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読書生活

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2020年8月の記事一覧

松本清張と司馬遼太郎

初めて司馬遼太郎の本を読んだのは中2の時。「燃えよ剣」でした。面白くて試験期間中も読んでたら怒られました。親にも先生にも。 その後も司馬さんの小説が好きで読んでたら「幼稚だ。あんなもん読んで喜んでるなんて。」と高校教師の叔父に馬鹿にされました。学生だったし司馬さん読むのが何がそんなに悪いことなのかわかりませんでした。 その叔父さんは大変な学歴主義の人で、大した学歴もつけずに音楽業界に進んで入っていった自分のことなんか、つまらない奴、程度にしか思われてなかったようでした。そ

コラム 快楽の先にあるもの

紀元前ヨーロッパのほとんど何もかもを破壊したアングロサクソンですが、なぜか書物だけは後世に伝えられる形で残りました。これはなぜかというと、王族・貴族たちが「書き取り」「書写」」に使ったからだと言われます。書き取りするほど重要な書物だったかというと別にそういうことではなくて、書き取りする、書くという行為そのものが大事だったらしいのです。 ヨーロッパの王族・貴族たちには十分なお金と時間がありました。その時間とお金で食欲を満たし、性欲にふけっていると、通常の感覚が麻痺して行くこと