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小4の英語(その1)

今回より小4で習う英語を見ていきます。

繰り返しますが「授業」ではなく「活動」です。英語の「授業」は小5からなので、小3から小4にかけては「活動」です。成績を付けない、そして教科書がなくて、代わりに文部科学省発行の教材『Let's Try!』が児童には配布されます。今回より目を通していくのはそれの②つまり小4編です。

「SAMPLE」と斜めにあることから察しはつくでしょうが、文部科学省の公式サイトにあるPDFよりスニッピングして貼っています。以下、この教材については同サイトのPDFより画像を引用していく予定です。


ここより Unit 1 です。今回分析していく単元です。

左下に「Let's Watch and Think① えいぞうを見て、世界のいろいろな国のあいさつについて、気づいたことを□に書こう。」とあります。これは動画を視聴させるのですか。著作権の関係でウェブでは公開されていない(学校関係者はパスワード入力で視聴できるようですが)けれどだいたい想像はつきます。なぜなら右下に「Let's Listen① どの国のあいさつかを聞いて、番号を□に書こう。」とあって、これの音声データは公開されていて、聴いてみると「はろー、あいむくりす」とか「ずどらーすとヴぃーちぇ、あいむみはいる」とかのあいさつ音声なので、最初に動画を視聴して次にこの音声再生を聞けばどこの国のことばであいさつしているのかはすぐわかる案配のようです。

そして生徒どうしであいさつごっこ。

右上の「Let’s Listen② 登場人物について、わかったことを□に書こう。」の音声データはこちら。「なんばー、わん」に続いて「はーい、あいむたける。あいらいくすたろべりぃず、うー、あいどんらいくれめんず」(Hi, I'm Takeru. I like strawberries. Umm, I don't like lemons.)とか続いていきます。ああなるほど小3のおさらいですね。赤で括ったところに、①の男の子の欄に「名前:たける 好きなもの:いちご 嫌いなもの:レモン」とか書きこんでいくの。

下の赤で括ったところでは、おそらく「ほわっつどぅーゆーらいく?」「あいらいくあぽーず」「あいどんらいくきゃろっつ」とか対話ごっこさせるのでしょうね。

気になるのは、この時点では子どもたちは英語での読み書きは習っていないので、たとえば「いちごがすき」と言いたくて「あいらいくすとろべりぃず」とさっと言えるのかどうか。カタカナでの発音表記は学校英語ではやらない建前なので、どうやってこういう名詞を探り出すのでしょう。小3で習っているといっても、思い出せないときどうするのかな。辞書を引くのも検索するのも不可とすれば、お手上げです。

それから単数形複数形の使い分けについてもどうなんでしょう。耳で聴いて目で視認して、後は丸覚えの鸚鵡返しだとすると、使い分けまでとても頭が回らないと思います。そもそもそこまでは教えていないし教えないことになっていると思うし。うーん。

指導案例も紹介しておきます。これを見ても、生徒たちが自分で単語を辞書や検索で探し出すようにはなっていないようです。

私のような理屈屋のお子様は、ここでもう挫折してしまうと思います。


その2につづく


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