7月14日

  翼よ、北に
      アン・モロー・リンドバーグ

 1931年にチャールズ・リンドバーグとともに単葉機でN・Y カナダ アラスカ シベリア カムチャッカ 千島 クナシリ 日本 中国へと旅した旅行記です。

暑い暑いこの時に、北への旅行記を読む事は毎日楽しかった。

旅は人との出会いと記してるように、エスキモーの人たち、日本の人たち、中国の人たちとの出会いを繊細な感受性と愛情で書いている。
日本の俳句に・・間接的な比喩、すなわち隠喩をも理解・・という一節には、詩人とはこういう人のことをいうのだ、と思う。

この本は須賀敦子さんの『遠い朝の本たち』にも書かれていると知った。
このエッセイは私も大好きな一冊で、しかし何度かの引越しで失くしてしまった。
サン・テグジュペリの『星の王子さま』の話はよく覚えている。
ラスト、函館のトラピストに居る親友のしいべのお葬式に向かうとき、青森から連絡船で渡る海の描写も何度も読んだ記憶がある、というのも子供ころ青森に住んでいて、あの海の臭いを今もよく覚えているからだ。

『星の王子さま』 『海からの贈り物』 『遠い朝の本たち』その一つ一つの点が線に繋がってちょっと唖然としている。

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