声優になりたい未成年さんに考えてほしい、お金のこと
声優という仕事は、今、まだなりたい人は多いのでしょうか?
VTuberとかYouTuberとかの方が多いのではないでしょうか?
(変わらないかw)
特に親から反対を受けない方もいらっしゃるかもしれませんが
そんな方も含めて、
声優を目指す小中高生に向けて、ぜひとも考えてみてほしいお話を
自分も浅かったゆえに、書いてみたいのです。
今回は、子どもから大人へのアクションに関して思うことです。
「これから声だけで日本中を納得させなければならないのに、一番身近にいる親さえ説得できなくてどうなの?」
と、第一歩でアドバイス(?)される常套句だと思うのですが
では、どのように説得したらいいか、の例は聞いたことがありますか?
(私はあまり聞いたことがありません。)
ちなみに私は、先に養成所を受けて合格してからの事後報告です^^;
(※おススメしません。)
というわけで、作戦を立てませんか?
・・・いきなり、お金の話です。
さて、
そもそも、「声優になりたい」って
「声優の活動をしたい」のか「声優という職業で稼ぎたい」のか
どちらでしょうか?
私は正直、前者でした。
大好きなアニメのキャラクターになって、自分の声が作品に求められ、提供することで対価を得て
作品も視聴者も喜んで、私も生活できる!
素敵じゃないか!!
・・・そう思っていました。
ただそこには、
生々しい「生活」についてが、すっぽり抜け落ちているんですよね。
世間に安心して夢を見させてあげるのが芸能の仕事ですw
自分が夢を見る(見させてもらっている)だけではご飯は食べられません^^;
まず生活費を出していない方は、
「自分が生活できる」分の金額がいくらくらいなのかを考えて・・・知ってみてほしいのです。
お父さんお母さんが、どのような仕事をしてひと月いくら稼いでいるのか、(仕事を見る授業とかはあったりしますよね)
家族全員が生活するのに必要な支出はいくらなのか、
収支をご存じの方がどのくらいいるのでしょうか。
(逆に、そういうことをお子さんに説明できる親がどのくらいいるでしょうか・・・どのように援助できないかさえ説明しないで、感情的にダメ!と言っていそう(うちはそうだったw))
家賃、光熱費、食費、通信費、交通費、医療費、被服費、交際費・・・何かと圧迫する税金各種・・・
いざという時や将来のために貯蓄もしておきたいですよね。
税金の仕組みは?(社会科の授業で突っ込んで聞いてみましょうw)
そして、なりたいというその「声優」という職業は、どのようにお金を稼ぐ仕組みなのか、
なるためにどういう進路をたどり、そこにかかる費用はいくらなのか、どういう行動が必要なのか。
YouTuberさんやVTuberさんなら、わざわざ東京で活動しなくてもインターネットで何とかなるかもしれませんが、機材とかもろもろ費用がかかりますよね。
オンラインで宅録できれば対応できる案件は増えてきているものの
声優は、まだまだ東京での仕事が多く、地方出身であれば一人暮らしも必要かもしれませんよね。
(そういう意味では、首都圏にアクセスできる地域に生まれただけで、アドバンテージがあります。実家が太いと精神安定感の差は半端ないです。)
一人で暮らすのに、それらはいくら必要そうでしょうか?
それを、どのように補っていこうと考えていますか?
それらをよく知らないまま
事務所に入れば声優になれるから養成所に通わせてほしい
と、習い事のように養成所の費用を親に請求しようとしていないでしょうか?
一人暮らしの費用や日々の生活費まで、親に何とかしてもらおうとしていませんでしょうか?
それではご両親も不安になっちゃいますよ^^;
やるな!めざすな!と開口一番に止めはしませんが
落ち着いて、「生きて生活する」ということをまず考えよう!
(と、私は過去の自分に言いたい(苦笑))
私は親のことをもう2度と会えなくてもいいと思うほど嫌っていますが、
短大まで卒業させてくれた生活と学費と、学歴を持たせたがったその意向には感謝しています。
悔しいけど、
短大とはいえその学歴と、短期間とはいえ正社員をしていた職歴が、今の日本で生きる上で、私の信用を支えてくれている部分が大きいからです。
声優を続ける中で、
なぜあの時4大に行かなかったのか、なぜもっと学部を調べなかったのか、選ばなかったのか・・・
後悔とまでは言いませんが、
もっと良い選択もあっただろうなと、もったいなく思うことは現在進行形でたくさんあります。
(養成所から事務所に入って声優になることしか考えてなかったからですが(苦笑))
25歳くらいまでに軌道に乗った声優活動ができるようになれれば、それは良いのですが、
残念ながら、資格を取れば必ず仕事があって続けていれば最低限以上稼げるという業種でもありません。
逆に、稼ぐ仕組みを理解して
「最低限こんな風に自活できる」「ご両親に金銭的な迷惑はかけない」「もし〇〇までになれない場合は、諦めてこういう風に生活できるようにする(できる)」というプレゼンができれば、
少なくともご両親には、
心配する権利はあっても、反対する権利はないはずなんです。
親子といえど、子どもの人生は親のものではないからです。
ただし、親からのお金の援助を見込んでいるのであれば
親にはそれを断る権利があるのです。
親の人生や稼いだお金は、必ずしも子どものものではないからです。
親子と言えど、人としては対等であるということは、大切な価値観ではないでしょうか(私だけですかね^^;)
ちなみに私は、アルバイトを最低限しつつも、養成所に通う間はいつ休んでも生活に不安がないようにと、150万円アルバイトで稼いでから上京しました。(ないよりマシですが、長期戦には足りませんw)
ロジカルな説得をするために
まずは、生きるために必要なお金について、調べてみませんか?
求人のフリーペーパーで、給与や募集されてる職種などの相場や、
募集の年齢とかはよく見てみてほしい。
若い時は実感わかないのよね^^;どれだけ若さで恵まれているか・・・
自分もいつかは年をとると頭で解っていても
最悪の未来は想像しづらくリスクを甘く見やすいから、
そういうことも含めて、
生活費と親の収入についてご両親に聞くだけでもしてみてほしいな^^;
・・・それにしても、
声優業界のお金について公開している資料って少ないと思うのは私だけでしょうか^^;
できればギャラとかマージンとか解ったうえで、生活費分稼ぐのにどのくらいの仕事量が必要なのか、仕事で何をしなくちゃいけないのかとか
ぜひとも調べてほしいんだけどなw
私が知らないだけなのかな。
書いちゃダメなのかな(・_・;)