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ひとに語ってみることで独習する才能

今年の元旦より、彼の氏名を「セカイノサカモト」と日本の子どもたちが思い違いするほどのカリスマとなった作曲家で演奏家さんが、そういうカリスマとなる転機ともなった映画「ラストエンペラー」の、エンディング曲として作り指揮した「ラストエンペラーのテーマ」の分析を冒頭から最終小節まで数か月かけて順に分析していったわけですが…


その勢いにのって、20世紀物理学史のど天才たちの重要論文を原語で読解していくというシリーズを本ブログで続けています。


やはりアインシュタインの論文がぶっちぎりに面白いです!

彼の論文を読んでいくのは、いわゆる「古典物理」が「現代物理」に脱皮していく過程を生々しく味わうのと同じだなって感じますね、強くつよく。

彼の超革新的で前衛もいいところの異端中の異端な着想と洞察力に、同時代の物理学者たちがどんな風にうろたえ、震撼し、批判を繰り返し、やがて形勢が変わっていったのかを追うのは、しんどいけれど楽しいです。

私は日本の学校制度にはとうとうなじめないで終わった人間です。物理学についてもそうです。今この時代になって、いろいろな先駆的論文を、検索で直に読めるし、必要な文献を検索で探し出せるおかげで、十代のときもやもやしたままとにかく前進するしかなかった諸々を、科学史の視点から学びなおせるのです。

あの頃と一番違うのは、自分なりに謎を追いながら、それをこうやって不特定多数の人びとに向けて語っていけることです。私はひとに語ることで学ぶ頭のしくみになっているのだとつくづく思います。語りながら、今まで読んでもよくわからなかったことがなんとなくわかるのを感じたり、読み直してみて違う読みができることに気づいたり、もっと手を広げて思索しないといけないなって焦ったりしてね。


画像は気まぐれで貼ったブツです。今回の語りとはほぼ無関係ですほぼ。

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