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オンラインゲームでズルしたら人生がマシになった話【小学生時代の記憶を28歳の自分が考察してみた⑱】

自粛期間中に見始めた幽遊白書が自粛中に見終わることがないことに絶望を感じてます。なかやです。

前回は今も僕の心に傷を残す、僕が「お楽しみ係」に入っていたときに起こった事件を書かせていただきました。パクった上にあんなとんでもないスベり方をするなんて今後は二度と無いと思いたいです。

さて、僕は4年生か5年生くらいになったあたりから、オンラインゲームにどっぷりつかる毎日を結構な期間送っていました。その中でも、一番熱を入れてやっていたのが自分のキャラを三人称視点で育成する、MMORPGでした。具体的には「レッドストーン」「巨商伝」で、僕の好きだったラジオの「やまだひさしのラジアンリミテッド」とのコラボで「眠らない大陸クロノス」などもしてました。初めは友達とやっていたのですが、友達勢はすぐに飽きて、どのゲームもほぼ1人でやっていました。謎にネット犯罪への意識が高かった僕は、MMORPGに関しては基本的にずっとソロプレイでやっていました。ギルド的なのに誘われることもありましたが、全断りしていました。しかし、ソロプレイではレベル上げやクエストをこなすのには限界がありました。僕はその都度挫折して「サブキャラ」と称して違うジョブのキャラクターを作り、そして同じようなレベルで挫折するというのを繰り返していました。なのでめちゃくちゃ弱いわけではないけれど強くもないキャラを3体位作っていました。

ある日、自分よりも強い人たちにパーティーを誘われ、僕もよく行っていたダンジョンに狩りに行きます。ただ、強い人ばかりなので自分が普段戦っている階よりも結構奥まで行き、戦い始めました。この人たちが強い。本当に強い。僕はカスみたいなダメージしか加えられないにもかかわらず、ダメージを受けるときには一撃で結構なHPをもっていかれるという体たらくでしたが、サポート役の方は一瞬で僕のHPを全快にしてくれ、攻撃役の方はバッタバッタと敵をなぎ倒していました。そんな感じだったので、その狩りが終わるころには、僕が1日にソロプレイで得られる経験値の何倍もの量が得られてグングンレベルが上がり、アイテムも高く売れる物がもらえました。僕はそのパーティーの方に全力で感謝し、別れ1日が終わりました。それにより、パーティーを組むことに抵抗が無くなったのでその後も頻繁にパーティーを組んで戦うようになっていきました。

そんなある時、パーティーのチャットで、「ROM」という一時的に離脱するという意味の言葉の存在を知ります。理由は食事なり、トイレなり様々ですが、基本的にその人が抜けている間も、みんなは普通に戦い、全員が同じように経験値が入ってきます。当時の僕は思います。

「ずっとROMしたら勝手にレベル上がるんじゃね?」

と。カス過ぎます。最低野郎です。実際結構強めのダンジョンで戦ったりするときには、割と10人弱くらいの大所帯になることも珍しくありません。なので、1人戦っていなくてもそこまで目立たないというのに加え、ROMから復帰する人のほとんどはチャットを交わさず戦闘にスッと参加するのでROMから復帰したかどうかの判断も戦闘をしながらだと曖昧になるというのがこの外道策のキモでした。本当に汚い奴です。本気のカス野郎だと思います。

倫理観は崩壊していますが、当時の僕は本当に画期的な作戦を思いついたと思っているので早速行動に移します。出来るだけ強めのパーティーに入れてもらい、狩りを始めてしばらく経ったところで

パーティーチャットで「ちょっとROMります」とだけ言い残すと、出来るだけ人が密集してるところで人形と化しました。その後は別のゲームで遊んだり、ゴロゴロしたりして、悠々自適に過ごしました。時々パーティーの様子をチェックしていましたが、途中からそれもめんどくさくなり、長時間放置してしまいました。チェックしなくなってから1時間以上が経ち、さすがに放置しすぎたかな?と思いながらも、「まぁ結構レベルあがってるやろな」と割とホクホク顔でゲーム画面を開くと、確かにレベルは上がっていました。しかし、周りにモンスターやパーティーメンバーの姿はなく、すでにパーティーは解散となっていました。「結構放置してたからなぁ」などと思いながら何気なくパーティーチャットのログを開くと、

「なかや(仮)全然帰ってこない」

「なかやROM長すぎ」

「経験値泥棒」

などのなかやdis発言が行き交っていました。そしてそのような内容がしばらく続いた後、パーティーチャットが終わっていました。僕はパーティーから追放されていたのです。そこまではこの作戦が本当にウルトラCだと思っていたので、かなり衝撃を受けました。そこで僕はようやく自分がしたことの悪質さを知ったのです。自分がしたことは他人の時間の搾取であり、ログに残っていたように泥棒なんだと。もうそのメンバーとは会うことが無かったので謝ることはできませんでしたが、本当に反省しました。それ以降は逆に迷惑をかけたくないとか嫌な思いさせたくないという思いが強まり、またソロプレイに戻り、しばらくプレイしていました。ですが結局おつかいクエスト(往復するだけで30分~1時間かかる街を何往復もさせてアイテムをゲーム内のキャラに届ける内容0のクソクエスト)の多さとめんどさに本気で何してるんやろってなって辞めました。少し脱線しましたが、本当にあの時パーティーチャットでボロクソに言ってくれた人たちには申し訳ない気持ちと感謝の気持ちでいっぱいです。今でも気が回り切らない時は多々ありますが、あのまま年を重ねていたら、自分の得のために、人のことを全く考えない外道に育っていたかもしれません。本当に良かったと思います。それでは今日のおさらいです。

・オンラインゲーム漬けの毎日を一時期過ごす。

・強い人たちとパーティーを組むと良いことづくめであることに気付く。

・ROMを使って楽してレベルを上げようとするが、バレて叩かれた上にパーティーを追放される。

・自分のしたことの悪質さを知り、人の気持ちを考えるきっかけとなる。

と言った感じでしょうか。インターネットは悪い所や怖い所が取りざたされることが多いですが、正しく使えば様々な情報を得られる学びの場にもなるし、僕のように失敗してしまった悪いことをしてしまったという場合でも、取り返しのつくものなら、人間を成長させることもあるものだと思います。ただ、取り返しのつかない失敗だけはしない最低限度の知識は学校なり家族なりがキチンと教えてあげる必要があるだろうと思います。まだ次回も小学5年生が続きます。ここまで読んでいただきありがとうございます。

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