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「こだわり」と仏教

「八風におかされない」という仏教の考え方があります。
 
(ウィキペディアより:多分、合っていると思います)
「八風」
利い(うるおい)‐目先の利益
誉れ(ほまれ)‐名誉をうける
称え(たたえ)‐称賛される
楽しみ(たのしみ)‐様々な楽しみ
衰え(おとろえ)‐肉体的な衰え、金銭・物の損失
毀れ(やぶれ)‐不名誉をうける
譏り(そしり)‐中傷される
苦しみ(くるしみ)‐様々な苦しみ
 
 
仏教では、これらを「よくない」として戒めます。
この中には一見、「よいこと」も含まれます。
利益、名誉、褒められること、楽しみさえも、ダメなのです。
なぜか。
 
ひとつの答えとして、「両面性」が挙げられるでしょう。
 
「~~さん、いいね!」
と自分が言われたら、
うれしさもあるけれど、
「次もいいと褒められるようにがんばらなきゃ」
とプレッシャーになることもあります。
 
「みなさん、遠慮せずどんどん発言してください」
と言われてから、
「いまの発言はいいですね」
と研修や講義で言われると、
「自分の発言は、いいですねと言ってくれるのだろうか」
と思うこともあります。
 
そしてこの「八風」から生まれた気持ちは、「こだわり」に成長することもあります。
 
「またほめられるように、~しなければならない」
「後で苦しまないように、今、無理矢理にでもがんばらなければならない」
 
いろんな学問を学ぶほど、仏教の先見性を感じます。

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