2019年に起こらなかったこと

大本命のいない、何か冴えないメンバー。京都の長距離。…もうあれじゃね?「なんだかんだで武豊かぁ~」的な。

こんなのを「予想」って言っていいのかはさておき、結果的にはドンピシャだった。10月20日の菊花賞。たぶん2000円くらい儲かったから、一人で家飲みなら、ささやかな宴催せるな。晩飯はどうしようか。と、1着でゴール板を通り過ぎる武豊を見ながら思ってるうちに2着、3着がゴール。タコぶつ食いてえな。カマンベールチーズを魚焼きグリルにまるごとぶっ込んで焼いてみようか。宴の式次第が具体性を帯び始めたと同時に、馬券外の4着がゴールした。

正確には2070円の儲けだった。ありがたい限りだ。菊花賞ってとこも、なんともいい。タコぶつと、焼きカマンベールチーズ、「手巻き寿司セット」的な刺身の盛り合わせを小さく切って漬けにしてから納豆と混ぜたものと共に瓶ビールを飲みながらも、しかし忘れられないのは4着のことだ。
的中したのは、3番人気、8番人気、1番人気の3頭の3連複(上位3頭を順不同で当てる)で、1番人気が入ってる分、3連複としては配当は低かった。それでもこうして飲めてるんだからいい。ただ、問題は4着に入った馬だ。16番人気。

大本命のいない、何か冴えないメンバー。長距離のG1。…これあれじゃね?「ここで人気薄の馬持ってくるあたり、さすがベテランは場数違うねぇ~」的な。

こんなのを「予想」って言っていいのかはさておき、これがそこそこ当たってた。武豊の先輩、横山典弘の16番人気、買ってた。こいつがもし3着に入ってたら。馬券に絡んでたら。16番人気が3着で、1番人気が4着だったら。一応調べてみたくもなる。2777.8倍だった。


27万円だ。3着と4着が逆だったら、27万7780円だった。それはもう、一旦冷静に使いみちを考えなきゃいけない額だが、少なくとも寿司の出前は取ってたろう。タコぶつを噛みしめながら考える。ただ、これは後悔じゃない。4着だった馬が3着になるために、自分に出来たことなんて何一つないからだ。「2070円勝った」という「現実」が確定した瞬間、「27万7780円勝った」という「起こらなかったこと」もまた確定する。それが金額によって即物的に浮き彫りになるのが、金を賭けることの醍醐味なのかもしれない。タコぶつはうまい。

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