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Sussex Student Life 4 ~1年過ごしてみて~

2022-23、Institution of Development Studies, MA Development Studiesで勉強していました。

Outline
・全体を振り返って
・6~8月、論文期間の過ごし方
・成績発表とResit
・寮の引き払い、出国

★全体振り返り
今Noteを書いている9月18日は、去年初めて教室に向かった日。急遽祝日になって女王様の葬儀のPV見ただけの日になったけど、そこから1年たった。イギリスを離れて1か月たって思うのは、あれだけ興味関心の近い同世代の仲間が世界中から集まっていて、共に過ごし共に学べていた時間は今後再現することが難しいとても貴重な時間であったということ。今後国際機関で仕事を続けたとしても、言葉の通じる日本に帰ったとしても、ここまで互いの生き方や考え方に共感できるコミュニティにいた安心感は得られないんじゃないかと思う。そして日本にいる同世代が公私で大きな環境の変化を迎えているであろう時期に、情報をある程度シャットアウトし、自分がやるべきことに集中できたという意味でも留学の意義は大きかったように思う。

そして、卒業後NYでインターンを行っているが、どの地域のどの課題の話もある程度英語も内容も理解し、持論を持って議論できる状態なのは間違いなくIDSで生き抜いた経験があってこそ。1年間ずっと戦略的に考えて機会を取り続けた習慣も、「仕事」として開発を行っていく際に大いに生きている。バイトは結局約10か月間で900時間近く働いた。上限ギリギリ。前半はたくさんミスをして迷惑をかけたが、毎日たくさんのお客さんと英語でコミュニケーションを取って同僚たちと過ごせた時間は非常に楽しく、イギリス留学を語る上で欠かせないパートとなった。振り返りを書いていて、ワイワイできない寂しさ、完走できた充実感とホッとした気持ち、社会の荒波に再び飛び込む怖さとワクワク、様々な感情が入り乱れた心境だ。

★論文期間
論文提出は8月31日で、授業終了から4か月ほど時間があった。月1のペースで担当教授に論文の進捗を確認してもらう以外はほぼほぼ個人作業。あらかじめテーマが決まっていて、取る授業も卒論を意識して決めていたため、何か新しい研究をしたというよりは、これまで出した5つのタームペーパーの情報(援助の組織体制、資金とモノの流れ)や理論(Power Cube, Theory of Change, Pathway Model)を使って自分のコンテクスト(緊急支援のインパクト評価)に落とし込む、1年間の学びの整理整頓のような時間だった。1万字の制限の中、Literature reviewに3千、方法論に千、分析に4千+前後まとめの配分で考えていたが、最後は文字数超過状態からいかに削るかの戦いだった。Research Designのプロポーザルで書いた内容もまるまる使えるので、早めに論文の全体像を描けているとかなり優位に準備を進めることができる。

周りのクラスメイトは、母国や研究フィールドでPrimary Dataを取る人、IDSでみんなと励ましあいながら取り組む人、自室で黙々と取り組む人と様々なタイプがいた。IDSは常に空いているが、先生が休暇や研究旅行に入ったり、サマースクールで学校施設が騒がしくなったりとストレス要因も多く、4か月の期間を効率よく進めるべくオンオフをバランスよく考える必要があった。自分はフランス旅行以外は、プレミアリーグ・メジャーリーグの試合を1つずつ観に行った以外は、たくさんバイト。縛られた時間がないため多くのシフトに入ることができた。夏のブライトンは海沿いのリゾート地の色が強くなりたくさんの観光客で活気に満ち溢れている。店も良く混んだ。

★成績発表とResit
卒業判定は10月頃に発表されるようだが、6月に秋・春学期の最終成績が公開された。50点以下がPassで、60点台、70点台、80点以上と10点刻みで評価が分かれる。評価方法はあらかじめ各モジュールごとに発表されているので各自で点数は計算できる。ここで49点以下であった場合、あるいは点数に不満だった場合は7月~8月のResit期間にタームペーパーの再提出が可能だ。点数不足のケースは再度採点にはならず、内容が十分であれば50点の点数が付く。基本的に再提出の際の課題テーマの変更はない。Risitの点数も卒業判定と同じ10月のタイミングで発表される。卒業式は1月に行われるが、IDSは留学生がほとんどで、参加率はかなり低そう。5月に前撮り写真を撮る機会もあったのでそれで十分と捉える生徒も多い。各種Award系も8月に発表があったため、卒業式はイギリスに残った学生のReunionの立ち位置が正しいだろう。日本人をはじめアジア系の学生は卒業後イギリスを離れるケースが多いが、アフリカ・インド系はビザ期限ぎりぎりまで残るのが多数派なようだ。コースの卒業?パーティはまだ帰国者が少ない5月に行われた。

★寮の引き払い、出国
退寮日は寮によって異なるが、9月第1週か2週が目安。9月16日から次年度の生徒の入寮が始まるので、1~2週間の清掃期間が必要なため。ただ論文提出ができたタイミングで退寮するケースも多く、最後まで残っている人は少数だった。最後はレセプションにカギとカードを返却するだけで、特に難しい作業はない。往路にあった空港と学校のあいだの専用コーチサービスはなく、電車かバスで空港まで移動する。この時期にはイギリス国内の交通にも慣れ、見送りの仲間もいるのでそこまで面倒さはなかった。学生証の期限は9月30日までで、ビザ自体は1月まで効力がある。イギリスの教育機関卒業の生徒は卒業後2年間のGraduate Visaの取得が可能で、希望者は10月の卒業認定発表後に必要書類を取り揃え申請を行う。プロセスは2ヶ月ほどかかるとされ、申請料700£と保険料1284£を支払う必要がある。

次の投稿ではイギリス生活でかかった費用に焦点を当ててお話しします。


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