2024.04.23 火曜日の夜は傘のことを考える
先日、長年使っている折りたたみ傘の骨が折れた。
散りかけの桜を観に出かけた先で、傘も散ったのだった。
いつ折れたのか全く気づかなかった。
一度屋内に入るときに閉じて、再び外に出て傘を開いたときには折れていた。なんで?
特に乱暴に使った記憶はない。
なのに、どうして。
混乱する私。外は土砂降り。近くに傘を買える店はない。
結局、その日は折れた場所に絆創膏を貼って使い続けた。
絆創膏は人間以外にも使える。便利だ。
家に帰ってから傘の直し方を調べると、修理セットは100均などでも買えるらしい。
壊れたタイミングで新しい傘を買ってもいいかと思ったけれど。
じゃあ次はどんな傘を買おうか考えると、あまりピンとこなかった。
特に欲しい傘はない。
それでなんでもいいやと適当に買うなら、直して使い続けようと思った。
今回折れた傘は別に高級なものではない。
家にある傘、全部そう。
ただ、学生の時に買ったり、大人になってから買ったり、人に貰ったり。
1本ずつ、手にした時のことをなんとなく覚えているので愛着があるのだ。
折れた傘なんて、特にかわいいと思っている。
この傘は使い始めた頃はほっそりしていたのに、いつのまにかモサモサと膨らんでしまった。
きっと雨を食べて成長したのだと思う。
雪があまり降らない地域に住んでいるので、雪はたまに食べるご褒美という感じ。
モサッと膨らんでいるので、鞄の中に入れると大分場所をとる。
定位置は鞄の底。鞄の中で、財布やハンカチや手帳が、モサモサの折りたたみ傘の上に乗っている感じ。
雨傘の生地ってサラサラしているので気持ちよさそう。
めちゃくちゃデカくなっちゃったけど、と思う。
まぁデカくてもいいよ。そんな見た目もかわいく思えてしまうから、いいよ。
……と、色々書いていたらもっと大切に思えてきた。
傘は他にもあるしモサガサちゃんには少しお休みしてもらって、梅雨が来るまでにのんびり直せたらいいな。と思う火曜日の夜だった。
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