見出し画像

第2回 診察を受ける、休職をする

本連載では、うつ病の経過に応じて必要な情報をお伝えしていきたいと思います。うつ病に悩んでいる方やご家族、周囲でサポートをする人たちに、ご自身の状況に沿った情報を一つでも見つけていただけたら嬉しいです。

第1回は主人公の橋本さんが、うつの症状に気づき医療機関を探すまでのお話でした。

今回は橋本さんが、実際に医療機関を受診して診断を受けて、会社を休職するための手続きを行うお話です。

主人公のプロフィール

橋本さん(45歳)
居住地:東京都 
家族構成:妻(43歳)、長男(15歳)、長女(13歳)
※本ストーリーは、うつ病から社会復帰をされた方々へのインタビューをもとに作成しています。橋本さんはインタビュー内容をもとに設定した架空の人物です。

心療内科に行く

近所の人に通院がバレるのがイヤだったので、自宅マンションから3駅離れたところにある心療内科クリニックに行くことにしました。ただし、予約できたのは1ヵ月後。

その間、だましだまし会社に通っていましたが、ますます症状がひどくなっていました。そして予約した当日、電車に乗ってクリニックに行きました。

うつの診断を受ける

待合室では「知っている人がいたらどうしよう」とビクビクしていました。待っている間に問診票にチェックを入れていくと、ほとんどが当てはまり、「やっぱり自分はうつなのかな」と不安が広がっていきました。

診察室に呼ばれ、医師から問診を受け「軽いうつですね」と言われました。まるで「風邪ですね」と言っているような医師の話し方に、なぜかホッとした橋本さん。

うつと診断されるとショックを受けると思っていましたが、「病名がわかったからこれで治療が始まるし、しっかり治療すれば、眠れないとか不安な気持ちもすぐによくなるに違いない」という気持ちになれました。

待合室にはたくさんの同じような患者さんがいたので、「うつは意外と普通の病気なのかな」と思ったりもしました。

休職の手続きをする

画像1

うつと診断されたその日、医師から勧められて会社を休職することにしたので、そのことを上司に連絡。次の日、上司に付き添われて人事部に行きました。

そこで、人事の担当者から会社における休職の手続きや制度について説明を受け、書類を渡されました。

休職は最大半年間、休職中の給与は無し、退職金の年数に含まれない、半年間休む場合は賞与の査定対象外になる、傷病手当金は申請が必要なので確認する、休職中の連絡については強制ではないが月1回程度は上司または人事部とやりとりしたい、等々。

しかし、橋本さんは実はこのやりとりをあまり覚えていません。説明を受けたような気がするくらいの記憶です。不眠や不安によってそれを理解するだけの気力がなかったのです。

そして翌日から休職に入りました。

お役立ち情報

うつで休職することになったとき、休職時に必要な手続き療養中の生活費を保証する傷病手当金について、参考となる記事です。

休職すると給料や手当はどうなる?休職の手続きや休職中の過ごし方、退職・転職する場合についても解説します

傷病手当金の手続きをカンタン解説!書類の書き方~申請方法まで


最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
次回は、第3回 うつの治療をする(前編)です。4月2日(木)の夜に配信をいたします!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?