不安定な日記

好きな作家 保坂和志/津村記久子/松浦理英子/長嶋有/森見登美彦 etc. 好きなポ…

不安定な日記

好きな作家 保坂和志/津村記久子/松浦理英子/長嶋有/森見登美彦 etc. 好きなポップカルチャー モーモールルギャバン/くるり/櫻坂46 etc.

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  • 「社会生活の維持に必要」だったものの名前だけを列挙していく

    コロナ禍において登場した「社会生活の維持に必要」という区分けに対して、少しでも抵抗していく試み。

  • 書評というか読書メモというか

    読んだ本について、書評らしきものを書いています。

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自己紹介

読んだり書いたり休んだりして暮らしています。 ★呟いている場所↓ https://twitter.com/19_d_92diary ★読んだ本を記録している場所↓ https://booklog.jp/users/19d92 #自己紹介 #読書 #日記

    • ガラケー→スマホ過渡期をいしいひさいち『ののちゃん』で観測する

      ★全集第9巻(連載=2012年1月〜2013年12月) 5141 まつ子がガラケーを使用。 5158 たかしがガラケーを使用。 5201 藤原先生の携帯電話はスマホではなくガラケー。 5319 出先にいるたかしにまつ子が電話をかける。たかしはガラケー、まつ子は家の電話機。 5415 しげの出先で、ビジネスマンがスマホで通話しながら歩いている。 5514 図書館の勉強室の前で、順番待ちをしている学生が3人。そのうち、スマホを見ているのが1人。 5543 出先にいる

      • 「社会生活の維持に必要」だったものの名前だけを列挙していく(2023年9-12月)

        今日マチ子『Essential わたしの#stayhome日記 2021-2022』(rn press) 今日マチ子『From Tokyo わたしの#stayhome日記 2022-2-23』(rn press) 『鬱の本』(点滅社) 『ことばと vol.7』(書肆侃侃房) 伏見憲明『性という「饗宴」』(ポット出版) 山崎春美『天国のをりものが』(河出書房新社) 長濱ねる『たゆたう』(角川文庫) 松閣オルタ『増補新装版 オカルト・クロニクル』(二見書房) 長田

        • 「社会生活の維持に必要」だったものの名前だけを列挙していく(2023年5-8月)

          中井久夫『世に棲む患者』(ちくま学芸文庫) いとうせいこう・星野概念『自由というサプリ 続・ラブという薬』(リトル・モア) ナンシー関『超傑作選 ナンシー関リターンズ』(世界文化社) 斎藤環『「自傷的自己愛」の精神分析』(角川新書) 宮西建礼・岡田裕子『京大吉田寮』(草思社) ちほちほ『みやこまちクロニクル 震災・日常編』(トーチ社) ちほちほ『みやこまちクロニクル コロナ禍・介護編』(トーチ社) 長嶋有『夕子ちゃんの近道』(講談社文庫) 中森弘樹『「死にたい

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        • 「社会生活の維持に必要」だったものの名前だけを列挙していく
          8本
        • 書評というか読書メモというか
          6本

        記事

          「社会生活の維持に必要」だったものの名前だけを列挙していく(2023年1‐4月)

          森達也『増補版 悪役レスラーは笑う 「卑劣なジャップ」グレート東郷』(岩波現代文庫) 保坂和志『小説の自由』(中公文庫) 山下澄人『しんせかい』(新潮文庫) 國分功一郎・千葉雅也『言語が消滅する前に』(幻冬舎新書) 滝口悠生『死んでいない者』(文春文庫) 小林昌樹『調べる技術 国会図書館秘伝のレファレンス・チップス』(皓星社) 津原泰水『ペニス』(ハヤカワ文庫) 多和田葉子『百年の散歩』(新潮社) いとうせいこう・星野概念『ラブという薬』(リトル・モア) 佐

          「社会生活の維持に必要」だったものの名前だけを列挙していく(2023年1‐4月)

          「社会生活の維持に必要」だったものの名前だけを列挙していく(2022年9‐12月)

          小野不由美『鬼談百景』(角川文庫) 伊藤亜紗・編『「利他」とは何か』(集英社新書) 保坂和志『もうひとつの季節』(中公文庫) 高桑和巳『哲学で抵抗する』(集英社新書) いしいひさいち『ののちゃん 9』(徳間書店) 栗原康『はたらかないで、たらふく食べたい 増補版 「生の負債」からの解放宣言』(ちくま文庫) 森達也『「A」マスコミが報道しなかったオウムの素顔』(角川文庫) エイモス・チュツオーラ『やし酒飲み』(岩波文庫) 栗原康・編『狂い咲け、フリーダム』(ちく

          「社会生活の維持に必要」だったものの名前だけを列挙していく(2022年9‐12月)

          【書評】宮沢章夫『東京大学「80年代地下文化論」講義』

           『東京大学「80年代地下文化論」講義』(白夜ライブラリー)は、劇作家の宮沢章夫が2005年10月からの半年間、東京大学教養学部超域文化科学科表象文化論分科でおこなった講義をまとめた書籍だ。  ‘’はじめて日本に「クラブカルチャー」を輸入した‘’(あとがきより)原宿の「ピテカントロプス・エレクトス」という名のクラブを切り口として、宮沢が80年代文化論を展開する。  この文章を書いている自分は90年代の生まれなので、本書で語られる80年代というものをリアルタイムでは知らない。

          【書評】宮沢章夫『東京大学「80年代地下文化論」講義』

          「社会生活の維持に必要」だったものの名前だけを列挙していく(2022年5‐8月)

          宮沢章夫「茫然とする技術」(ちくま文庫) 宮沢章夫「東京大学「80年代地下文化論」講義」(白夜ライブラリー) 松下竜一「狼煙を見よ 東アジア反日武装戦線‘’狼‘’部隊」(河出書房新社) 今日マチ子「Distance わたしの#stayhome 日記」(rn press) 綾辻行人「深泥丘奇談」(角川文庫) 色川武大「怪しい来客簿」(文春文庫) 保坂和志「ハレルヤ」(新潮文庫) 松浦理恵子「葬儀の日」(河出文庫) 見沢知廉「天皇ごっこ」(新潮文庫) 村田喜代子

          「社会生活の維持に必要」だったものの名前だけを列挙していく(2022年5‐8月)

          【書評】保坂和志「ハレルヤ」(新潮文庫)

          「ハレルヤ」「十三夜のコインランドリー」「こことよそ」「生きる歓び」の四篇が収録されている。 本書のあとがきには「感動したことを書く、あるいは心が激しく動いたことを書く、この本に集めた小説はすべてそういうシンプルなものです。」と書かれている。 同じ著者による『未明の闘争』(2013年)でも見られたような、文法的な逸脱や論理の飛躍が本書ではより多く現れ、「融通無碍」という言葉が浮かぶ。 『未明の闘争』でのそれは読者の意識を操作するための意図的なものだというようなことを保坂は

          【書評】保坂和志「ハレルヤ」(新潮文庫)

          「社会生活の維持に必要」だったものの名前だけを列挙していく(2022年1‐4月)

          panpanya「魚社会」(白泉社) 松浦理英子「奇貨」 (新潮文庫) 堀田善衞「めぐりあいし人びと」 (集英社文庫) 平田俊子「スバらしきバス」(幻戯書房) 末井昭「自殺」(朝日出版社) 戸部田誠「タモリ学」 (文庫ぎんが堂) 保坂和志 「明け方の猫」 (中公文庫) 中井久夫「精神科医がものを書くとき」 (ちくま学芸文庫) 堀田善衛「方丈記私記」 (ちくま文庫) panpanya「蟹に誘われて」(白泉社) 保坂和志「いつまでも考える、ひたすら考える」 (

          「社会生活の維持に必要」だったものの名前だけを列挙していく(2022年1‐4月)

          【読書メモ】戸部田誠「タモリ学」

          タモリが亡くなったら寂しいし悲しいだろうなということを「ブラタモリ」や「タモリ倶楽部」で楽しそうにしているタモリを見て思う。 この感情は、他のテレビタレント(ビートたけしとか明石家さんまとか)に抱くものとは違っていて、この愛着みたいなものはタモリの一体どこに由来しているのだろうと不思議だったが、この本を通して、なんとなくわかったというか、腑に落ちたような気がする。 巻末には「大タモリ年表」があって、これも読んでいて楽しい。年表にはタモリのネタ「中洲産業大学」についての説明があ

          【読書メモ】戸部田誠「タモリ学」

          【書評】柴崎友香「かわうそ堀怪談見習い」

          まず、不思議なタイトルに惹かれる。 恋愛小説家という肩書きに違和感を覚えた「わたし」が、怪談を書こうと思い立ち、東京を離れて「かわうそ堀」という名前の街に引っ越してくるところから、この小説は始まる。 だから、「かわうそ堀怪談見習い」。 「わたし」は怪談を書くために中学の同級生に取材を始めるが、それから奇妙な出来事に遭遇するようになる。 ゼロ「窓」から始まり、マイナス一「怪談」を経て二七の「鏡の中」まで、29の断章からなる。 小説全体を貫くのは「わたし」の記憶にまつわる謎で、

          【書評】柴崎友香「かわうそ堀怪談見習い」

          【読書メモ】保坂和志「小説、世界の奏でる音楽」

          「十篇の、小説論という小説」というふうに、著者はこの本について述べている。 どういうことかといえば、この本は十章の小説論から構成されているが、その小説論のひとつひとつが、そのまま、小説論を自ら実践した小説そのものとしても読むことができるということだと思う。 すぐれた小説とはどういうものなのかを考える文章それ自体がすぐれた小説として成立している。 そういう意味でこの本は、小説を読むことの〈刺激〉と、小説と世界を見る目が拓かれる〈予感〉に満ち溢れた一冊だ。 たとえば、この本の中

          【読書メモ】保坂和志「小説、世界の奏でる音楽」

          【読書メモ】長嶋有「ぼくは落ち着きがない」

          高校の「図書部」を舞台にした物語。何か事件が起こるわけでもなく、個性豊かな部員たちの日常が淡々と描かれる。こんなふうに書くと、よくある(本当によくある)ラノベ的学園世界を想起してしまうけど、この小説が書こうとしている世界は、たぶんそれとは違う。 図書部の面々は、ゆるゆるとした毎日を過ごしている。部室でお茶を飲みつつダベり、漫画の貸し借りをして、「本来の」活動である図書室の貸出業務もおこなう。かつて文科系高校生だったすべての男女が「いいなぁ」と嘆息する日常がいきいきと描かれ、心

          【読書メモ】長嶋有「ぼくは落ち着きがない」

          「社会生活の維持に必要」だったものの名前だけを列挙していく(2021年)

          保坂和志「書きあぐねている人のための小説入門」 中島らも「今夜、すべてのバーで」 保坂和志「あさつゆ通信」 岸政彦「断片的なものの社会学」 ブレイディみかこ「花の命はノー・フューチャー」 保坂和志「季節の記憶」 長嶋有「三の隣は五号室」 田島列島「水は海に向かって流れる」1~3巻 保坂和志「言葉の外へ」 佐々木敦「絶体絶命文芸時評」 松浦理英子「最愛の子ども」 町屋良平「しき」 長嶋有「祝福」 千葉雅也「デッドライン」 保坂和志「猫の散歩道」 長

          「社会生活の維持に必要」だったものの名前だけを列挙していく(2021年)

          「社会生活の維持に必要」だったものの名前だけを列挙していく(2020年)

          津原泰水「ピカルディの薔薇」 東雅夫編「平成怪奇小説傑作集」1~3 内田百閒「第一阿房列車」 津村記久子「カソウスキの行方」 岸本佐知子「ねにもつタイプ」 高野文子「絶対安全剃刀」 二階堂奥歯「八本脚の蝶」 森見登美彦「四畳半タイムマシンブルース」 京極夏彦「魍魎の匣」 西村賢太「一私小説書きの日乗」 佐々木敦「批評王」 田島列島「田島列島短編集 ごあいさつ」 保坂和志「カンバセーション・ピース」 柴崎友香「百年と一日」 頭木弘樹「食べることと出す

          「社会生活の維持に必要」だったものの名前だけを列挙していく(2020年)