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UPDRS Part Ⅲ 3-2〜3-3

世間は、コロナウィルスの話題で持ちきりですが。
ここでは、UPDRSを見続けていきます。

UPDRS Part Ⅲ 3−2 顔の表情


【引用開始】3.2 顔の表情
評価者への指示:椅子に座らせて、安静時、会話時を含めて 10 秒間、患者を観察して下さい。まばたきの頻度、仮面様顔貌または表情の乏しさ、自発的な笑みがあるか、口を半開きにしていないかなどを観察します。

0 : 正常: 正常な表情
1 : ごく軽度: まばたきが少ないため、わずかに表情が乏しい。
2 : 軽度: まばたきが少ないことに加えて、顔下半分にも仮面様顔貌がある。すなわち、笑みなど口周囲の運動が少ない。しかし、口は閉じている。
3 : 中等度: 仮面様顔貌があり、口を動かしていないときも口が閉じていないことがある。
4 : 重度: 仮面様顔貌があり、口を動かしていないとき、口はほとんどの時間閉じていない。
【引用終了】
【出典元】Official MDS Translation Copyright | Last Updated January 29, 2019© 2014 - 2019 International Parkinson and Movement Disorder Society

仮面様顔貌はパーキンソン病の特徴の一つです。この項目での評価方法は、仮面様顔貌の特徴をとても、うまく表現しています。
自分が言うのはなんですが。。。。。
診断する上では、このような仮面様顔貌の特徴がないかをみていますが。リハビリでの臨床上では、そろそろ、L-ドパの薬効が切れてきて、ウェアリングオフになりそうだなっていう時を判断するときにも、仮面様顔貌の観察は適しています。
また、仮面様顔貌は無動の部分的症状でもありますね。


UPDRS Part Ⅲ 3-3 固縮

【引用開始】
3.3 固縮
評価者への指示:患者をリラックスさせた状態で、四肢、頸部の主な関節をゆっくりと他動的に動かして受ける抵抗から評価して下さい。まず固縮の誘発方法を用いず評価します。頸部と四肢は別々にテストして下さい。上肢については手首と肘を同時に、下肢については股関節と膝関節を同時に評価します。もし固縮を認めない場合は、被験肢と対側の肢で指のタッピングや手指の開閉、踵のタッピングをさせて、固縮を誘発させてみます。患者には固縮をみるためにできるだけ四肢の力を抜くよう説明して下さい。

0:正常: なし。
1:ごく軽度: 評価者が、 誘発方法を用いてはじめて固縮が検出できる程度。
2:軽度: 誘発方法を用いず固縮が検出できる。評価者は関節可動域全域を容易に動かせる。
3:中等度: 誘発方法を用いず固縮を検出できる。評価者が関節可動域全域を動かすには努力がいる。
4:重度: 誘発方法を用いず固縮を検出できる。評価者が関節可動域全域を動かすことができない。
【引用終了】
【出典元】Official MDS Translation Copyright | Last Updated January 29, 2019© 2014 - 2019 International Parkinson and Movement Disorder Society

この項目は、頸部、右上肢、左上肢、右下肢、左下肢と4か所を、それぞれスコアをつけます。
また、ガイドライン上では『固縮』という訳では『強剛』が用いることになっているそうです。

【引用開始】
強剛の有無や程度は他動的運動の速度には関係がなく、痙縮spasticityと鑑別される。関節可動域を通じて抵抗がほぼ一定である場合は、鉛管様強剛Lead-pipe rigidityと表現される。
【引用終了】
【出典元:パーキンソン病診療ガイドライン2018 序章】

評価者への指示の中に、頸部についてはあまり書かれていません。頸部は屈曲、伸展、側屈、回旋をみると良いと思います。
理学療法士的には、屈曲と伸展は頭部と頸部に分けた方がいいと思います。
頭部伸展ができずに頸部伸展で代償をおこなっている場合が多いですし、ストレッチするときなどにストレッチする場所が変わりますんで。

上肢は手首と肘を同時にみて、下肢は股関節と膝関節を同時に屈伸します。
単関節筋の影響をみるためでしょうか?どうでしょうか。


関節運動を他動的におこなったときの筋弛緩が行えているかをみていくことが大切です。


それでは!

次は、UPDRS Part Ⅲ 3-4 〜  3-5 です〜


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