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「おい貴様、そのかばんに何を入れている?」

これの続きです。私が中学生のときは、「How」「What」「When」などの、いわゆる疑問詞について、ひとつひとつ習っていった覚えがあります。

2016年度版までは、どの中1英語教科書も、そういう作りになっていました。

しかし2021年度つまり現行版は、そうではないようです。

順に見ていきましょう。

What do you have in that bag?
(そのバッグに何を入れているの?)

これけっこうきつい訊き方です。どうしてきつく聞こえるかは、後で説明するとして…

この「What do you have ~ ?」文はすでに前のページで出てきてはいるのですよ。ただ、

What do you have for breakfast?
(朝食には何を食べているの?)

この「have」は「食べる」の語法ですね。皆さんもかつてそうだったと思うのですが「have」がデビューするときは「持っている」と習いませんでしたか。しかし今の中1生たちは「持っている」の「have」は小学校ですでに習っているので、とっとと「食べる」の「have」をここで習ってしまうのです。

そしてその次のページで「持っている」の「have」が登場(というか小学校から再登場)。

What do you have in that bag?
(そのバッグに何を入れている?)

あちゃー、メグ、その訊き方だと警官が尋問しているみたいに聞こえるよ。


こうしてはどうかな。

Hi, Josh. That bag has a unique design. What do you have within it?
(やあジョシュ。そのかばんは面白いデザインね。何を入れているの?)

「What」とか「Where」とか、疑問詞はいきなり切り出すと少々ぶっきらぼうに聞こえます。英語には「です・ます」がないから。たとえば「What’s your name?」(名前は?)といきなり問い掛けたりしたら、おまわりさんから職務質問されているようで少々威圧的に取られてしまうので、上のように「そのかばんは面白いデザインね」とかワンクッション置いて、それから「中に何を入れているの?」と続けると、純粋に好奇心から相手に尋ねている感じが出せます。

それから「in」(中)ではなく「inside」(内)にするのがセンスですね。自画自賛。


続く

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