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わがまま

私が出会ってきた中で1番好きな人とお別れした。
「1番幸せになって欲しいから。」と言われた。

彼はとても優しい人だった。いつでも私の話を聞いてくれていつでも私のやりたいを叶えてくれて。自分の意見がない訳じゃないけれど「一緒に」と何度も言っていた。

私は彼を恋人として好きだった。彼は私を人間として好きだった。これからいろんな人生の選択をする上でこの考えはきっとこれからずっと一緒にいても変わらないと。

「1番好きな人だから1番幸せになってほしい。」

これが彼の最初で最後のわがままだった。
彼にどんな種類でも「好き」という気持ちがあるなら私は離れたくなかったし一緒にいたかった。
でも彼のわがままを受け入れないという選択肢はなかった。声をあげて泣く私を何も言わずに一緒に待ってくれた。嘘でもいいから嫌いになったとか言って欲しかった。でもそれも彼なりの優しさだったと気がついた。最後まで。

今日は自分には可愛すぎるなと思うくらい可愛らしい格好で外に出よう。自分の幸せを1番に考えてくれた彼の言葉を忘れるために。自分が1番幸せになるために。大好きでした。



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