俳句|傘濡らす今宵の月は滴りて
「月光に濡れた傘」という言葉を使いたくて、参考にするため、「傘」の俳句を検索しました。
すると、正岡子規の綺麗な句を発見。
傘に落つる桜の雫かな 正岡子規
それで、そのまま子規の句に言葉を当てはめてみたのが、こちら。
傘濡らす今宵の月の雫かな
あまりにそのままなので、少しアレンジして『雫かな』を「滴りて」にしてみました。
お天気雨みたいで、月の光に濡れる、と分かりにくいでしょうか。
こちらの方が、伝わるか知ら。
月光に傘濡らしつつ来る待ち人
げっこうに かさぬらしつつ きたるまちびと
月光に傘濡らしつつ来るは貉か
げっこうに かさぬらしつつ くるはむじなか
妖怪の貉を登場させたのは、こちらの句からの発想です。
傘に獺が来る霙かな 野村喜舟
子規には、傘をたたむ作品もありました。
傘をたゝめば白し春の月 正岡子規
畳んでみましょう。
傘すぼめ払う十六夜の雫
このイメージで、ショートショートを書きました。
最後になりましたが、「今宵の月」と言えば、こちら。
エレファントカシマシ『今宵の月のように』
これで、あなたもパトロン/パトロンヌ。