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即興音日記#157「誰にとって」ミュージックビデオに寄せて

■新曲「誰にとって」に寄せる冒頭詩
創造。新しさ。
誰もやったことがない表現。
誰も聞いたことがない音楽。
という、独自性(オリジナリティ/ユニークネス)のへ呪縛。

いったい私の音楽とは、
誰の喜びのために、何をすることなのか。
新しくあることのみが至上命題なのか。

自分の心と体と頭によく聴こう。
そして、喜びが増す方へと進むこと。
自分の感覚と身体を使って丁寧に進むこと。


■「誰にとって」歌詞
新しいかどうかなんて 僕にはどちらでもいい
新しいかどうかなんて どちらでもいい
僕にとっては
新しいかなんて どちらでもいいんだ

誰にとっての新しさ
誰にとっての新しさだ
誰にとっての新しさだろう 
僕には どちらでもいいんだよ

自分の手で つかんだもの
誰にとっての 新しさだろう


■即興音日記157曲目「誰にとって」録音ノート
録音前に、ギターで弾くコードとコード進行を決めた。歌詞のアウトラインを頭の中で2,3行決めた。
曲の始めから終わりまで一度も歌ってみることなく、録音を開始。決めたコード進行も脳の中にある歌詞も、すべて暫定的。変わり得るもの。すべては音楽の素材に過ぎない。
スマートフォンの録音ボタンをタップして、ギターで最初の音を出す。それを聴いて(聴きながら)次の音を出す。その行為に集中するのみ。弾き歌いながら、戸惑ってもいいし、迷ってもいいし、彷徨ってもいい。即興音日記はいつも余白だらけ、隙間だらけ、スキだらけ。

録音後すかさず、その音日記の余白に即興で応答した。即興に即興で応えていくサイクル。

1秒後の自分が何をするのか自分にも分からない。私はそれを、とても人間らしいことだと思う。

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