こだわりは変わるもの

子供が生まれてしばらくしても、子供には“キャラモノ”の服は着させないと誓っていた。

自分自身もアンパンマンとかじゃじゃまる・ぴっころ・ぽろり、セーラームーン、ドラえもんとか色々なキャラクターたちには大変お世話になってきた。絵を描いたり、歌ったり、これらのイラストが印刷されているお菓子を食べたり、彼ら彼女らは私の近くにいなければならないものだった。
でも決して母はキャラクターものの服は着せてくれなかった。唯一、スヌーピーの服だけは許してもらえた気がする。
枕のキキララ、通学カバンのマロンクリーム、キティーちゃんのコップなど、身に着けないものは買ってもらえた。でも大好きだったセーラームーンは、漫画やお菓子は買ってもらえたが、それ以外は買ってもらった記憶がない。セーラームーンのTシャツやパジャマ、着せ替え人形、ステッキのおもちゃとかも欲しかったが、どうしても買ってもらえず、泣いた記憶がある。
でも成長するにつれ、キャラクターものを持っているのが恥ずかしくなり、買ってもらわなくてよかった、ましてや洋服なんて本当に買ってもらわなくてよかった、と思うようになった。

自分の子供もそのうち興味がなくなるだろうし、子供はかわいいがキャラクターものを着た子供の隣を歩くのは恥ずかしい。だから、キャラモノは買うものか、買わせるものか、と思っていた。

それがどうだろう。

姉はUNIQLOが好きで、昔から自分の服だけでなく、他の家族の服までチェックしている。アプリ会員でポイントを貯めている。店舗でも買うが、サイズや色が店舗になければネットを使っても買う。その際、ポイントを貯めたり、送料無料にするため「この服、娘ちゃんとか息子くんにどう?」と姉から聞かれ、私の趣味に合えばオッケーを出す。
そうして一昨年は、娘と息子用に隠れミッキーのズボンを姉に買ってもらった。これは姉からの提案だった。
そして去年のクリスマス、私からお願いして娘用にプリキュアのヒートテックを姉に買ってもらった。ヒートテック=下着だからトレーナーなど何か上に着せるとは言え、以前の私からすると信じられない進歩だ。
そして昨日、ディズニーのソフィアがガッツリ見えるサンダルを母と一緒にイオンの靴屋で買った。以前の母からすると信じられないし、自分自身も信じられない。

私たちを変えたのは子供たちだ。特に娘。キャラモノを買うと娘がとっても喜ぶ。
昨日の試着のときも、娘はそわそわして、もじもじして、「かわいい♡」と言って、その姿がとっても可愛かった。セールで3,200円→2,000円になっていたし、ムーンスターで他のサンダルよりもかなり履きやすそうだった。予算オーバーだったけど買ってしまった。でも後悔はしていない。
今朝もご飯前に玄関に行き、サンダルを履いていた。朝ご飯を食べてからも「ソフィアの絵を描いて〜」とサンダルをもってきた。お昼から出掛けたときもそのサンダルを履き、突拍子もなく、「今日ね、ソフィアの靴、履いてるの♪」と何度も何度も嬉しそうに話をしていた。

キャラモノの洋服もそう遠くないかもしれない。

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