トースター物語
毎朝僕は働く。僕のシフトはだいたい朝だ。週末には朝と昼の間にシフトが入るなんてこともよくあるけど午後になると僕はお払い箱さ。誰も構ってなんてくれない。僕は小さいからお菓子を作るのには都合が悪いし、料理にも使えない。この間うちにオーブンレンジが新しく来た。今まで僕の仕事だったパンを焼くこともそいつに奪われてしまった。
僕ならもっとパンがおいしく焼けるぞ!
僕の焦げ目のつけ方は誰にもまねできないぞ!
そんなこと誰も聞いてくれないさ。僕の存在意義って何なんだろう。
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