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10 years after

はろはろ〜♪
なんとなく、誰かに話したくなったので、よくわからないタイトルですw
仕事の延長線のようなものなので、暇つぶしにどうぞ。


僕はゲーセン勤めをしております。
実は、もうだいぶ前から
【アミューズメント業界は衰退の一途を辿っている】
と言われています。

これだけではピンときませんよね。
結論から言うと、どの企業も『割に合わない』と考えているようです。

直近ではSEGAの
ゲーセン運営から手を引く
という話が、業界・ユーザー間ともに大きな話題となりました。

ただ、これはいち早く動いたのがSEGAだったというだけの話で、有効な打開策が生まれなければ他もゆくゆくはそうなると思ってます。

では、なぜゲーセンは割に合わないのか?
それを現職者の視点で語ってみたいと思います。

20年ほど前は、日本全国に2万店舗ぐらいのゲーセンがあったそうです。
当時と今を比べると、まず消費税。
当時はまだ5%で、ゲームもオフラインが主流でした。
そのため、今よりも利益率が高く、おかげで景品ゲームの難易度もさほど高くなく、メダルも安価な時代でした。

しかし、時代の変化とともに税率が上がり、オフラインからオンラインが主流になって通信料がかかるようになったこともあって、店舗は年々苦しくなってきました。

さまざまな部分でコストが大幅に上がってるのに、入る金額は100円単位のまま。
これが理由で利益を上げられず、消えざるを得ない店舗が多くあった、ということです。

また、メダルの貸し出し料金の値上げや景品ゲームの難易度アップに客側の理解を得られなかった、というのもあります。

客側は自身の成功体験を元に再来店するので、景品ゲームなら2500円ぐらいで取れたことがあるものの類似品に3000円以上かかると、店員に悪態をついて店を去ります。中には暴言を吐く人もいます。

まあこういった、エセ知識全開のクソ客にとっては、店舗従業員の生活なんて関係ありませんからね。
情勢の変化を知識として得ただけで、その実、何もわかっておらず、前時代的思想を押し付けるという醜態を晒してることもわからないのでしょう。

…話がそれました、さーせんm(_ _)m
えっと、コストが上がれば取らなきゃいけない金額も上がるのに、それを理解しない客も少なくない、ってことです。
そんな客はいなくなっても痛くも痒くもない、というか、いなくなってくれてありがとう、までありますけどねw

他にも、携帯電話の進化に合わせて登場した【基本無料】の携帯ゲーム
個人的にはこれが一番デカい要因じゃないかなと。

携帯ゲームって、いつでもどこでもできるじゃないですか。
家から出ずにできるんですよ。
しかも誰でも気軽にできるものが多い。
そりゃあ、みんなそっちに走りますよね。

有名な怪盗ロワイヤルはCMもバンバン入れてましたし、プレイ経験のある方も多いのではないでしょうか。

ほどなくしてスマートフォンが出回り、ゲームもさらに多様化していきました。
この辺りから【スマホゲー】【ガチャ】というのが流行り始め、
・ゲーセンに行く頻度が減った
・ゲーセンで使う額を抑えるようになった
という方が増えていったのだと思います。

実際のところ、スマホゲーをゲーセンに転用したタイトルは、現時点でほとんどサービス終了となってます。
生き残ってるのはFGOぐらいじゃないですかね?

そのぐらい、【プレイ料金無料】って強いんですよ。
それをゲーセンに持ってきて、基本有料、なんてしたら、そりゃ受けませんわ。

格闘ゲームも、昔はゲーセンで見知らぬ猛者と勝った負けたをやるものでしたが、今はゲーセンでも家庭用でもオンライン対戦なので、わざわざゲーセンに行く理由がないんですよね。

景品ゲームも、まだまだ認知は広がっていないものの、オンラインクレーンなるものがあります。
こちら、わりとどこのメーカーも注力しているフシがあって、限定景品の先行投入などは当たり前に行われています。

そのうち、限定品はオンラインクレーン限定になるんじゃないですかね。

というか、格闘ゲームも景品ゲームもオンライン、音楽ゲームは家庭用でダウンロード購入可能、カードゲームはデジタル化。
なら、ゲーセンならではのゲームって、メダルゲームしかないじゃないですか。

でも、さすがにメダルだけで客を呼ぶのは難しいんですよね。
客層が限られちゃうから。

そうなると、利益が上がらないから結局は閉鎖と。

技術が追いついて認知が広がるのが先か、ゲーセンがなくなるのが先か、って話ではありますが、可能性としては電子マネーまたはそれに似たシステムをつけることによって延命はできると思います。

電子マネー対応だとプレイ料金を細かく設定できるんです。
なので、プレイ料金に消費税を乗せることが可能なわけです。

ということは、
・店側はプレイ回数(難易度)を変えずにすむ
・客側は1プレイあたりの料金がわかるから、プレイ前に以前より高くつくことが予想できる
のです。

人は、一度覚えたこと(成功体験)を忘れることができませんし、なかなか変化を受け入れることができない生き物です。
なので、先に変化がわかっていればトラブルが少なく済むんですね。

なお、こういった変化を受け入れられない客によるトラブルで精神をやられて退職する人もいます。
それにより、人員確保が追いつかず、泣く泣く閉鎖
、なんて店舗もあったでしょう。

打開策はあるのに技術も周知も追いついていないのは、本当にはがゆいです。
僕はゲーセン大好きなので、10年後もゲーセンがあって欲しいと思っています。

そう。
未来は僕らの手の中…!!

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