【詩】泥水で口を濯ぐ

そんなにフワフワして何処へ行くの?
君が乗る電車はそっちじゃないのに。

あの日の言葉が霞んでいく。脳裏の君がボヤけてる。
万華鏡のように増えては消えて、消えては増えて、それでも綺麗だと感じる自分を消してしまいたい。

残高不足のSuicaが何度も叫ぶ。
苦し紛れに向けた刃先はどうしてだろうか私に向いている。


駅のアナウンスが語りかける。
「どうして貴方が謝っているの?」


ハッとして、夏。

じゃあ次会うのは?
うん、クリスマスが良い。

そしたら君の腹を引き裂いて、ツリーを臓器でデコレーション。
ぱっちりおメメと色付いた爪も忘れずに付けないと。
そうだ、忘れちゃいけない。その綺麗なお顔はツリーの天辺で輝かせてあげる。
したっけ、せっかくだから皆んなに見てもらえるようにスクランブル交差点のど真ん中で明く火を点してあげるね。
皆んなに見られるのが好きな君にはピッタリだもんね。

その浮ついた心臓、自分でも掴めないんでしょう。
誠、珍妙にして滑稽。
どうか『終点無き欲望線』で溺れていて下さい。

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「お疲れ様。頑張ったね。さぁ、ゆっくり気楽に時間旅行へ行こう。」

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