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資本系もやればできる説

サラリーマンの街・新橋には、こんな場所がある。

ストリートビューより

家系ラーメンの名店「谷瀬家」の横に資本系の大手「壱角家」が並び立っている。この並びだと、ラーメン好きの皆さんは間違いなく谷瀬家に入っていくだろう。私もそうだ。本当に美味しかった。特に麺が。
しかし、ふと疑問が湧いた。

「こんな立地だと商売にならないだろうに、実は壱角家も店舗独自の改良を重ねていて、他の店舗よりも美味しいのではないか?」

というわけで、谷瀬家の隣にある壱角家と、他の壱角家の食べ比べをしようと思います。

公式HPより。見た目「は」THE☆家系ラーメンって感じ

普通の壱角家

まず、都内某所の壱角家で家系ラーメン(並)をいただきました。食べた際の感想が以下です。写真は無いけど、ちゃんと食べました。壱角家エアプじゃないです。

う~ん、スープがなんか違う。一言で言うと浅い。多分醬油メインだと思うんだけど、豚骨があんまり感じられない。豚骨を十数時間煮込みました!
みたいなパンチというか、スープに深みが無くて、寸胴鍋の上澄みを飲んでいる感じ。一瞬あっさり系ラーメンと錯覚した。家系ラーメンなのに。
それから麺。普通というか、小麦の風味をあんまり感じない。これは比較対象の谷瀬家の麺が美味かったから、そう思ってるだけかもしれないけど、冷凍の麺がセントラルキッチンから送られてきました!というバックボーンが見え隠れしてるように感じた。
最後にトッピング。チャーシューは提供前に炭火焼きしたようだけど、あの特有の燻製を求める人には受け入れられないと思う。ほうれん草が気持ち多めに乗っていたのは良かった。
一番堪えたのは、トッピング無し・ライス無しで900円だったこと。普段行く店がライス無料なので、そちらが相対的に神に見えてきた。自分の恵まれた環境を自覚できたのは、素晴らしい経験じゃないだろうか。
これを読んだ方は大人しく美味い店に行ってください。

という訳で、普通の壱角家の食レポでした。トッピングもライスも無い家系ラーメンに900円払い、既に検証を止めてもいいんじゃないかと警告が頭の中で鳴っていますが、今更引き下がれないので新橋に向かいます。

名店の隣の壱角家

続いて、新橋の壱角家でも、家系ラーメンをいただきました。なお、この
検証のために2日連続で壱角家に行っています。最悪の毎日ラーメン健康生活だ。そんなしょうもない男のラーメンの感想です。

まず、家系ラーメン(並)を購入しようとしたら、ハイテク食券機にあったのは880円の文字。チェーン店なのに値段違っていいの!?
そんな驚きを抱えたまま、着丼したラーメンのスープを一口飲む。思ったより豚骨してる!?昨日の店と全然違うぞ!?違和感なく家系ラーメンのスープとして飲める!!
自宅の近辺に2つある家系ラーメン店の、片方のスープに近いと思った。
相対的に家の近くのラーメン屋の格が下がっている気がするけど、そちらはライスおかわり無料なので神。
麺を食べたら、ここは変わらないと思ったが、スープが美味いからか、全然違和感なく食べられる。スープが命というのはこういうことだったのか。
トッピングのチャーシューとほうれん草も、昨日の店と同じ。むしろここが同じだったから、自分は壱角家に来ているのだと思い出すことができた。
昨日と同じラーメンを食べても飽きるので、最後は卓上調味料で味変。玉ねぎを入れて食べるのが美味しかった。

総じて、行列はできて無いけど、なんだかんだ人が入ってる店のラーメンという印象でした。食べ比べの母数が少ないから断言できないけど、壱角家の中では上位の美味さなんだと思います。でも隣の谷瀬家に行くよな…


総評:

資本系もやればできる(有名店の方が普通に美味い)


所感

まさかのチェーン店なのに値段が違うという衝撃がありましたが、資本系の家系ラーメンも、店ごとに違いがあるという結果が得られました。どちらも同じ味で「やっぱダメじゃん!」の爆発オチを想定していたので、思わぬ結果に驚いています。ただ、新橋のが壱角家の限界ではないかと思います。

あえて壱角家の強みを挙げるとすると、アルコールやおつまみなどがメニューにあり、中華料理店としての一面があることでしょうか。ラーメン一本ではなく、飲み会の場としての活路も感じました。ラーメン店には重要な回転率を犠牲にして、客単価(ひとりの客が支払う金額)を上げる運営方針なのかもしれません。他に選択肢が無い地域であれば、壱角家も良いと思いますが、関東にはもっと美味しいラーメン屋があるので、「美味しいラーメン」を求めるのであれば、そちらに足が向かうのは仕方ないと思います。私はこれを機に、壱角家はすた丼の店という認識を強くしました。
大概の店にあるよね。公式HPのメニューには無かったのに。


おまけ



こっちの方がうまい

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