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マエヲムイテ






前向いて。
振り返っても笑っていて。
スパークして過ぎ去った夏はそのままに、進行方向へ、大学生になって初めてのシーズンへ。


今年の夏を思い出すと全てが良い思い出で、
そして全てがまるで夢だったみたいな


全く違う世界線を生きる誰かの人生のような


自分の中に確かに存在していた、
もう一つの時間軸のお話。


毎朝首を寝違え痛みに阻まれながら午前7時に目を覚ます


先輩達はまだ寝ている


なんてここはゆっくりしているんだろう


今朝は何しようかな。
誰にもに囚われなくて済むたった1人の私の時間


音楽を聴きながら屋上で学内を眺めたり


学校の敷地何周できるかチャレンジ!!とか


溜まった洗濯、とか


まだ人がまばらなキャンパス内を、自分がまるで海外の映画の主人公みたいに歩いてみたり


あ、リス
リスと共生してる大学ってすごいなぁ、
夏期バ先の人に教えてあげたい


まだ人気の無いキャンパス
今日はどんなことが起こるかな


朝ごはんを食べて授業を受けて昼ごはんを食べてウォルマート


少し増えてしまった(であろう)体重はだいぶ落ちてきたかな


あれからもう一カ月
本当に本当に本当に一万キロも離れた場所に大好きな友達がいて


本当に本当に本当に私の居場所が確かに存在したんだって


大学に戻ってからふとした瞬間に思い浮かぶ


必修英語の時間、渡米前背中を押してくれた先生は今日も現地の色々な小話を聞かせてくれる


帰ってきてからは、その全てが自分に当てはまる


そしてすごく恋しくなる


賄賂ですよ〜なんて言って渡したお土産のリーシーズのバカ甘いお菓子は彼女や外国人の先生の大好物だったらしい


一口食べて、ピーナッツアレルギー発症しそう。
でもなんだろう、癖になる
危険な味。


後期が始まって一ヶ月経って、内3回の必修英語で実感したことはまだある。


何より、正しい発音が手に取るようにわかる。
これまでになく日本語英語に違和感
大丈夫、私なら上手く発音できる。


ちゃれっそ。


脳内再生させる発音は、ほとんどが向こうの友達が会話の時に発していた音や言葉、フレーズが元になっている


日本語で言ううーん、とかえーと、とか言葉の間の短い音?みたいなのも、
彼女達が話していた記憶から次々と思い起こされる


聴く、ってすごいことだ。


会話として成り立っている英語を、少しでも習得できていたらいいな。


それも相まってもう一つ挑戦してみようと思ったこと。


大学に留学してきている学生さんの日本語チューター募集に目が止まった


日本語を話して学ぶことと同時に、交流を深めると言う内容のもの。


向こうで散々お世話になった学生や友達はみんなほとんどが日本語クラブ所属や日本に興味を持って学んでくれている子達だった


と言うことは、その逆も確かに存在する


渡米前の私みたいな、異文化との接触を極力避けたいとする考え方


無きにしも非ず。


彼女達がどんな経緯で日本語クラブに入ったのか、興味を持ってくれたきっかけはなんだったのだろうか、なんて、今になって気になってくる。


どちらにせよ、きっと決めたその時は覚悟と勇気が必要だったに違いないはず。


だったら
私だってこの恩返しをしなくちゃ
心細い思いが理解できるこそ、側にいる立場でなくちゃ


そう思った。
でもやっぱり勇気のいること。
応募用紙を印刷するまでに一週間かかった


それでもやりなよ!ややってみなよ!なんて言葉にあっけなく背中を押されて提出。
どんな出会いがあるかな。


1人向こうで滞在した大学からの学生がいると言う。
その子とも交流できたらいいな。


このステップアップはかなり点数高いはず
後期もS狙っていきましょうか。


さて私の本業(???)の話。


冬が来た
シーズン到来
大学生一年目
目指しているのは何だったっけ?


『先生の元で、大学生まで滑り切って、引退する』
『スケート人生の初めと終わりを、先生と共にする』


ここまで来たらもうボーナスステージ
両親へ、コーチへ、お世話になった人に沢山のありがとうを。
ここから先は好きで続けたい、想いだけが原動力になる


才能も何にもなかったただの小学3年生だった私を


体力ないし足も遅いし技能も平々凡々


そんな私を。


リレーの選手になった
7秒台で50mを走れるようになった
体力に自信がついた
運動が好きになった
なんだってやってみればできるような気がした


全中に出た
インハイに2回出た
レベルの高い級を取得できた


ここまで私を育ててくれた先生と
スケート人生を締めくくりたい
その4年間になる。


さて一年目
本番は明日。


『リンクの上では、やってきたことしかできない』


当たり前のことだろうけど、いつしか耳にしたこの言葉がずっと私の脳内を駆け巡る


今できてることしか出せない
だったらその幅を広げてやろう


格段に落ちた体力と練習量をなんとか引き上げながらコンディションを整える


大丈夫、今できるなら、きっと明日もできる。


なんだって挑戦者であろう。


先生にはもうしばらく会えていないけど、
少しは良い報告ができるように。


久しぶりに会って何か話したら、泣いてしまいそうな気がするけど。


新しいスタートでもあるから。


前向いて行こう
この人生に100%なんてないから。