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満ちた感情もやがては干上がり そして つぎはもう少しきれいなもので 入れかわり満たされて …
講義中の廊下 足音消して 息を殺して っていうの そんなの気にしないとばかりに ずんずん歩…
そう本気でおもえるまでに どれだけの日をすごしただろう 若気のいたりで入れたと後悔してい…
懐かしい声の主 何を話しているの? よく聴こえない いや、聴きたくない だけど、にげたく…
何か ことば 聞くたび 傷つけられていった近い過去 一人だけの時間がふえた今 勘違い してた…
ただ待った 経過を こごえる水の中 さしのべられる小さな白さを 誰の目にも つくことなく じ…
『なにを思ってるかなんて知らない』 そんな らしくない挑発的な言葉 で 素直、抵抗しなかったんだから って きっとおなじこと、思ってたんだ って そう信じた 身を乗り出す もう一度 もういちど 木々が 雲が 月あかりを遮っていて 君を あのときとはちがう気持ちで、力で いつもの黒髪 ほのかな香り 夜空にはじける 「離したくない」 気持ちが ことばが この夜も気持ちも時間も すべての憂いを飛び越えること 願って その願いを力任せに叶えるため 君のいたみなんて考えも
真実をきくのはこわい それが真実と知るのがこわいから 真実と知りながら真実をきくのはつらい…
賑わい 人影を あの沖より もっと先へ 十二月の波がさらった海 厚手のコート 冷たい空気 袖膨…
近づくかけあし ふいに叩かれた肩 萌黄色の封筒を だまっておしつけて そのまま かけていっ…
そう、それは 灯台の眩しさを直視できないでいる僕と 灯台から暗い海を眺めている君と そん…
行き先 乗り換え 時刻表 ぬかりないね 手をつなぐ あたたかい すこしあせばむ 秋の陽気 …
待ち合わせた地下街のはじっこ まだあどけなさをその瞳に残し タクシーが列なす目抜き通り 散…
空に架かる居並ぶ大球 水面下でたくわえた力でつぎつぎアタック 水しぶき跳ねる 場内は和やかにどよめく メインプールの脇 冗談まじりに手をのばせば 愛想ある一匹が 口先で軽くタッチ 今日はまだ 手をつなげていない こっそりはぐれて ショーの終わり 人の群れが去り 静けさ取り戻したガラス張りの 踊り場 差し込む夕日 重なる影 これまでとこれから どちらも停止した 黄金色の五時半過ぎ 今日はいつもよりも長くいられる日