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【草花】シナニッケイ(樹皮の生薬名:桂皮); [シナモン]

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/ニッケイ属


   ニッケイ属(ニッケイぞく、肉桂属、Cinnamomum)とは、クスノキ科に属する常緑の木本から成る属。分布は熱帯から亜寒帯までで、およそ300種以上が属する。ニッケイ属に属する木には芳香性の成分を持つものが多く、クスノキからは樟脳、セイロンニッケイ(シナモン)の樹皮やニッケイの根からは香料や香辛料として有用な肉桂(シナモン)が採れる。

【薬効】
   シナニッケイの樹皮は桂皮(けいひ)と呼ばれる生薬であり、日本薬局方にも収録されている。これは、体を温める作用、発汗・発散作用、健胃作用があり、多数の方剤に配合される。若い枝の桂枝(けいし)も桂皮と同様に作用があるが、こちらは日本薬局方には収録されていない。
   日本には、ニッケイ(肉桂)が徳之島、沖縄島、久米島及び石垣島に自生しており、根皮を桂皮の代用として用いる(局方外品扱い)。
   桂皮を含む漢方方剤は、十全大補湯、八味丸、木防已湯など。
   桂枝を含む漢方方剤は、葛根湯、安中散、柴胡桂枝湯、桂枝加芍薬湯など。
〜[上記wikipediaより抜粋]


 
 
【熊本大学薬学部・薬草園】【植物データベース】
クスノキ科
Lauraceae
シナニッケイ
Cinnamomum cassia (L.) D.Don
別名
トンキンニッケイ,アシア,ケイ
URL> https://www.pharm.kumamoto-u.ac.jp/yakusodb/detail/005778.php


【英名】Chinese cassia, Chinese cinnamon
【中国名】肉桂
【花期】5~7月
【生薬名】①桂皮(ケイヒ)【局】,②桂枝(ケイシ),③肉桂子(ニクケイシ)
【薬用部位】①樹皮または周皮の一部を除いたもの,②枝,③果実
【成分】樹皮にフェニルプロパノイド(cinnamaldehyde),ジテルペン(cinncassiol A),タンニン(procyanidin類,cinnamtannin類)
【薬効と用途】
   桂皮は漢方における重要な薬物である.発汗,降気(漢方でいう「気」を降ろす),鎮痛作用があり,カゼの症状,肩や背中の痛み,関節痛,月経不順などに用いる.中国では樹皮を肉桂,枝を桂枝と呼び別の生薬として扱われる.肉桂は体内を温め,桂枝は体表を温めるとされるが,日本でいう桂皮は両者を合わせたものと認識されている.漢方処方では安中散,六君子湯,大建中湯などをはじめ,多くに配合される.
   中国を中心に輸入されるが,大部分は香辛料としてソースなどの原料に利用されている.
〜[上記「植物データベース」より抜粋]


 
 
【東京生薬協会】【新常用和漢薬集】
ケイヒ (桂皮)
URL> https://www.tokyo-shoyaku.com/wakan.php?id=67


【基原】 Cinnamomum cassia J. Presl(Lauraceae クスノキ科)の樹皮又は周皮の一部を除いた樹皮
【調製】 太い幹の樹皮または周皮を剥がし,コルク層を除き乾燥する.
【選品】 辛味が強く甘味があって,渋味のないものが良い.極度に粘液性の強いものは劣等品である.
【適応】 発汗,解熱,鎮痛(頭痛,身体疼痛など),鎮静(のぼせ),鎮痙などに用いられる.
生薬製剤に芳香性健胃薬として食欲不振,消化不良に粉末が配合される.
【漢方処方例】
麻黄湯(まおうとう)
   構成生薬のうち,桂皮,麻黄の組合せで発汗に作用する.
大青竜湯(だいせいりゅうとう)
   構成生薬のうち,桂皮,麻黄,石膏の組み合わせで強い発汗を示す.
桂枝湯類(けいしとうるい)
   構成生薬のうち,桂皮,芍薬の組み合わせで,のぼせを抑え,痛みに作用する.
苓桂甘棗湯(りょうけいかんそうとう)
   構成生薬のうち,桂皮,茯苓,大棗の組み合わせでのぼせと動悸を抑える.
〜[上記「新常用和漢薬集」より抜粋]


 
 
【養命酒・元気通信】生薬百選
桂皮(ケイヒ)



   発汗、解熱、鎮痛作用といった薬効をもつほか、 香辛料としても用いられる桂皮(ケイヒ)。

   クスノキ科ケイの樹皮をはいで乾燥させたものを桂皮といいます。独特の香りが特徴的で、ニッキまたはシナモンの香りと表現した方がピンとくる方が多いかと思います。 原植物は中国南部、ベトナムでよく栽培されているように、温暖な気候を好みます。弊社研究所においては、温室内のものはよく育っていますが、玄関ホールに置いてある鉢植えのものは長野県の気候では寒いせいか、勢いがありません。
   医薬品のほか香辛料としても用いられ、発汗、解熱、鎮痛作用等があることから、漢方では葛根湯、桂枝茯苓丸、安中散、十全大補湯など多くの処方に用いられています。
〜[上記「生薬百選」より抜粋]
 
 



【参考】
【桂枝】【PDF資料】http://www.chuui.co.jp/book/pdf/shin-chuuyakugaku_mihon1.pdf

桂 枝(けいし)
[処方用名]桂枝、川桂枝、嫩桂枝
[基 原]   クスノキ科Lauraceaeのケイ Cin-namomum cassia の若枝またはその樹皮。
[性 味]  辛・甘、温
[帰 経] 肺・心・脾・肝・腎・膀胱
[効能と応用]
1発汗解肌

2温通経脈

3通陽化気

【臨床使用の要点】桂枝は辛甘・温で,主として肺・心・膀胱経に入り, 兼ねて脾・肝・腎の諸 経に入り、辛散温通して気血を振奮し営衛を透達し, 外は表を行って肌腠の風 寒を緩散し,四肢に横走して経脈の寒滞を温通し,散寒止痛・活血通経に働 くので,風寒表証・風湿痺痛・中焦虚寒の腹痛・血寒経閉などに対する常用薬 である。また発汗力は緩和であるから, 風寒表証では有汗・無汗を問わず応 用でき,とくに体虚感冒・上肢肩臂疼痛・体虚新感の風寒痺痛などにもっと も適している。このほか, 水湿は陰邪で陽気を得てはじめて化し, 通陽化気の 桂枝は化湿利水を強めるので, 利水化湿薬に配合して痰飲・蓄水などによく用 いる。また, 陽気衰微・陰寒内停による気逆喘咳・ 気衝奔脈に対し, 通陽化気 により平衝降逆に働く要薬である。
〜[上記PDF資料「桂枝」より抜粋]【注】文字欠落・漢字変換等に失敗している文字があるかも。

 

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