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最後の写真

不定期過ぎる更新ですが
元気に活動しております。

前回の更新は去年でしたのでもう気づけば春も過ぎ去ろうとする時期になりました。

タイトルと写真で何となく察しておられる方もいると思いますがその通りです。

私は数年に1度このような撮影に巡り合う。

1度目は女性の方で
もう1年持たないと医師に言われ、
未婚でパートナーはいないけど
家族からのプレゼントでウェディングドレスを着て撮らせて貰った撮影。

2度目は
お爺様で
息子夫婦の宮参りで撮影で一緒に参加し
次の日に事故に遭い
ご自身では話すことも動く事も出来なくなった方。

そして3度目は
この春に撮影させて頂いた方。

元々お身体は優れない状況で昨年ウェディングフォトを撮らせて頂いたご縁があったので今回の撮影もご依頼頂いた流れ

撮影の時は家族や友人も集まってワイワイと撮影させて頂き、この日は自分の持てる限りの全てを出した

撮影から数日経って
奥様から、主人が旅立ちましたと
夜にLINEが来た

LINEが来た時は家で撮影データの
編集作業をしてた時で

文面を見た時に心がざわつき、仕事を一旦止めて心を落ち着かせるべく散歩する為に外にでた

歩きながら色んな事が頭をめぐり

カメラマンってなんなんだろ
とか。

写真って本当に誰かに力を与えるの?
とか。

自分の仕事、もとい自分は誰の助けにもなれないんじゃ無いの?と本気で思いました。

祝いや記念の日を残す為の
撮影依頼が日々来るので忘れがちになるが

今日があって明日がある
明日が当然の様に来るなんで
今日はそう思ってても
明日どうなるか分からない。

自分は撮影の際に追加商品の購入(アルバムとか写真額とか)は余り勧めないのですがこのお客様だけは

「材料費だけの価格でいいので
 アルバム作りませんか?
 旦那さんが病院のベッドで寂しく
 ならないように、少しでも心が
 満たされるような物があった方が
 絶対いいと思うので!」

とゴリ押ししました。
結果、アルバムの納品は旦那さんが旅立つまでに間に合わなかったのですが、奥様からは暖かいメッセージ頂きました。


春は出逢いと別れの季節。

人の暖かい心に出逢い
日々の慢心にさよなら。

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