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ラジオでシャドーイングのすすめ。日本語力を高める!産後の言語力低下にお悩みの方にも。

「見えないものを言葉というカタチにして、相手に届ける力」ラジオインタビューのシャドーイングで身につけよう!

✳︎こちらの内容は、医学的根拠があるものではありません。個人の感想としてお読みください。

1.ラジオでシャドーイング

最近、ハマっていること。それは、通勤時にラジオでシャドーイングすることです。

「シャドーイング」とは、聞こえた音をすぐにそのまま声に出していくこと。「リピート」が一文終わったところのポーズで言葉を繰り返すのに対し、「シャドーイング」は「聞きながら声に出す」点が違います。

例「わたしは最近ラジオにハマっています。」「わたし」と聞こえた瞬間即座に「わたし…」と声に出し始めます。耳は聞き取り、口は発話と同時に違う働きが求められます。

第二言語を習得する際、学習方法の一つとして活用されることが多いこのシャドーイング。

日本語なら簡単にシャドーイングできそうと思った方、あなどることなかれ。シャドーイングは難易度が高いです。

ひとつは機能的な難しさ。「耳で聞いたことを口で言う」それだけなのですが、口で発話している時、耳は次の言葉を追っているので、わけがわからなくなります。脳が大変鍛えられます。(のような気がします)

ふたつめはスピード。ラジオから聞こえる日本語スピードはかなり早いです。さすが話すプロ。淀みなくスラスラと日本語がでてきますが、わたしは口が、舌が追いつきません。

2.ラジオシャドーイングの方法

ラジオ番組の選択は皆さんにお任せしますが、誰の言葉をシャドーイングするのか、その選択はとても重要です。

シャドーイングするのは、自分が目指したい話し方をしているパーソナリティの方。

声や言葉の選び方、話し方など、自分が目指す人を探すこと。これが大事です。

色々なパーソナリティの方をシャドーイングして、しっくりくる方を見つけてもいいですし、ラジオ番組のwebサイトから探してみるのもいいでしょう。

webサイトのプロフィールには、言葉のプロとして教鞭をとっている方がいたり、その方の経歴や趣味も確認することができ、信頼できる方を探せます。

わたしは朝のラジオ情報番組で、月曜と火曜を担当されているパーソナリティの方がお気に入りなので、その方の発話をシャドーイングしています。

シャドーイングするのは「インタビュー」です。

堅いものである必要はありません。歌手などのアーティストさんのインタビューでも構いません。インタビューをおすすめするのは、会話から学べるものがとても多いからです。

インタビューのシャドーイングでは、パーソナリティの方の発話のみをシャドーイングします。インタビューを受けている人の会話はシャドーイング不要です。

「ラジオインタビューには、質問の仕方、言葉の言い換え、相槌、要約など、言語コミュニケーションのスキルがたくさん詰まっています。」

シャドーイング時のコツとしては、声のトーンや話し方など、感情をのせてパーソナリティの方の真似をすることです。そのほうが言葉が身につきやすいですし、シャドーイングもしやすいです。

3.なぜ「ラジオ」でシャドーイング?

「テレビじゃダメ?」という方、ダメではありませんが、シャドーイングに適しているのはラジオです。

視覚情報をシャットアウトした環境で話すラジオは「言葉」が全てのため、パーソナリティは「言葉だけで」様々な情報をリスナーに伝えなくてはなりません。

最近わたしが聞いたラジオのインタビューにて。ある画家の作品について美術館の方を招いて紹介するというインタビューでした。

学芸員の方が絵の解説をするという場面で、それを補足し的確に伝えるパーソナリティの方の言葉選びが見事で本当に素晴らしかったです。

ラジオなので、リスナーには当然「絵」が見えません。どんな大きさでどんなタッチで何が書かれているのか、そしてどんな額縁に入っていて、どんな印象を与えるのか。

比喩も分かりやすい上に、学芸員の方の解説を邪魔することなく、上記の情報をさらりさらりと盛り込んでいました。まさに言葉のプロ!

いつの間にかわたしは、見たこともない絵なのに、くっきりとその絵を思い浮かべながらインタビューを聞いていました。

これぞ、ラジオをシャドーイングする理由です。

4.ラジオシャドーイングの効果

ラジオシャドーイングには、たくさんの効果がありますが、3つに絞って紹介します。

①語彙力のアップ

いちばんの狙いはこれです。語彙を増やしたい!そう思って始めました。日常生活において、たくさんの語彙を読んだり聞いたりすることはあっても、自分が「使う語彙」は限られているもの。それを突破する糸口はこのシャドーイングです。

ラジオシャドーイングでは、文章で語彙を学ぶので、知らず知らずの内に「語彙の使い方」も学べます。

②傾聴の全てを学べる

2.で述べましたが、もう一度言います。「ラジオインタビューには、質問の仕方、言葉の言い換え、相槌、要約など、言語コミュニケーションのスキルがたくさん詰まっています。」

シャドーイングをしていると、「そんな言い換えもできるな。なるほど、そんな風にまとめるんだ。そんな質問の仕方もあるのか。」と気づきが多くあります。

③集中力が高まる、頭が冴える

舌や口を動かすことで、頭が冴えてくるように感じます。朝ボーッとする時に、シャドーイングをすると一気に集中力が高まります。

5.産後、言葉が出てこない!

ラジオでシャドーイング。そのきっかけは、育休明け、仕事復帰した際に言葉が出てこないことでした。

約1年、起きているほとんどの時間を赤ちゃんとふたりで過ごしたわたしは、いつのまにか言語力が衰えていたようです。

日常生活でも「あれ、あれ…なんだっけ?」と物の名前が出てこない。仕事においても、周りの話すスピードに頭の回転、そして口と舌が追い付かずアワアワアワ…

産休・育休前は、人と話すこと、人前で話すことを主とした仕事をしていたのに、言葉が本当に出てこなくなってしまった。人とうまくコミュニケーションが取れない。とてもショックでした。

一時はどこか身体に不調があるのでは…とひとりで悩んでいました。ところが色々調べてみると、同じような経験を持つ方が多くいることを知りました。

さらに、この産後に言葉が出てこない症状は、「マミーブレイン」とも呼ばれ、出産による一時的な脳の働きが関係しているという説もあります。詳しく知りたい方は、下記の書籍をお読みください。

また、産後の言葉が出てこない症状を、「産後うつ」のひとつと考えるお医者さんもいるそうです。そんなの全く知らなかった…

わたしは仕事をしながら少しずつ言葉を取り戻し、今はラジオシャドーイングで言葉のトレーニングを続けています。この方法が医学的に正しいかどうかは分かりませんが、わたしには合っていると感じています。

✳︎産後の言語力の低下について悩まれている方は、まずは、病院や自治体の子育て相談窓口などプロに相談することをおすすめします。

6.言葉が自分をつくる

「自分の言葉をいちばん聞いているのは自分」

豊かな言葉をたくさん使えば、自分を労り、励ますことに繋がり、醜い言葉を使えば、自分を傷つけ、貶めることになる。

豊かな言葉を話す時の表情や姿勢と、醜い言葉を話す時の表情や姿勢。想像できますか?使う言葉によって、人は見た目さえも変わってしまうと言っても過言ではありません。

言葉を学び続けることで、自分にぴったりの言葉を選び、使いこなせるようになりたいものです。

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