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”正したい反射”起こってませんか?

「福祉現場で役立つ動機づけ面接入門」No4

 おはようございます。
 今日は一転寒くなりそう…

 みなさんは、誰かを説得しようと思って失敗してことはありますか?私はあります。心理カウンセラーとして、傾聴を学んだつもりで、ついアドバイスとかしたくなってしまう…。

 今日は、そんな説得の失敗にまつわるお話。

間違った答えは修正したくなる

 本書で一番納得感を持った部分です。

 一般的に私たちは、他の人が間違ったことを言うとすぐに修正したくなる傾向があるといいます。この傾向のことを、動機づけ面接MIでは、正したい反射(間違い指摘反射)と呼びます。確かに、ある!!

 例えば、ソーシャルワーカー等相談支援に携わると、環境調整や福祉サービスの紹介等、その人のニーズにとって適切なサービスが瞬時にわかります。また、その有効性もわかっているだけに、勧めたくなる…。特に、知識や技術の蓄積が多いほど、その傾向が増します。しかし…

両価性に対して正したい反射で応じると?

 「変わりたいけど、変わりたくない」という両価性を抱える人に、この正したい反射で応じると、どうなるか。

 みなさん、何となく予想がつくと思います。そう、その相手の人の気持ちが、説得した方向とは逆の方向に向かってしまう可能性が高まる。

 例が示されています。「健康のためにランニングを始めたい(けど、始められない)」と思っている人に、ランニング大好きさんがやってきて、とにかく、ランニングをしていないコストを説明し、「ランニングは良いよ」とあれこれウンチクを語る。なんとなく末路は見えますよね。「良いよ!!」〈いや、でも…〉「良いよ!!!」〈いや、ちょっと…〉の繰り返しになる。

正したい反射(間違い指摘反射)に注意する

 専門家だからこそこの正したい反射に注意する必要がある、と著者の須藤先生は言っています。真面目で勉強熱心で思いが強い対人援助職の方であればあるほど、このことに注意する必要があると私も思います。

 では、どうすれば良いか。

 それは、本書でこれから述べられる通り、その人に自分で語ってもらうこと。「変わりたい」という思いを本人自身に語ってもらい、それを傾聴することで、変わりたい動機を強くしていく。この技術が動機づけ面接なのです。

 自戒します!!

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