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クイナをこよなく愛するマングース

はバブルのまっただ中。都会では高級車や高級クラブ、ブランド品等が支配する中、本州の北の外れで密かに誕生した男

地球世紀19XX年人類史上ごくまれにいる男の物語である


前回のあらすじ

司令官の秘策であったイワシをその場で焼いて食べるという行為により基地は壊滅寸前に追いやられた!しかし隊員の迅速な行動により危機は回避された!そして司令官は反省をするのであった

第11話 破壊の危機!前編


今日はまさに記念すべき日だった。彼の基地に遂に届いた文明の力!これは彼らにとって、歴史的瞬間でもあった。今まさに歴史の扉が開かれようとしていた。

司令官は隊員達を集め演説を始めた。

「今回、私が諸君らを呼んだのは他でもない。今や時代の流れは急速に成長をとげている。世間ではポケットベルにエアコン!プッシュホンや親子電話など他にも沢山ある。これらは時代の流れと共に産み出された産物だ。しかし我々の基地を見てみろ!そんな物など、一つもない!黒電話にパタパタ数字が変わる時計、あげくの果てには、夏はうちわか扇風機か暑さに耐えるかしかない生活だ!我々はすっかり文明から取り残されている。しかしうろたえてはならない!このまま黙って取り残されてはいけない!だからだ私は決意した!ビデオデッキを新たに導入する事を!」

そう言って司令官は辺りを見渡した。

「良いか、よく聞け。これは我が隊がこれから先々繁栄をとげるために大切な事だ。たかがビデオデッキかもしれない。しかし我々人間は進化し、それに適応していかなければならない生き物だ。だから手始めに私はビデオデッキを選んだのである!このビデオデッキは我々の進化の先駆けとなる事だろう!」

と司令官の演説が終了した瞬間、隊員達からは歓声が上がった。

しかし彼は相変わらず何言ってんだ?と言った表情で聞き流していた。でもビデオデッキが導入され事に関しては内心嬉しくてたまらなかった。

演説が終了してすぐに、デッキをテレビに繋ぐ作業が開始された。

司令官主導の元、作業は慎重に行われ、一通りの作業がようやく終わりリモコンのスイッチでビデオのボタンを押した。それからカセットを入れてみた……

しかし画面は黒く映像が出ない……デッキからは起動している音はしているが、画面に出るのはビデオという表示だけ…司令官は首ひねりリモコンのスイッチをまた押した。

一旦テレビ画面に戻り、またリモコンでビデオのボタンを押してみた。しかし映像が出ない…

みかねたベテランがテレビを叩いてみた。しかし相変わらず画面にはビデオという文字しか表示されない。

司令官は説明書を見てからビデオとテレビを繋ぐ線を確認した。すると映像と音声の端子を間違え繋いでいた事に気付き、すぐさまそれを直しにかかった。そしてリモコンでビデオのボタンを押した。するとテレビの画面にはビデオの映像が流れ始めていた。

隊員一同「おーっ!」と言う声を上げた。

…………そしてビデオ鑑賞は終わった。…………

彼はこれでやっとビデオが見られると思い有頂天になっていた。

数日後ビデオ録画もマスターした彼は、大好きな金曜日ロードショーを録画して、暇な時に見ようと思っていた。

日は経ち……

仮病を使い学校をサボった彼はビデオを見るためテレビの前にやってきた。そしてビデオカセットを入れ再生ボタンを押しビデオを見るのであったが……

彼の基地に新兵器でもある文明の力、ビデオデッキが遂に導入された。苦戦しながらもやっとビデオの映像を出す事に成功!そして彼は録画の仕方もマスターするのであった。そして彼は録画した大好きなロードショーを見ようとカセットを入れ再生ボタンを押すが危機的状況に陥ってしまう…

次回 第11話 破壊の危機! 後編

カセットを入れビデオを見るはずだった彼。映像は途中で止まり、デッキから異音が鳴り響く!彼は最善を尽くすが画像はいっこうに動かない。録画までマスターしたのに……やはり彼にはまだ早すぎたのか……自分の無力さに愕然としながら彼は決断する!

“ 君は彼の決断をどう思うのか! ”


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この物語は実話を元に脚色を加えて制作しております。表現に多少の誤解などあるかもしれませんがご了承下さい。


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