【アルバム紹介】Hold On Now, Youngster... / Los Campesinos!
まずい!R-1グランプリやエレキギター購入などのサブイベントが楽しくてかなりサボってしまいました。というわけで、三日目のアルバムは私がイギリスで一番好きなバンドことLos Campesinos! のデビューアルバム、"Hold on Now, Youngster...です。
Los Campesinos! はウェールズ出身の七人組バンドです。2006年にデビューしてから度々メンバーを変えつつ、今まで精力的に活動を続けています。2021年にもWhole Damn BodyというEPを出しており、それも素晴らしかったのでいずれ紹介します。今これを書くために英語版wikiを流し見してたらロスキャン(略称)ってPitchfolkが選ぶここ25年間の中で最も重要な200人のアーティストに選ばれていて、「21世紀で一番人の心を惹きつけるカルトバンド」と評されたらしい。嬉しいね。
Los Campesinos! の音楽性を説明するのってかなり難しく、できるだけわかりやすく言うと英国版神聖かまってちゃんみたいな感じだと個人的には思っています。とはいえあそこまで電子音楽を重視した方向性ではなく、どこまでもギターロックに振り切ったメロディを大事にしているイメージ。あとメンバーが多いからこその祝祭感みたいなものも特徴的。
Los Campesinos! はアルバムを出すごとに音楽性が変化するのですが、これはファーストアルバムで、彼らのキャリアを確立した一枚でもありますね。7人組バンドなのでギターからピアノからトライアングルまでなんでもありで、楽器ごちゃ混ぜのきらきらしたシュガーポップを堪能できます。歌詞も思春期の輝きの中に寒い地域特有の刹那性や寂しさを含有させた感じで、ギャレス(ボーカル・作詞)の詩の良さがたっぷり詰まってますね。聴いていると明るい気持ちになったり、寂しい気持ちになったりする。
一番好きなのはやはりロスキャンのキャリアを代表する名曲"You! Me! Dancing!"です。洪水のように押し寄せてくる雑多な音がギターリフで断ち切られて始まっていく爽やかなイントロはこの世で一番いいと言われています。聴くたびに感動する。"If there's one thing I that I could never confess, It's that I can't dance single step"という歌詞の可愛らしさなんかも胸に来ますね。イギリスのインディーギターポップを堪能するのにも、ロスキャンの入門にも最適な一枚なのですごくおすすめです。
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