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現代絵画同好会

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現代絵画にまつわる自筆のテキストをまとめていきます
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記事一覧

絵画の制作理論その1の補足: 偶然の平均化と複数作品のチャーハン化

その1では画面を多層化する際の失敗例として情報量の飽和を例に出したが、戦略的に情報量を飽…

山田 はじめ
1か月前
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絵画の制作理論その1:多層的な画面とゲシュタルトの法則

ゲシュタルトの法則を知っているだろうか。 人間の眼と脳は、視覚的な情報をグループ分けして…

山田 はじめ
1か月前
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現代絵画とRTA:ゲームの再定義

現代絵画はよく分からない:現代絵画、中でも抽象画やミニマルアートと呼ばれる作品をほとんど…

山田 はじめ
6か月前
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前衛絵画としてのウォーホル作品 その3:アイデアとアイデンティティ

その1:抽象画的発想によって描かれた具象画 その2:全てを受け入れ、作品化する ここまで…

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前衛絵画としてのウォーホル作品 その2:全てを受け入れ、作品化する

その1:抽象画的発想によって描かれた具象画 ウォーホル作品における偶然性 ウォーホルはシ…

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前衛絵画としてのウォーホル作品 その1:抽象画的発想によって描かれた具象画

アンディ・ウォーホルの作品解説は世の中に無数に存在し、ウォーホルの発言、思想、評価のされ…

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美術学習における最大の障壁:言語的理解不全

絶望のレトリック現代美術は、職人的な技巧を極めることよりも、アートという概念の拡張を重要視する。つまり、新しい価値観や形式に基づいた作品の発明を目指すジャンルなのだ。そのため現代美術における教育も制作に直結する実技だけでなく、座学──つまり言語を介した学習が重要な役割を担っている。 だが、ここに大きな問題がある。学生および美術学習者の多くは、教師や批評家が言っていることをあまり理解できないのだ。 美術業界には独特な語彙、言い回し、思考形式が無数に存在しており、美術語とでも言

海外のアート系サイト巡回用のGoogle スプレッドシート

現代アートの本場は海外であるため、その情報の多くは英語で発信されている。その中から自分が…

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無表現主義:スクリーンとしてのキャラクター的肖像画

村上隆が現代アートの領域で探究しているアニメ・マンガ的キャラクター表現は、奇形化と言える…

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東京にあるアートギャラリーをGoogle Map上にマッピングしてみた件

東京にあるギャラリーの住所データをArtscape様とNAVITIME様のサイトより引っ張ってきて整形し…

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ゲルハルト・リヒター作品のキーワードは、Shine(シャイン・光・仮象)というよりSem…

英語の批評にはshineという単語が出てこない日本語のゲルハルト・リヒター批評では、シャイン…

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前衛の死と転生:懐古主義的なアートの方法論

アートにおける“現代”という概念の変化20世紀のコンテンポラリー・アートは、現状に対する不…

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ユアサエボシによるイメージの編集と演出

ユアサエボシとは、大正生まれのシュルレアリスムに影響を受けた三流画家という設定を持つ架空…

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英語で書かれたアート情報を探し、読む方法について (2023/02/03追記)

日本語話者にとって、アートに関する情報収集は大変だ。気になる海外作家の情報を探しても、日本語の記事はなかなか見つからない。日本人作家ですら、英語の批評記事の方が充実していることさえある。 それもそのはず、コンテンポラリー・アート業界の公用語は英語である。本場のアメリカやヨーロッパに限らず、他国の情報の殆どは英語でシェアされている。 ネットは全世界に繋がっている。それでも日本語の情報だけに閉じこもっていては、アートに関して得られる最新情報、専門知識は極めて少ない。あるいは、最新