「移り気な垣根」-メイキング
紫陽花の花言葉は「移り気」「浮気」「変節」…
花(のように見えるが実際は萼)の色がよく変わることから、
「七変化」「八仙花」とも呼ばれるそうで。
今回はそのイメージで、どこかこちらを責めるような眼差しのミステリアスな女性と絡めて描きました。
紫陽花は土壌の酸性度によって色が変わります。
一般的に「酸性なら青、アルカリ性なら赤(ピンク)」になると言われているそうで。
(品種によってもさまざまですが)
紫陽花の根元に死体だか凶器だかを埋めたら花の色が変わってしまい、犯行がバレた…というミステリー小説もあるそうな。
または死体の血を吸って真っ赤になってしまう、なんてホラーも。
そんなことを思い出しながら、差分で禍々しい赤を。
「青と紫の狭間に」
(作業BGMはSound Horizonでした。特に反映はされていないけれど)
作業中、目のハイライトをどうするか…など迷いました。
ゴリゴリ塗り重ねていく作業は好きなんですが、仕上がり自体はアッサリしているほうが好みだったりするのが悩ましい。
いっそこれくらいのほうが色っぽいかもしれない。
以下、メイキングです。
気紛れに描き始めたらくがきから。
青紫→ピンクがかった紫へのグラデーションを描きたいな〜と。
顔や首回りをよりデフォルメして、このあたりのオリジナル作品と通ずる雰囲気に寄せます。
シャーペンで人物と紫陽花を描きます。
スキャンしたシャーペン画を合成します。
塗り分けする時に間違えないよう、最初は見分けやすい色を置いています。
おおまかに影をつけていきます。
人物にも影と肌色を。鼻を描くとけっこう印象が変わります。
花と葉にも色をつけます。
やんわりグラデーションが入りました。
紫陽花の色がしっかりかつふんわりしてきます。
白目とハイライトを入れるとさらに印象が変わります。
紫陽花にもハイライトを入れます。
唇もグラデーションカラーです。
水滴を足します。
なんだか顔が生々しすぎてしっくりこなかったので
白目を控えめにし、瞳のハイライトの入れ方を変えました。
唇もグラデーションにしたかったんですが、今回は断念。
リップがヌーディーカラーだと瞳の印象が強くなり、あどけなくもミステリアスなかんじになったかと。
色調整をして完成です。
雨、降りすぎませんように…
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