ko to ba to hana

essayist ( 言葉 / 花 )

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最近の記事

ニュアンスに頼るずるさ

人の性格を印象づけるものって、言葉遣いや発言のタイミングで決まるものだと思っていたけれど、それがどんなに似ていても嫌われちゃう許されない人と、なぜか好かれる許される人がいる。 わたしは文章を書くことは好きだし、文面のほうがじっくりまとめることが出来て伝えやすい部分もある。 しかも最近は謝罪文がラインでやり取りされるようなこともあって、あまりに軽率になったな…とひやひやする。昔は必要な連絡がメールですら非常識で、電車を降りてでも電話するのが当たり前だったのに。 たしかに文章にし

    • ローラーガールズ・ダイアリー

      2009年のアメリカ映画「ローラーガールズ・ダイアリー」を観た。 主人公ブリスは一見すごく不遇そうに思えるんだけど、結局はそれが「全部持っている」と言えるんじゃないかな?と感じるばかりのストーリーだった。 親や周りに許可をもらわないと不安で、新しい事柄を始められない人が現実世界にたくさんいる。 でもブリスは自分の環境に疑問を感じて、興味の持てたことを始める決断(行動)まで出来た。家族と親友の賛成がなくても飛び込める、本当は自分を信じている姿勢が何より推せると思った。 だ

      • 自己理解のむずかしさ

        短期バイトが見つからない。 これから少し先にやる仕事はすでに決まっていて、それまで絶妙に期間が空いてしまっている今だけ短期の仕事を探している。 正確に言えば、たくさん求人は発見する。 だけど選り好みしていることを抜きにしても、なかなかピンとくるものがない。 というのも、短期で雇っていただくということは、今の自分が即戦力になれる強みを理解しなければいけないと気づいてしまったから。ふつうに長期の仕事を探すよりも難しい。 「わたし、即戦力になれます」と確信したうえで応募する

        • 明日があるから味がする

          今日で地球が終わるとしたら最後に何を食べるか? 多くの人が現代版「最後の晩餐」について、身近な人と議論したり、自分の中で答えを出してみたりしたことがあるかと思う。 せっかくなら高級で贅沢なもの、それより美味しいB級グルメ、やっぱり思い出の味、とにかく大好物。もしくは何を食べるか?よりも、誰と食べるか?などなど。 (ちなみにわたしは極端に胃が弱いこともあり、好物はあるけれど食への執着は特にないので「地球最後の日」に食べられないと後悔するようなものは思いつかなかった。 食へ

        ニュアンスに頼るずるさ

          倫理観が育たない

          人で溢れかえる駅のホーム、そこにいるほぼ全員がスマホの小さな画面を覗き込み、皆まったく同じ角度に首をもたげている。 電車内でも同じようなその光景にゾっとする。むしろ何もせずぼーっと前を向いていると、見られていると感じるためか怪訝な顔で睨まれることもある。視線のやり場に困って目を閉じたり、同じようにスマホを眺めるしかないような状況もある。 自己表現を見つけてもらうための手段が、ここ数年で格段に増えた。クオリティの良し悪し関わらず、気軽にアップロードすれば不特定多数に見つけて

          倫理観が育たない

          ミルクキャラメルと自暴自棄

          教科書とペンケースとジャージ以外は没収になるのに、阿呆みたいに大きい指定スクールカバンの中学時代を終え、わたしは高校生になった。 ちょうどJKという単語を聞くようになったぐらいの時代だった。 セーラー服はブレザーになって、指定カバンはずいぶん薄くなった。 外出先でテレビが観られることも珍しかった頃で、そのワンセグ機能がまだまだ目新しかったガラケーと、分厚いバンドスコア、誰かしらのエッセイ本が常備品だった。 なにより中学と変わって嬉しかったルールは食べ物を持ち込んでOKにな

          ミルクキャラメルと自暴自棄