「夜明けの星」-メイキング
梅雨は明けたそうですが雷雨に脅かされる今日この頃。
暑くて涼しい初夏の絵を描きました。
私がよく使う画材はシャーペンとPhotoshop。
今作もそのふたつで、浮世絵っぽい雰囲気を意識して制作しました。
最近は背景(建造物)ありきのご依頼をいただくことが多いのですが、
シャーペンのやわらかな質感が生きるのは
やっぱり動植物かなと思います。
このサスーンカット(かな?)の彼女は「大人の女性」を描きたいときにたびたび使用するキャラクター。
過去に「短歌のイメージイラスト」のお仕事で彼女を描いたものが好評だったのですが、そちらはweb公開がNGでした。
ので、個人的にもこうした雰囲気の絵が描きたいなと思い立ったのが今作。
曲線をのばすのは楽しいです。
1:ラフ
Photoshopでざっくり形と配色。
この時点では朝顔の色にまだ迷っています。
2:出力
ラフをコピー用紙に印刷します。
3:線画
トレース台を使ってケント紙にトレースしていきます。
シャーペンはHBの0.5mmと0.3mmを使用。
輪郭線だけ描いてパキッと仕上げることも多いのですが
今回はやわらかく濃淡を重ねていきました。
(時間がかかるので全体にうっすらかかる影などはPhotoshop)
4:スキャン
A4サイズのスキャナで分割スキャンしたものを
PhotoshopのPhotomerge機能で合成します。
(コンビニのでっかいスキャナを利用するときもあります)
5:彩色
シャーペンで陰影をつけているので基本は乗算バケツ塗りです。
グリザイユ画法と申しましょうか、線画なしだとこんなかんじ。
このあとソフトライト、オーバーレイ、カラーを駆使して
ところどころ線画の色も編集しつつ…
朝顔の色は「江戸風情」という品種をイメージ。
彩色を始めてからその存在を知ったのですが
心ときめくエピソードのあるお花です。
6:テクスチャ、色調整
塗りながらテクスチャを貼ってみたり
全体をカラーバランスで整えてみたり。
背景にうっすらグラデーションを入れて涼感を出しつつ
人物が浮き上がるように。
枠とハンコ風イニシャル、クレジットを入れて完成。
日中はもう日傘なしでは耐えられない暑さですね。
傘をさしても下からの照り返しでどうせ暑いでしょ〜とか
荷物が増えて鬱陶しいでしょ〜とか言われることもありますが
陰を携帯して歩いていると体感温度が本当に全然違うのです。
今年は奮発してちょっとお高価いものを買ったので大事に使っていきたい。
サポートしていただいた売り上げはイラストレーターとしての活動資金や、ちょっとおいしいごはんを食べたり映画を見たり、何かしら創作活動の糧とさせていただきます。いつも本当にありがとうございます!!