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■vol.23【事前評価】明日からスマスロ登場!の前に…

―明日からスマスロ機が全国お披露目ですが、その前に事前機種評価のリマインド

明日からホール側待望の(?)「スマートスロット」が全国デビューします。今回はその前にスペック比較と、僭越ながらわたしの事前評価的なものを確認していこうと思います。

で、そのあとにお伝えしたいのは「○○よりも○○の方が重要だよね」ということです。

スペックの比較については「6.4号機以前の機種」と比較しても、そもそもその市場感が今とは大きく異なっているので意味がないと思っています。そのため、今年の7月以降の「6.5号機」のスペックと比較しています。

―「Lヴァルヴレイヴ」「Lバキ」「Lリノヘブン」スペック比較

明日登場予定のスマスロ機の簡易スペックはそれぞれ以下のようになります。(※独自調べ)
型式  純増枚数/G  G数/千円  C単価  TY
Lヴァルヴレイヴ 7.2枚  31G  4.5円  736
LバキL3      2.3枚  34G  3.7円  500
Lアナザーリノヘブン 3.2枚  32G  3.4円  350

続いて「6.5号機」でC単価を基準にスペック(というか出玉感、バランス)が比較的近いと思われる機種は

型式  純増枚数/G  G数/千円  C単価  TY
SBOOWY     2.8枚  34G  4.0円  648
S犬夜叉CAN    4.4枚  34G  3.6円  620
S鉄拳4アルティメット 7.0枚  31G   3.5円   712
S政宗戦極A5    2.4枚  34G  3.5円  960
S笑ゥせぇるすまん4 2.8枚  35G   3.4円  600

「Lリノヘブン」は以下が比較的近いスペックとなるでしょうか。
型式  純増枚数/G  G数/千円  C単価  TY
S BIG島唄-30   3.0枚  33G  3.4円  450
S/沖ドキ!DUO-30  4.0枚  31G  3.4円 383

(※沖ドキDUOは6.5号機ではないですが)

「Lヴヴヴ」「Lバキ」はC単価が4.5円と3.7円と破格の高さです。上記「6.5号機」のスペック類似機で実績を残しているのは「S犬夜叉」のみ、他は登場、即貢献終了となっています。

「Lバキ」はC単価3.7円に対してTY500、「S犬夜叉」はC単価3.6円、TY620。C単価が近いのに、TYに差があるタイプは両者を比較した場合、その差は一撃トリガーに重きを置いているかいないかであり、「Lバキ」においては遊技の中でお客様の試行回数が多いAT一回当たりの出玉に比重を置かず、一撃トリガーを重視しているため、このようなTYになっていると思われます。

「Lヴヴヴ」はC単価4.5円、TY736と厳密には近しいスペックの「6.5号機」はありません。C単価とTYのバランスだけだと「S BOOWY」のC単価4.0円、TY648と近いと言えば近いですが…実際のお客様の投資速度はBOOWYよりも早くなるため、TY(跳ね返り)との実バランス感が気になります。

「Lリノヘブン」は「S沖ドキDUO」との最も大きな違いは”2400枚貫通型”ということになりますが、直近で同条件かつ、より射幸性の高い仕様である「S島唄」が大コケしたことから、”沖ドキブランドであること自体”がその強さではないかと思われ、本機に対する期待は低くなる、といったところでしょうか。

―案件〆時の個人的な事前評価は

さて、上記は現状を加味しての直前予想といったところですが、上記3機種が実際に案件〆だったのは9月中旬くらいでした。そのころは「6.5号機」はほぼすべての機種が好調であり、P業界的には「ん!6.5号機このまま全部いけるんじゃね⁉」という雰囲気に包まれており、「とりま6.5号機全買い確定!」が暗黙の了解的な空気が全体に流れていました。

当時のわたしの評価は
「Lヴヴヴ」=C単価が高すぎるが、スマスロ初期(6.5号機初期と同様に)段階の機種なので話題性も高く、C単価と出玉のバランスは心配だけど、動くと思う。最悪話題性の高い導入初期だけは高稼働してくれる。今の「6.5号機」の感じだとスロット市場はさらに盛り上がっているはずだから、遊技客数も増えることも相まって、多少スペックは懸念材料だけど、全力買いでいく!

「Lバキ」=C単価3.7円でTY500はないわ。さすがに一撃トリガーに出玉を振りすぎていると思う。スペックは厳しい。けど、スマスロ初期(6.5号機初期と同様に)段階の機種なので話題性も高く、C単価と出玉のバランスは心配だけど、動くと思う。最悪話題性の高い導入初期だけは高稼働してくれる。今の「6.5号機」の感じだとスロット市場はさらに盛り上がっているはずだから、遊技客数も増えることも相まって、多少スペックは懸念材料だけど、全力買いでいく!

「Lリノヘブン」=沖ドキDUOの上位互換スペックなので、コンテンツのパンチは弱いけど、スマスロ初期(6.5号機初期と同様に)段階の機種なので話題性も高く、C単価と出玉のバランスは心配だけど、動くと思う。最悪話題性の高い導入初期だけは高稼働してくれる。今の「6.5号機」の感じだとスロット市場はさらに盛り上がっているはずだから、遊技客数も増えることも相まって、多少コンテンツの弱さは懸念材料だけど、全力買いでいく!

―評価のどの点を最も気にしているか?

・スペック評価の精度
・市場予測の精度

当時も、直前の今もつまるところ(スペック評価)(市場予測)が当たっているか否かということですが、個人的にはスペック評価の成否はあまり気にしていません。厳密には「スマスロ」は初登場なのだから、仮にスペック事前評価がピタリ当たっても“運良く当たったね”、当たらなかった場合も“運が悪かったね”でしかありません。まだ前例がないのですから。

ー「○○よりも○○の方が重要だよね」→「スペック評価の精度よりも市場予期の精度の方が重要だよね」

それよりも前述の3機種の市場予測に対するコメントの共通部分「~今の「6.5号機」の感じだとスロット市場はさらに盛り上がっているはずだから、遊技客数も増えることも相まって~」という予測パートの方が遥かに重要です。このように予測しているということは評価当時は「スロット市場のニーズがピークに来ていることを前提にしていた」ためです。しかし、実際今(11月20日現在)はいかがでしょうか?「6.5号機」すべてが好調なわけではなく、スロット市場のニーズは上がってきていますが、当時はもっと盛り上がることを期待していたのではないでしょうか?

”スペックは悪いかもしれないが、スロット市場は盛り上がっているはずだから全力買い”。

今、あらためて冷静に見たとき、当時と同じ判断で購入をしていたでしょうか?実際に明日以降にならないとお客様のニーズはわからないにしても、購入温度感は当時よりも下がっていたはずです。つまり、”市場のニーズ(お客様のニーズ)をできるだけ正確に予期する方が事前評価において重要である”ということが言えます。

前回(vol.22.1119)の投稿内容の一部より
それぞれの月の販売台数は
2022年 7月  8月  9月  10月  11月
ハイミドル 28500 57000 13600 67000 49000
ARTAT 46000 40000 40000 43000 67000

で現在はハイミドルシェアが好調とお伝えしております。そしてそれぞれの月で現在決まっている販売台数は
2022年 12月  1月  2月
ハイミドル 100000 80000 87000(暫定)
ARTAT 73000 30000 22000(暫定)

となると、評価事前予測と予期される未来の市場予測の大きな差は
【PS市場総客数は大きく変わらないことが予測される中で、ハイミドルシェアが予想よりも伸びることによるスロット市場シェアの低下、もしくは伸び悩みが起こる可能性の有無】
となります。

いかなる商売も優位性が発揮されるのは”市場(お客様)のニーズを満たすことにおいて競合を上回る場合”であるため、スロット市場のニーズが高まればスロット市場へ投資し、パチンコ市場のニーズが高まればパチンコ市場へ投資するだけなのです。非常にシンプルな収益構造なはずなのですが、現段階で今回のケースは非常に市場のニーズが読み難い状況となります。「ハイミドル」「AT」どちらにも転ぶ可能性があるいうか…

わたしは前回まででお伝えしているように”スロット市場が短期サイクルで盛り上がり、スロット市場のニーズが高まる前提”でS機を多く購入し、その前提で戦略と戦術を準備しています。

皆様におかれましてはいかがでしょうか?

P業界の准教授@Pラボラトリー
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