか。
*我が家は猪爪家ほどはぶっちゃけて話せていませんが… 

人が人を愛する、ということは、その時点だけでなく、その先にもずっとつながっていて、いつか誰かや何かを支える力になります。

先月亡くなった母を思い出し、余命いくばくもない人がこんなに元気に話せたら、どんなにいいかなぁと少し思いながら、幸せな最期を迎えられた直言お父さんと、猪爪家のみなさんに幸せと元気を分けてもらう気分になりました。

*トラちゃんが弁護士を辞める直前辺りから、もう観ていてつらくてつらくて、感想を書けませんでしたがようやく書けました!