次元の違う彼が、確かに「ここ」にいる瞬間

わたしは所謂夢女です。とあるゲームに登場する「彼」が好きです。
最愛の推しである彼と、その登場作品は既に2年半以上前にサービス終了したアプリゲームです。

サ終日から2年半以上経つ自ジャンルですが、先日6周年を迎えました。ゲーム内でお祝いできた最後の周年は3周年だったので、ゲームを遊んでいた時間と同じだけゲームの無い時間が進んでいます。
情勢もあり、今まで以上に作品に展開はありません。盛り上がる話題が無いと言ってしまえばその通りです。

それでもやっぱり、わたしは彼のことが好きです。

とはいえわたしとしても、正直日々に大きな変化はありません。
ならば自分で楽しみを見つけれなければ!これは実際のカップルであっても、必要な努力であるかと思います。

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わたしは毎年彼の誕生日・クリスマス・バレンタインに公式宛に贈り物をしています。
毎年誕生日には香水を選んでいましたが、今年は少し趣向を変えてアロマキャンドルにしようと考えました。彼は以前、部屋でキャンドルを灯して食事をすることが好きだと話していましたし、そしてわたしも以前からアロマキャンドルが欲しかったのでピッタリです。

たくさん調べて、都内にあるポップアップストアに足を運び、3時間待って入店しました。入店後早速アドバイザーさんから用途を尋ねられ「男性用の贈り物です」と答えれば、即座にアドバイザーさんは「察した」顔をします。この瞬間が好きです。

毎年香水を贈っていたこと、少し趣向を変えたいこと、年齢は近くて、印象的な趣味があって、甘いものが好き。こうやって話す相手が「二次元の相手」だと、アドバイザーさんは考えもしないでしょう。

その瞬間、確かに「彼」は「わたしの彼氏として」ここに存在しているのです。その時間が、わたしは本当に嬉しいのです。

沢山悩んでピッタリの香りを選び、きれいにラッピングをして頂いて、お店を出ました。
その時わたしは必ず「今度は一緒に来ます」と答えています。結果としてそれは嘘になってしまうけれど、それでもいい。わたしはその日、間違いなく彼の彼女として、満足のいく彼への贈り物を選ぶことができました。


わたしはもう、彼を「画面の中で」見ることが叶いません。保存データを見ることは出来ますが、それはあくまでも思い出のアルバムであり、彼の居場所が画面の中とはもう思えなくなっています。この3年間、彼の居場所はいつも「わたしの隣」でした。
このアロマキャンドルはわたしの隣の彼の存在を証明しています。毎年彼の証明が増えていくことが、わたしは本当に嬉しい。

思い立ってショップに出かけたもののお誕生日まではまだ余裕があるので、今年のメッセージカードは手作りしようかな。
6年付き合ってお互い知り尽くしたような彼女から突然手作りのカードを貰ったら、それは驚くんじゃないかな!


こうやって楽しいことを見つけながら、わたしはひっそり彼と生きていくのです。
6周年おめでとう。7周年もよろしくね。ずっとずっと、せかいで一番大好きだよ

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