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僕のタイ旅行記 2018年編 第1回


暮れも押し迫る12月の終わり、僕はバンコクのスワンナプーム国際空港に降り立っていた。羽田空港から、タイ国際航空のB747に乗って到着した時は午後4時。一刻も早く街に行ってホテルにチェックインしたいというはやる気持ちを抑えられないでいた。

入国審査のカウンターに行くと、信じられないくらい多くの人で溢れかえっていた。ちょうどこの時間は到着便が集中する時間帯だったのだ。動かない行列にイライラしながら待つこと約1時間。ようやく入国審査が終わりパスポートにスタンプが押される。

僕はこの瞬間が好きだ。自分のパスポートにスタンプが一つ増えていくごとに、自分がまた一つ経験値を重ねて成長したような感じになる。

そして愛用の赤い登山用バックパックを後ろに、同じく愛用のリュックサックを前に抱える典型的なバックパッカースタイルになった僕は、足早にトイレに駆け込む。用を足すだけが目的では無い。


冬の日本から来た為、まだ厚着のままだったので着替える必要があるのである。


これは冬に東南アジアを訪れる時に、いつも悩みの種になる。日本の空港で、しかも12月に半袖を着てタイの気候に備えておくのは、やっぱりどう考えても自殺行為だ。かと言って、長袖を着たまんまでタイの街を歩くのもやっぱりおかしい。

なので結局、いつもトイレで着替えることになる。

かさばる荷物の中から、半袖の服と夏用のズボンを取り出し、トイレの個室で着替えて、準備完了。身も心も軽くなった所で、到着口へと向かう。


3年ぶりに訪れたバンコク。アジアを代表する都市の玄関口でもあり、ハブ空港ということもあって、利用客の国籍は多種にわたる。

そんな喧騒をかき分けながら、市内へ向かうエアポートレイルリンクの駅に向かう。


エアポートリンクの駅の前には、多数の両替所が点在している。


僕は必ずここで両替をするようにしている。なぜなら、ここは空港の敷地外ということになっていて、空港の中の両替所で両替するよりレートが良いと評判になっていたからだ。


色々カウンターがあったので自分なりにレートを調べてみたが、どれも似たり寄ったり。あまり考えずに僕はスーパーリッチというガイドブックで見つけた有名な両替商ということで選んだ。


円をバーツに替える。1バーツは日本円で約3.5円。

あまり多すぎても良くないと思い、5千円ほど両替。約1300バーツほどに変わった。


バーツは手に入れた。とりあえず少し落ち着こうということで、改札近くのセブンイレブンに足を運ぶ。寒い日本からいきなり暑いタイにやってきたのだから、当然喉が乾く。思えば初めて香港経由でタイにやってきた時も、このセブンイレブンを利用した。空港駅のセブンイレブンは、ある意味僕の旅のスタート地点だ。


そして市街地へ向かうためにエアポートレイルリンクに乗る。この電車のチケットは紙ではなく、プラスチックで出来たオセロの駒のようなトークンである。これをかざして改札を抜けて、ホームに向かう。


電車を待ってると程なくして電車がやってきた。乗客が降りた瞬間、何人かの人が乗ろうとして係員に追い出される。

実はこの電車、終点でいったん乗客を下ろしたら清掃と車内点検に入るのですぐに乗ることができないのだ。このことを知っている人は、冷静にホームでじっとしていて、逆に知らない人はそのまま乗っていってしまう。この場所では、誰がバンコクの初心者なのかが一眼でわかってしまう恐ろしい?ところなのである。


まあそんなこんなで、電車に乗り一路終点のパヤータイ駅を目指す。

この電車は、途中多くの駅に停車する各駅停車。地元の人も利用するので、時間帯によっては混雑する。大きな荷物を抱えながら乗ること26分。電車はパヤータイ駅に到着。

これから始まる楽しいひと時に心躍らせながら、僕は宿泊するホテルに急いだ。



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