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今、高値を付けたばかりの金(ゴールド)を買うべきか?

金(ゴールド)は、長年にわたり多くの投資家にとって魅力的な選択肢の一つであり続けています。特に経済の不確実性が高まる時期やインフレの懸念が生じる環境下では、伝統的な安全資産としての役割を果たします。
もちろん金投資を考える際には、複数の要因を総合的に分析する必要があります。
この記事では今、高値を付けたばかりの金を買うべきかについて考察していきます。

新値は買いである

トレードの世界において「新値は買い」というのは基本中の基本です。価格が新たな高値をつけた時、それは市場参加者の強い信頼と期待を反映している(新たな価値、評価の誕生)と解釈されます。これは、トレンドフォロー戦略として有効であり、多くの投資家が価格の上昇トレンドに乗じて利益を追求します。
金においても、新たな高値を記録することは、市場の強気なセンチメントを示すサインとして捉えることができます。

今の政策金利は高い

金に投資する際の大きな課題の一つが、金は利息や配当を生まないという点です。これが、政策金利の高い環境では特に重要になります。金利が上昇すると、利息がつく他の投資先(米国債など)が相対的に魅力的に見えるようになります。これは、金への投資がもたらすオポチュニティコストの増加を意味します。つまり、金利が高い時期に金に投資すると、他の利息を生む資産に投資することで得られたであろう収益を逃すことになります。

今年の利下げは1回だけかもしれない

現在の金融市場では、政策金利の動向に対する見通しが分かれていますが、ドットコムバブル当時を参考にすると、今年中の利下げが1回だけにとどまる可能性は十分に考えられます。このような状況では、金利が短期間に大幅に低下することは期待薄となります。その結果、金投資の魅力は相対的に低下するかもしれません。金利が高水準に留まることは、金にとって逆風となり得ます。

まとめ

現状の金投資においては、「新値は買い」という基本的なトレードの原則に従うことの魅力と、現在の政策金利の高水準という課題をバランス良く考慮する必要があります。特に、今年の利下げが限定的である可能性を考慮すると、金投資のタイミングを見極めることがさらに重要となります。
今、金が高値を付けた理由が、政策金利の利下げを市場参加者が複数回期待してのものだった場合は、今年の後半までには落胆の売りがある可能性も否定できません。
もし今、金を買ったりトレードしたいのであれば、上記の点を踏まえて行動する必要があると思います。

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