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肺MAX 2024/04/15の日記

税金(公式の略称を早く教えてくれ)の石平母、例の回想からしばらく出てこなかったから不穏な予感がしてちょっとソワソワしてたけど案外そんなに深刻な関係じゃなさそう(?)で安心した。

とはいえ、ネグレクトほどじゃないにしても父親がいない中で母親にもあまり信頼を寄せられない状況って結構ツラそうだな。あと全然家に男連れ込んで石平くんが殴られたりしてたから人付き合いも終わってるし。

でも一旦は読書感想文編で自分の生い立ちをなんとか肯定的に見れた(というより負い目を感じすぎなくなった)っぽくてよかったなと思う。よかったね…。

そりゃ泣く


『オッペンハイマー』観てきた。なんか…話題になってるから…。

私って映画に関してはずっとミーハーだな。ソシャゲとかアニメとかは面倒で全然手を付けないのに映画だけはやたら見に行っててすごい。やっぱこう、一回エイヤッと腰を上げたらあとは拘束されて勝手に展開される娯楽が好きなんだろう。実際サブスクで映画観ると飽きてすぐ寝ちゃったりSNS見ちゃったりするし。

たぶん私の性分って何かをやるときの心理的なハードルは極端に可変するんだけど、やめるときのハードルが常に低いから、継続して楽しむためには事実関係の方からやめる側のハードルを上げておかないとダメなんだよな。だから2000円払わせて真っ暗な部屋で深い椅子に座らせる必要があったんですね。

映画の話に戻るけど、とにかく音がデカかった。一番最初のシーンから「ゴゴゴゴゴゴゴ………!!!」みたいな轟音が大音量で流れてきて、IMAXの音響だと胸の中でバリバリ響いて面白かった。あとは中盤の足踏みもやたら胸に来たな。音はデカいと胸に響くことがある。

内容は思ったより赤狩りの話が多かった。というか、後半はほぼ全部その話だったな。しかも変に盛り上がりをつけようとして不自然な感じがした。

イギリスや浮気でウジウジしてから中盤の実験成功!!でワーッてなって戦後でまたシリアスに、からの審問官と陥れようとした人を論破してスッキリみたいなことをしたいのはわかるけど、後半の盛り上がりはそんなに意味ない気がしたな。どうせ機密にアクセスする権利は失われちゃったんだし、あとは落ちぶれてくだけならそれでいいのでは?

もちろんそれも織り込み済みで、落ちぶれていく訳でもなく、今後成功するのかもわかんない…みたいな中途半端さを描きたいんだったらまだわかる。それにしてももっと微妙な雰囲気にしてくれてもいいんじゃないかな。そういう機微がなくて無理にエンタメに寄せてたのがよくわからなかった。

あとオッピーを共産主義者みたいに書いてる割には、資本論の一節としてなぜかプルードンを引用させてたりしたのも意味不明だった。あれ普通にミスにしか見えなかったんだけど、どういうつもりだったんだろう。結局アメリカ共産党の人たちも本気で勉強して革命やってる奴なんて本当はいなかったんだぜ!っていう演出なのかな。全然わかんない。

それ以外にもなんか科学者とか物理学者がいっぱい出てきたけど、そっちの方に全く明るくないのでアインシュタインとオッピー以外ほとんどわからなかったな。

でも途中のオッピーがアインシュタインに計算を確認しに行くシーンで出てきたゲーデルだけははっきりとわかって、あそこだけは3時間ある映画の中で唯一感動した。感動というか、あの後どんどん衰弱してついには死んでいく運命にあるゲーデルに健気に付き添うアインシュタインが切なすぎて胸が一杯になっちゃった。

実在の人物でこういうことやっちゃうのはなんだが忍びないところもあるが、私は前日譚のように後で起こる悲しいことを知っていることが一番悲しさというか切なさを感じる気がする。なんでだろう。端的にどうしようもないから?タイムスリップものとかでもそういうのが劇中のフックになってるのが多いけど、私はああいうの結構弱い。

まあそれぐらいかな…特に日本人だからと意識して思うことはあんまりなかった。ただ、このノリから本国で公開されたときに流行った不謹慎ミームが考案される方途が想像できなくて、そこは改めて困惑したな。なんか裏読みした野暮なネタみたいな感じでもないし、単に原爆のイメージから想像したってことなのかな。難しいねえ。難しいことは、よくわからない…。

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