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【シティ優勝&宮城DAY2】ロストカイオーガ解説

はじめに

 こんにちは、「ひぬ」(@1chandog)と申します。

 今回は竜星のPAO大宮店で行われたシティリーグS3(参加61名)に参加してきました。使用デッキはロストカイオーガで、優勝することができたのでデッキ構築やプレイについての考えをまとめます。

 内容が良ければスキとか拡散してもらえると励みになります。最後までお付き合いしていただけると幸いです。

当日のマッチング

予選
空石イベロスト⭕後
フュージョン(雪道)⭕先
ロスギラ(神殿)⭕後
アルジュラ⭕後
フュージョン(連撃ゼリー)❌先 投了
決勝トーナメント
一撃ルギア(かがサナ)⭕後
ヒスイゾロアーク⭕先
ミライドン⭕後

デッキ選択理由

 シティリーグS1でCSPを取れなかったため、ポイントでのPJCS優先権を狙うならS3とS4で最低100pt以上を獲得しなければならないと考えていました。とにかく予選を抜けることに重きをおいていたので、先攻後攻どちらでもゲームを組み立てやすく、捲るプランを作れるデッキが良いと考えてロストを使うことだけは決めていました。

 ロストギラティナは、不利対面がほとんど存在しないと考えており、SV環境初期から使い続けていました。直近の自主大会でもチーム戦Best8、個人戦準優勝とそれなりに理解して使っているつもりでいました。次第に一撃ルギアの台頭やルギアに勝ちやすく組まれたロストバレット(イベルタル)やミュウVMAXがCL愛知では活躍しており、ギラティナでは安定した勝率を取れないと考えていました。

 そこでS2で準優勝したときのロストカイオーガに戻ってきました。多様なロストバレットが存在する中で、初見で対応しにくいデッキはBO1ならではの強さがあると考えました。予選のどこかで事故負けが1度発生すると考えていたので、ルギア、ミュウ、サーナイトex、アルセ系統、ロスト、ミライドンに対して大きく不利をとらないように組む必要がありました。

 ロスト+非ルールデッキのほとんどがクレッフィで動きを止められてしまいがちなのですが、採用されている可能性が高いミライドンがルギアやミュウに勝ちにくいことから減少傾向にあると考えて、ロストカイオーガを使用することに決めました。

採用・不採用カード解説

 以下が当日使用したデッキリストになります。各採用したカード、候補にあったが不採用としたものについて考えを述べていきます。

【デッキコード】vFvkVV-ZFHkFj-F55ffk

 次に、各種採用カードについて解説します。

ポケモン

・キュワワー 4枚
 デッキエンジンになるため最大数採用。ごくまれにかいてんアタックを使います。基本的にエネルギーをトラッシュに送りたいので、手張り権が余ったらベンチのキュワワーにつけておくと次ターンの入れ替え札を1枚温存できます。ロストミラーについては、基本2面出しますがアクロマに触れない可能性が高い場合は3面並べてロストを優先しましょう。ただし、後半のツツジマインやルチャブル+やまびこホーンで捲られるリスクが上がるのでツツジ打たれる前にアタッカーを3面作ってケアしましょう。相手があなぬけのヒモを使ったら、おとぼけスピットをキュワワーに当てて倒してもらうように誘導しましょう。

・ウッウ 1枚
 多くのデッキが後1おとぼけスピットを警戒してHP120以上の非ルールを採用する傾向にあるため、実は価値の高いアタッカーではないと考えました。ロストミラーにおいても後1、先2のアタッカーとして使う以外は他で殴った方が強いし、サーナイトもアメ入り構築が流行っているため、2体目を有効に使えることはほぼないと判断しました。

・ヤミラミ 2枚
 ミラーにおいてはこのカードを先に使えるかで勝負が決まりやすいです。ウッウと異なり、12個のダメカンを好きなように載せられるのでダメージレースで無駄なく最短でサイドを取りすすめることができます。ツツジケアで2面作ることもあるのであまりロストに送りたくないカードです。

・カイオーガ 1枚
 最大の捲りカードです。ベンチにポケモンVを並べるデッキには非常に刺さります。特にルギアは、カイオーガがいないと勝ちにくいと考えています。動かす際は、水エネ1枚、リサイクル2枚、ミラージュゲート1枚あれば動かせます。ゲーム全体を通してエネルギーをトラッシュに8枚置けることを心がけましょう。
 ただ、ザマゼンタが2枚入っているので絶対に使わなきゃいけないというわけではないので相手の動きと自分の手札やサイド落ち、ロストに送るカードと相談しながらゲームを進めました。当日は予選で1回だけ使いました。

・かがやくゲッコウガ 1枚
 おそらくロストカイオーガの中で一番価値の高いポケモンなので不意にボス打たれるとかなり嫌です。山札を掘り進めて、手札に集まったエネルギーをトラッシュに置くことができます。ザマゼンタの取りこぼしや最後の詰めに使う月光手裏剣も強いです。
 回収ネットがあった時代とは違い、後1スピットケアでゲッコウガで110受けてしまうといれかえカートで回復してもロストマインで回収され、厳しい展開になるのでやっちゃいけません。キュワワーで受けた方が盤面に残るダメージ数が4点分お得になります。

・マナフィ 1枚
 かわいい王子様。ロストミラーで必ず使うので2枚目採用もありですが、1枚でも足りそうです。キュワワーを3面置いている場合は、ベンチに出すかよく考えましょう。

・ザマゼンタ 2枚
 ロストカイオーガという名称がついていますが、対面してみるとロストザマゼンタでは?みたいに感じることが多いです。220でカウンターしていけるのでポケモンVやたねのexポケモンをバトル場に出しにくくなります。カビゴンと異なり、110+220=330、ルチャブル+220=230のように、ダメージラインが優秀である他、ルギアに採用される可能性が高いかがやくアマージョの特性で20回復されてしまうことも考えられたため、2パンに持ち込むなら打点が高いに越したことはないと考えてザマゼンタ2枚としました。

・ザシアン 1枚
 前日の夜まで悩んだ1枚でクレッフィ対策として採用しましたが、1度も使いませんでした。結果論ではありますが、割り切って不採用カードのどれか採用するべきです。ヒスボ2枚目が無難かも。
 ベンチが5体並んで鋼エネ1枚でクレッフィを処理できます。ただ、それ以外の役割を持たせることが難しく、ウッウの2枚目代わりとしてロストに依存せずにダメージを進められる(HP70をワンパン、アクアストームや手裏剣、かたきうちで倒せる圏内に押し込む等)、HP130という点が地味に偉かったです。

・ルチャブル 1枚
 ロストミラーを捲る際に使います。やまびこホーンとセットで採用しましょう。
 カイオーガを通すプランが破綻してしまった際に、バンギラスVに対して1点載せておくとザマゼンタで倒せるのでやまなだれをされにくくなります。ガラルジグザグマが恋しい…

トレーナーズ

・ミラージュゲート 4枚
 ザマゼンタやカイオーガなどアタッカーにエネルギーをつけるカードですが、同時に山札からエネルギーを引っこ抜くことで後のアクロマやはなえらびでエネルギーをロストに送らないという役割があり、プレイする順番がとても大切です。4枚フルで使えると理想的ですが、ヤミラミを駆使して戦うなら2枚まではロストしても勝てます。サイド落ち確認しましょう。

・VIPパス 4枚
 1ターン目だけしか使えませんが、山札からポケモンを2枚引っこ抜くことができます。序盤の展開は遅れたくないので、1ターン目以降も使えるネストボールよりも1枚が2枚になるバトルVIPパスを厚く採用することにしました。        後1で手札から欲しいポケモンが並ぶ見込みがなければ先にアクロマの実験から、いれかえ系が欲しいならVIPパスから使うと良いでしょう。些細なところですがプレイする順番大事です。

・ネストボール 3枚
 序盤中盤いつ引いても強いカードです。4枚目が欲しい展開もありますが3でも問題ないです。

・霧の水晶
 5枚目のVIPパスのような感覚で採用しています。キュワワー、ヤミラミ、基本超エネルギーを引っこ抜くことができるので1枚ですが圧縮に貢献してくれます。

・ヒスイのヘビーボール
 ピン刺しが多いデッキなので2枚目を入れても良いくらいです。特にゲッコウガのかくしふだを使えないとデッキを掘り進めることができないのでゲーム展開で遅れをとる可能性があります。

・いれかえカート 4枚
 ロスト以外では基本的に温存することなく使って大丈夫ですが、相手のバトル場を動かしたくない時に重宝します。ロストミラーの際は、先にロストマインで60ずつ載せられた場合はカートを2枚持ってないと次ターンに負ける可能性が高いのでしっかり握っててください。

・あなぬけのヒモ 4枚
 ベンチを絞ってくる対面以外はいれかえカートより優先して使っていきましょう。2面クレッフィでなければ特性ロックを解除できるので4枚採用です。環境に応じて数枚ポケモンいれかえに代えても問題ないです。ベンチを絞ってくる対面は”実質”ボスの指令と同じ役割を持つので、やまびこホーンやザマゼンタと合わせて使うとサイドを進めやすいです。

・ポケギア 3枚
 このカードのおかげでアクロマの実験に到達しやすくなりました。基本は、はなえらびやかくしふだで山札を削ってからポケギアを打ちましょう。無駄に使わずに残しておくとツツジやジャッジマンの返しでアクロマの実験に触れる可能性が上がります。アクロマの実験を使うたびに、このカード自体の役割が少なくなっていくので最大枚数ではなく、3枚に落ち着きました。

・エネルギーリサイクル 3枚
 カイオーガを動かす際に、2枚使う必要があるのでサイド落ちやロストに送らざるを得ない場合もあるため3枚でした。ただ、バンギラスVのやまなだれで落とされると困るカードなので多いほど安定してカイオーガを動かせます。できるだけ手札に持ち続けたいカードです。

・やまびこホーン
 無理やり勝ち筋を作りにいけるカードで、ルチャブル入れるならセットで採用したい1枚です。ロストミラーを捲っていく上で、ロストマインでマナフィとキュワワーに60ずつ、次ターンにルチャブルで回収、キュワワーにやまびこ、月光手裏剣でツツジケアしながら4枚取りを狙えます。
 また、ルギアやアルセウス系統のやや不利な対面でもカイオーガのマトを増やすことで5分くらいに持っていけると考えています。

・アクロマの実験 4枚
 VIPパスやミラージュゲートを使う予定がある場合は、何が引けて欲しいか考えて使う順番を決めましょう。アクロマ引けない問題はポケギアで何とかすることにしました。ネオラントのように確定で引けるわけではありませんが、スタートしてしまうこと、使った後に取られてしまうこと、アクアリターンとロストカイオーガの相性が悪いことから一番無難な方法だと考えています。

・クララ 2枚
 ヤミラミやザマゼンタ、ゲッコウガを使い回すために採用しています。スタートしたカイオーガが倒された際に、ラストターンに水エネと共に回収できると強いです。最低1回は使いたいので2枚採用で納得しました。

・ビーチコート 
 基本は引いてもできるだけ貼りません。ツツジ圏内に入らなきゃいけないターンに出します。手札干渉に少し強くなるのでジャッジマンが多く採用されそうな対面では積極的に使います。

エネルギー

・基本水エネルギー 4枚
 5枚にするとゲッコウガやカイオーガが動かしやすくなります。カイオーガが250出すためには8枚(内2枚は水)必要なので、サイド落ちとロストする展開になった際は何枚までロストして良いか気にしましょう。

・基本鋼エネルギー 4枚
 5枚にするとザマゼンタが動かしやすくなります。ただし、ゲッコウガを動かしたい対面が多いので水エネを増やす方がおすすめです。

・基本超エネルギー 3枚
 3枚で足りますが、枚数の管理には注意してください。

 ここから不採用カードについて解説します。

再掲

・ミルタンク
 ロストに依存することなくクレッフィを倒せるカードで、スイッチボルトやひるがえす等のダメージが通らないのでバトル場に置けるだけで優秀です。ただしワザに2エネ必要で1ターンでクレッフィを処理することが難しく、HPが110であることもロストミラーでスタートしてほしくない要素です。アルセウス系統には一見刺さりが良さそうですが、ギラティナV、ジュラルドンVMAX、アローラロコンVstar等と組まれているケースが多いため役割を持てないと感じて不採用にしました。ザシアンより役割を持たせられるならミルタンクを採用してください。

・ネストボール4枚目
 VIPパスとネストボールの枚数は逆でも良い場合があります。デッキの方針に応じて配分を変えて良いと思います。今回は1ターン目の爆発力に重きをおいたため、VIPパスに軍配が上がりました。

・ヒスイのヘビーボール2枚目
 ザシアンなんて入れずにこれを入れましょう。サイド落ち確認もできるので頭に優しいです、本当に好き。

・レベルボール
 ルチャブルをサーチできるカードですが、そこまで欲しい場面が多いわけではないため不採用です。

・ハイパーボール
 エネルギーやバトルVIPパスをトラッシュできますが、その動き自体が強いとは思わないので不採用です。ツツジは打たれない立ち回りを心がけるし、ジャッジマンもポケギアのおかげでそんなに怖くないです。

・ロストスイーパー
 頂きへの雪道がやや重たいデッキなのですが、エネルギーをトラッシュに置く都合上ビーチコート2枚目よりロスト溜められるスイーパーはありです。ただ基本の動きに忠実に組んだ結果枠がなかったです。

・ツツジ、ボスの指令、キバナ等
 カイオーガがメインのデッキであればマナフィを置かせないためにツツジが採用されているケースがありますが、このデッキはカイオーガを通さなくてもザマゼンタとヤミラミでサイドを取り切れます。手札から不要なカードをトラッシュするカードがないのでツツジの評価は高くありません。ロストミラーにおいてもツツジをケア、あるいは使わせないプレイングが流行っていることもあり、下記のような形でサポートの優先順を考えていました。

クララ2枚目>キバナ>ボスの指令>ツツジ

 キバナはザマゼンタやゲッコウガ、カイオーガを動かしやすくする一枚であり、ロストに依存せずにエネルギーをつけられます。アクロマの5枚目のような認識で、ほぼ毎ターン使えるのが強いです。
ボスの指令は、かたきうちと合わせることでサイドを楽に進められる可能性があるので一考の余地があります。

各対面で意識すること

 前提としてロストカイオーガは相手の盤面、自分の手札、サイド落ち等と相談しながらゲームを進めていくので、最適なゲームプランは都度異なってきます。使用するカードにどんな役割を持たせられるか考えながら、柔軟にプレイしましょう。
 基本はウッウやザマゼンタでサイドを2枚とった後に、カイオーガで4枚取りorロストマイン60×2⇒ルチャブル+やまびこホーン+ゲッコウガでサイドを取り切ることを目指します。

ロストバレット

 カイオーガを使わなくても勝てます。

 序盤はおとぼけスピットでサイドを進めます。ウッウが1枚しか採用されていないので2枚目をとる際にはミラージュゲートを使ってゲッコウガやザマゼンタを動か、クララでウッウを再利用していきましょう。月光手裏剣を使う場合は、残りサイドが3枚にならないようにHP100以上のポケモンに載せましょう。

 基本的にHP130以上のポケモン(カビゴン、ザマゼンタ等)はザマゼンタで切り返さないと遅れてしまうので気をつけましょう。
残りサイド4になってからは、ロストマイン60×2⇒ルチャブル+やまびこホーン+ゲッコウガで2ターン4枚取りが理想的です。ただ、読まれやすいプレイングであるため少なくとも1回はいれかえカートを挟まれます。その場合は、2ターンで2枚ずつサイドを取れるようにヤミラミ1〜2体とゲッコウガを可能な限り準備しましょう。ツツジが打たれても盤面で勝てるように作ってしまえば問題ありません。

 ゲーム全体を通して余計なポケモンをベンチに置いてしまうと、ルチャブルを置くスペースがなくなってしまいます。無駄にキュワワーやザマゼンタを出すと詰めきれなくなるので注意です。

ロストギラティナ

 カイオーガを使わなくても勝てます。

 ロストバレット対面と意識することは変わらないですが、ギラティナVやVstarが場に出てくるとザマゼンタを使うメリットが増えます。ギラティナをロストゾーンに置き始めたら、こちらもカイオーガをロストに置いてしまって大丈夫です。

 ロストミラーではツツジを打たれずにサイドを取り切るか、ツツジを打たれても盤面で勝てるようにアタッカーを準備する、この2点を徹底しましょう。他の構築よりアクロマの実験に触りやすくなっており、ルチャブル+やまびこホーンやカイオーガもあるので少し出遅れても捲っていけます。

ミュウVMAX(雪道DT、フュージョン)

 カイオーガを使います。

 基本的にツツジを使われないようにザマゼンタでサイドを2枚とって、カイオーガでゲノセクト2体を倒せれば問題なく勝てます。最初のサイド2枚はザマゼンタでワンパンするのがベターなので、ウッウは使わなくても問題ないです。ミュウを2パンしようとするとサイコジャンプで帳消しにされてしまうので、ミュウにワザを使うなら一発で仕留めてください。

 特に雪道DT型はジャッジマンが多く採用されており、序盤で刺さってしまう場合があるので、キュワワーを3面展開して、できるだけはなえらびの試行回数を稼げるようにしてください。山札から不要なカードをロストに送ったり、手札干渉後にアクロマの実験に到達しやすくするためです。

 フュージョン型には、デオキシスが採用されているケースがあります。この際はおとぼけスピットを使ってもワンパンできないのであまり強い動きではありません。無理に入れ替え札を使って殴りにいかず、堅実にロストを溜めてからザマゼンタやロストマインで処理していきましょう。

 例外として、カイオーガを使わなくてもツツジケアしてサイドを4枚取るパターンがあります。ゲノセクト2体にロストマイン×2と月光手裏剣を通すことです。Fエネがついていなければ手裏剣2回とルチャブルでも大丈夫です。これらのプランはいれかえカートや崩れたスタジアム、結晶の洞窟を使われてしまうと破綻してしまいます。ザマゼンタを複数回通すプランもありますが、ミュウVMAX2面とミュウVで受け切られてしまう点、ツツジを食らってしまう点から捲り負けする可能性が高いのでオススメはできません。

ミライドン

 カイオーガを使わなくても勝てます。

 クレッフィの有無で有利不利が大きく変わりますが、最近はクレッフィ不採用構築が増えているらしいので先殴りできれば負けることはありません。ザシアンやミルタンクはクレッフィを処理するために採用していますが現段階ではいらないかもしれません。環境に応じて差し替えましょう。

 ミライドンはザマゼンタでワンパン、ウッウとヤミラミでサイド2枚と交換できるので簡単です。レジエレキはライトニングウォールが厄介なのであなぬけのヒモは大事にしましょう。被弾したレジエレキが進化して逃げられると月光手裏剣やロストマインでしか追撃できなくなるので、最後にカイオーガで回収するのもありです。

 ツツジの採用率はあまり高くありませんが、ジャッジマンの採用率は高いのでミュウ対面同様にキュワワー3面作っても良いと思います。

ルギア

 カイオーガを使います。

 前提として、先攻2ターン目にアッセンブルスターでアーケオスが2体並ぶとそれなりに厳しい試合になります。基本的なサイドプランはミュウVMAXやミライドンと変わらずに2枚とってアクアストームで4枚取りですが、バンギラスVがバトル場に出てくる場合は山札を2枚トラッシュしながらサイドをとってくるのでミラージュゲートやエネルギーリサイクルをトラッシュに送られる可能性があります。大切にしたいカードは可能な限り手札に抱えながら戦いたいです。

 サイド2枚のとり方は、相手のベンチが埋まっていればアーケオス2体に手裏剣+ロストマインが理想的です。空きがあるとかがやくアマージョ1枚でプランが破綻してしまうので、絞ってくる場合はバンギラスVやルギアVstarを2パンで突破しましょう。ザマゼンタを使えば基本は2パンで倒せます。

 残り4枚はカイオーガを使うことが理想ですが、いくつか注意点があります。
 まず、LO負けです。カイオーガを動かす際は自分のターンに山札を掘り切る必要がありますが、山札を2枚以下にして番を返すとバンギラスVにやまなだれを使われてLO負けの恐れがあります。山札の掘りすぎには注意です。
 次に、アクアストームを当てるマトです。基本的にはルギアとバンギラスが1体ずつがいることが想定できるので、やまびこホーンを使ってネオラントVかバンギラスVを呼び出すようにしましょう。ルギアの場合は進化される、ロストマインで調整した後にアマージョで回復、チェレンで回収されるリスクがあります。

 カイオーガを使うことが難しい場合は、倒したバンギラスをやまびこホーンで戻してかたきうちで残り1点はロストマインで回収します。ここでボスの指令が採用されていると、ルチャブルで1点載せてからボスかたきうちでサイド2枚取れるのでルギア厳しいと感じるならボスの指令を採用してみてください。

 実際にトナメ1回戦では早期にゲッコウガが着地できずアクロマも遠く、終盤までジャッジマンを温存されたこともあり、カイオーガを使うのが厳しい状況でした。ルギアVstarに110×2、バンギラスにかたきうち、月光手裏剣で4枚取り、やまびこバンギ+ロストマイン×2でサイドを取りきりました。アマージョ1枚で破綻していたので運勝ちです。

サーナイトex

 カイオーガを使います。ミュウツーVunionが採用された型に対しては、不利がつきます。出てくる前にサイド取りきらないと大体負けです。手札干渉が多めに採用されやすいデッキタイプなので、お祈りゲームになることが多いです。

 2ターン目から月光手裏剣を通してラルトスやキルリアを狩り尽くせると強いですが、マナフィが着地すると難しいゲームになります。カイオーガケアでマナフィ出てこなければゲッコウガ、ゲッコウガケアでマナフィ出てきたらロストマインで処理します。2枚目のマナフィが採用されていた場合は現構築では勝てないと思います。

 また、ふしぎなアメの採用によって有効的な動き方が変わってきます。

 アメが採用されていない場合は、2ターン目にザシアンVが出てくるので、後2か先3ザマゼンタで返し、やまびこでザシアンV呼んでアクアストームなりロストマインを駆使して残りを取りきります。後1おとぼけスピットでサイドが進む場合はあなぬけのヒモでベンチのサイド1を倒すようにしましょう。残りサイド3になるときはツツジ打たれても次ターンのアクションを確保できるようにミラージュゲートは使っておきましょう。

 アメが採用されている場合は、アルカナシャインのサーナイトから入ってくることが想定されるので後2でザマゼンタを使いましょう。ロストが溜まらないときは、あなぬけのヒモが引けてサイド1がとれる場合はウッウを使う、引けていない場合はキュワワー3体目を出してロストを溜めて番を返しましょう。ウッウでサイドを取らせてもらえない場合は割り切ってロスト7〜10枚のラインを目指しましょう。
 2枚とった後は、カイオーガの準備をするのですが2つほど注意点があります。
 まず、250圏内に押し込むことについてです。ロストマインで主にサナexにダメカンを調整することになるのですが、クレセリアで調整される可能性があるので早めに処理しておきましょう。モミは概ね負けです。
 つぎに手札干渉についてですが、現構築では事故らないことを祈るほかありません。ポケギアが採用されているので多少は耐性があるとは思います。ここで相手にツツジを打たせないためにツツジを使いたくなるので採用する可能性が出ます。エルレイドが採用されている場合はほぼ意味ないので難しいところです。手札干渉されてカイオーガを使うことが厳しい場合はザマゼンタとヤミラミを駆使してサイドを取り切れるように頑張りましょう、気合いです。

アルセウス系統

カイオーガを使わなくても勝てます。アルセウスを軸にしたデッキは、基本的にベンチが広がりにくいため、あまり強く使えるシーンはありません。

110+220でサイドを進めていくのが基本ですが、チェレンのきくばりでループされてしまうと厳しくなります。手札に揃えば、やまびこホーンを使って無理やり1パンしてサイドを進めていくことになります。
最初に倒すであろうアルセウスVを呼び出して、ロストマインで3個載せておけば最後にカイオーガで回収できます。
カイオーガのマトを増やすだけでなく、アルセウスが単騎で突っ込んできた場合に、やまびこホーン+あなぬけのヒモ+ザマゼンタで1ターンでサイド2枚を獲得できるのでサイドレースで優位に立つことができます。

追記:CL宮城参加レポート

 チャンピオンズリーグ宮城に参加し、2日合わせて10-4という成績を残すことができました。DAY2は3-2と振るわなかったのが残念ではありますが、初のDAY2進出だったため貴重な経験となりました。

CL宮城Day1とDay2で使用したリスト

 上記のリストは、ねぎ先生(@negi__pokeca)が作成されたリストをもとに数枚の調整行ったものとなっております。
この場をお借りして改めて感謝を申し上げたいと思います、ありがとうございます。

 原型はシティ優勝時のロストカイオーガと大きくは変わっておりません。ボウルタウンやジェットエネルギーの登場で、ロストを溜めるスピードが加速し、序盤の展開が安定するようになりました。

 かがやくリザードンを採用した、いわゆる「とーしんロスト」と呼ばれるデッキタイプが登場しました。従来のキュワワーやアクロマの実験に加えて、ロストスイーパーを使うことで早いターンからヤミラミの起動を狙うことができます。またジェットエネルギーの採用により、入れ替え札+逃げエネの役割を1枚で遂行できるため、初ターンのロスト4枚を達成しやすい構築が流行し始めました。エネルギーの枚数を、ポケモンのどうぐやスタジアムに譲ることで全体的にロストを貯めやすい構築に仕上がっていました。

 とーしんロストが登場してから、ゲッコウガを主軸としたロストバレットについても、ロストスイーパーを採用することでロストミラーにおけるヤミラミ先打ち合戦に追いつこうとする傾向にありました。

追記:各カード採用理由

 今回はCL新潟の優先権をとることを目標としていたため、7-2でDAY1を抜けられるように調整する必要がありました。安定感を重視してデッキを組むプレイヤーがほとんどであるとも考えていて、多少の上振れを狙うことでしっかりとマウントを取って勝ちにいくことを目指しました。
 カードゲームは運要素が大きく絡むゲームなので、安定に寄せて相手の上振れに潰されるくらいなら、こちら側も上振れ狙いにしてしまおうと半ば自暴自棄にもなっていました(笑)
 勝てる日は大体運が良いと思っているので、構築を尖らせても問題はないだろうと考えていました。

・ロストスイーパー  2枚
 前述したようにロストを溜める速度が環境全体的に早くなったため、スイーパーを採用して早期にヤミラミを動かせることを目指すための採用です。アクロマの実験が引けなかった際にスタジアムと合わせることで無理やり2枚溜めることができます。ただし、他のロストバレットよりも比較的繊細な構築であるため、ロストに置くカードはとても難しいです。
 とーしんロストではスイーパー1枚に対して、どうぐやスタジアムが3枚は採用されていたので強い役割を持ちやすいカードでしたが、現構築ではスタジアム3枚のみであるため、強く使えるタイミングが限定的です。1枚だと引けたらラッキーカードになってしまい、割いた枠に対して活躍を見込めないと考えて2枚採用としました。

・ボウルタウン  1枚
 トリプレットビートで収録され、初動のポケモン展開に寄与してくれるカードです。安定感を上げるために採用するなら間違いなくこのカードを多めに入れることをオススメします。
 ただし、今回はロストスイーパーを使う際のマトとしての役割を期待してスタジアム枠を多めに採用しています。世間のロスト系統は既にボウルタウンを採用しており、スタジアムが被った際に手札で腐ってしまう点がロストミラーにおいて少し弱く感じたため、最低限の1枚としました。シティの構築だと霧の水晶の枠に該当すると考えています。

・ビーチコート  2枚
 ボウルタウンで説明した通り、ロストミラーにおいてのスタジアム被りを避けるためにビーチコートを多めに採用しました。スイーパーとスタジアムが揃った際に確実に2枚溜まるための2枚採用です。
 ロストスイーパーギミックを取り入れるにあたって、あなぬけのヒモ4枚目を不採用としたこともあり、ポケモンを入れ替えるカードが減ってしまったため、ヒモの代替カードとして2枚目を採用としました。

おわりに

 ここまでお付き合いくださり、ありがとうございました。
 非常に難しい環境ではあったのですが、努力が形になって良かったと思います。ここまで読んでいただいた方へ、偉大な先輩(@jaoshingan1007)からもらった考え方を残しておきます。

○対戦中の敗者のメンタリティ
・自分は弱いと思うこと。
対戦中相手にされたら嫌なことが無限に想起でき、それらのケアができる。
相手を格上と思うことで、勝利した際に自分の自信になり、勢いに乗る事ができる。自分のプレイに疑問を持つことで、より正確で強いプレイに近づくことができる。

○対戦前の強者のメンタリティ
・自分は強いと思うこと。
できるだけ気持ちよく対戦したいので、対戦前には積極的に自分から話しかける。これにより、自分がリラックスできるのと同時に、相手を自分の土俵に持ってくることができる。
・相手のデッキに圧をかける。
デッキカットの際に心の中で圧をかける。間違えて自分のデッキにも圧をかけないように注意。


 もし、追記の要望や質問、感想等がございましたら「ひぬ」(@1chandog)へDMください。

それでは今回はこの辺で失礼させていただきます。
良きポケカライフをお送りください。