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猫砂の乱

拝啓 とらきち様

先日は猫砂の件で大変失礼なことをいたしました。謹んでお詫び申し上げます。

デリケートなとらきち様が、猫砂にこだわりを持っていることは承知していたつもりでした。
訳あってトイレケースを2つ用意していた時も、貴方様はきっちりと大用と小用を分けていらっしゃいましたね。

そんな貴方様が猫砂が変われば気分を損ねることくらい容易に想像できたはずなのに、お取り寄せをしていた会社が閉店となりいつもの猫砂が手に入らなくなったことに慌てて、よく調べもせずに安易に類似品に手をつけてしまった私の不徳の致すところであります。

トイレケース横にできた水溜りを見て、後期高齢猫をとうにすぎた貴方様にもついに呆けるその時がやってきたのかと、疑ってしまいました。

主治医に相談しましたところ、「本人はやってるつもりなのが、だんだん高齢になると間に合わなかったり、外してしまうことはよくあること」の言葉を真に受けておりました。

注意してみれば、大便の時は外すことなどなかったというのに。

あまりにも続く粗相に頭を悩ましつつ、もしかしてと言う一縷の望みを託して大好きだった猫砂を探し求め再び使い始めたところ、貴方の粗相はピタリと止みましたね。

呆けたのではなく、敢えて主張していたのだとやっと気がつきました。

あれは一体なんだったのかと今では思います。
それでも時折ケースの外でされるのは、それは年齢のせいでしょうか?

いや忙しさにかまけてほっとき過ぎた時に限ってするところを見ると、やはり何かおっしゃりたいのでしょうね。

貴方様の心がいつも平穏でいられますように、日々努めてまいります。

かしこ

#我が家のペット自慢

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