見出し画像

読書ノート 「プロティノス全集 第一巻」 中央公論社

 昭和六十一年に刊行された全集五巻の第一巻。プロティノス全集は日本ではこれしかない。主著である「エネアデス」を全部読むにはこれしかないのだ。でありながら、この全集は長らく絶版、現在も絶版のままであります。岩波文庫にしましょう、皆さん。

 ちなみにアマゾンなどネットでの価格は一巻9,000円〜12,000円。四巻+別巻で50,000円です。
 目次について引用しようと各書店HPを探し回ったが、絶版であるためか、きっちり明記されているものがなく、途方に暮れたが、アマゾンのレビューで大月涼子さんがまとめて記載してくれていた。大月さん感謝。以下若干追記修正し引用させていただきます。


プロティノス全集(1~4巻)の目次

【第一巻】

【翻訳者の著述】
「プロティノスの精神的風光」田中美知太郎
「プロティノス入門」水地宗明
プロティノスの一生と彼の著作の順序について(プロティノス伝)ポルピュリオス


 エネアデス

[エネアス1]
 ①命あるものとは何か、人間とは何か
 ②徳について
 ③ディアレクティケー(愛知)について 
 ④幸福について 
 ⑤幸福は時間によって増大するか
 ⑥美について
 ⑦第一の善とその他の善について
 ⑧悪とは何かそしてどこから生ずるのか
 ⑨自殺について

[エネアス2]
 ①天について 
 ②天の動きについて 
 ③星は地上の出来事を引き起こすかどうかについて


【第二巻】

 ④素材について 
 ⑤可能的なものと現実的なものについて
 ⑥実態について、あるいは性質について
 ⑦通全融合について
 ⑧視覚について、または遠くのものが小さく見えるのはなぜか
 ⑨グノーシス派に対して(誤った教えを駁する)

[エネアス3]
 ①運命について
 ②神のはからいについて(前篇)
 ③神のはからいについて(後篇)
 ④我々を割り当てられた守護霊について
 ⑤エロスについて
 ⑥非物体的なものの非受動性について
 ⑦永遠と時間について
 ⑧自然、観照、一者について
 ⑨種々の考察(覚え書き集)


【第三巻】

[エネアス4]
 ①魂の本質について(前篇) 
 ②魂の本質について(後篇)
 ③魂の諸問題について(前篇)
 ④魂の諸問題について(中篇)
 ⑤魂の諸問題について(後篇)
 ⑥感覚と記憶について
 ⑦魂の不死について
 ⑧魂の肉体への降下について
 ⑨全ての魂は一体を成しているのか

[エネアス5]
 ①三つの原理的なものについて
 ②第一者の後のものたちの生成と序列について
 ③認識する諸存在とそのかなたのものとについて
 ④いかにして第一者から第一者の後のものが生じたか。および一者について
 ⑤ヌースの対象はヌースの外にあるのではないこと。および善者について
 ⑥有のかなたのものは直知しないこと。および第一義的に直知するものは何か。そして第二義的に直知するものは何かということについて
 ⑦個物にもイデアがあるか否かについて
 ⑧直知される美について
 ⑨ヌースとイデアと有について

【第四巻】

[エネアス6]
 ①有るものの類について(前篇)
 ②有るものの類について(中篇)
 ③有るものの類について(後篇)
 ④有るものは同一のものでありながら、同時に全体として至る所に存在するということについて(前篇)
 ⑤有るものは同一のものでありながら、同時に全体として至る所に存在するということについて(後篇)
 ⑥数について
 ⑦いかにしてイデアの群が成立したか。および善者について
 ⑧一者の自由と意志について
 ⑨善なるもの一なるもの


ここから先は

3,098字
この記事のみ ¥ 100

よろしければサポートお願いいたします!更に質の高い内容をアップできるよう精進いたします!