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#13 タヌキの世界にも色々あるよね

まず、タイトルが良い。平成狸合戦ぽんぽこ。言葉に出してみて。ぽんぽこ。もし、自分の名前がひろきぽんぽこだったら、今よりもっとモテたかもしれない。「ぽんちゃん!」なんて呼ばれたりして、大人気だ。

狸合戦っていうくらいだから、タヌキ同士の戦い「タヌキウォーズ」のお話だと思ったら大違い。戦うのは、人間と狸。

物語の時代はバブル絶頂期の日本。たぬきの山にニュータウンの開発の手が伸びる。住む場所がなくなったもんだからタヌキは大慌て。

そこでタヌキ会議が開かれた。人間と共存したいもの、人間を1人残らず殺せ!というもの、タヌキにも色々あるんだなぁと思ったことを覚えている。

ナウシカやもののけ姫のような、ファンタジーとは違い描かれる生々しいタヌキの世界。小さい頃は分からなかったけれど、人間の世界を揶揄していた部分もあったのかなぁと思う。自分たちが追い詰められたとき、こんなことする人いるよね〜と思ったり。

僕の好きなシーンは、皆でマクドナルドを食べるところ。タヌキたちの食べっぷりの良いことったらありゃしない。見るとマクドナルド食べたくなっちゃう。思い出して、もう食べたい。このシーンを見たいがためにこの映画を見るといっても過言ではない。

キュートなタヌキたちが出てくる明るい話に思われがちだけど、中身はとってもシリアス。人がタヌキを駆除したり、タヌキが交通事故を起こして人を殺したり。メッセージ性がありつつも、どこか可愛くて柔らかな世界観。

まさに、化けの皮を纏ったお話。平成から令和になった今でも、定期的に見たくなる大好きな映画です。

お気持ちだけでも飛び上がって喜びます